テラーノベル

テラーノベル

テレビCM放送中!!
テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

天月 芦愛

私は絶対に諦めない!

天月 芦愛

私は私なんだって認めてもらうまで──!

一之瀬 理鈴

……?

一之瀬 理鈴

あ、天月さん……本当にどうしたの?

天音 ゆい

なんかあったん?

白峰 ユウ

びっくりした……。

白峰 ユウ

扉、あんまり勢いよく開けると壊れるでしょ。

一之瀬 理鈴

(気にするのそこ……?)

天月 芦愛

あ、ご、ごめん……。

一之瀬 理鈴

……なるほど。

一之瀬 理鈴

天月さんは、それだけsky-highのことを大切に想っていてくれたんだね。

一之瀬 理鈴

僕も同じだよ。

一之瀬 理鈴

……だから、2人はパクってなんかないってことを証明したい。

天音 ゆい

簡単なのは、自分達の方が先に作ってたって証明することだよね。

天音 ゆい

投稿でもあれば早いけど……。

白峰 ユウ

とりあえず、証明する方法についてはまた別で考えよう。

白峰 ユウ

……まずは騒ぎを沈静化させないと。

白峰 ユウ

このままじゃ、ステラフェスでのパフォーマンスにも影響が出る。

かくして、炎上を沈静化させるための話し合いが始まった。

一之瀬 理鈴

まずは謝った方がいい……かな?

天音 ゆい

……でも、謝ったらパクったって認めるようなものじゃん。

天月 芦愛

だね。まずは無難に情報収集とか?

白峰 ユウ

多分、それがいい。

白峰 ユウ

数日くらい情報収集して、集めた情報を元に対策を考えよう。

一之瀬 理鈴

……なるほど、分かった。

白峰 ユウ

普通に活動してたら叩かれるだろうし、ひとまずSNSなんかの投稿は控えよう。

白峰 ユウ

それと──

一之瀬 理鈴

(やっぱり、こういう時に頼りになる大人が居るとありがたいなぁ。)

一之瀬 理鈴

(あの投稿を最初に見た時は不安だったけど、案外何とかなるかも。)

一之瀬 理鈴

(……でも)

一之瀬 理鈴

(でも、僕もリーダーとして何かしたい。)

一之瀬 理鈴

(してもらってばっかりじゃ頼りない。
僕はsky-highのリーダーなんだから……!)

天音 ゆい

……理鈴。

天音 ゆい

理鈴ー?
あれ? どした?

一之瀬 理鈴

……僕、リーダーとして頑張るよ!

一之瀬 理鈴

だから、何かあったら僕を頼って!
出来ることならするよ!

天音 ゆい

び、びっくりした……。

天音 ゆい

どゆこと?

一之瀬 理鈴

え?

一之瀬 理鈴

えっと、sky-highのリーダーとして、
みんなの役に立ちたいなって……。

天月 芦愛

理鈴ちゃん、やっぱり真面目だねー。

天月 芦愛

それじゃあ、何か困ったことがあったら頼っちゃおうかな!

一之瀬 理鈴

も、もちろん! 任せて!

白峰 ユウ

張り切るのはいいけど、あんまり張り切りすぎないでよ。

白峰 ユウ

疲れるだろうし。

天音 ゆい

休憩しながら頑張ってよー。

一之瀬 理鈴

うん!

一之瀬 理鈴

……でも僕、まだまだ頑張れるから!

帰宅後、理鈴はどうするべきか考えていた。 みんなの想像する理想のリーダー像、そしてそうなる為に自分はどうするべきなのか。

一之瀬 理鈴

……。

一之瀬 理鈴

(わ、分からない……!)

一之瀬 理鈴

(しばらく考えてたけど、どうしたらいいのかが全く分からない……。)

一之瀬 理鈴

(……みんなは、こんな時にどうするのかな。)

一之瀬 理鈴

僕は……

一之瀬 理鈴

……僕は、どうするべきなんだろう。

すると、理鈴は過去のことを思い出した。 ……忘れたくても忘れられない、あの頃のことを。

中学時代、軽音楽部で──。

〈数年前〉

生徒

……ねぇねぇ、理鈴!
軽音楽部に興味ない?

中学生の理鈴

軽音楽部……?

生徒

そうそう!
ギターとかベースとかの!

生徒

部活内でバンド組んで活動するんだよ!
それで色んな曲演奏するの!

生徒

どう? 楽しそうじゃない?

中学生の理鈴

え、えっと……。

今思えば、断ってもよかったんだ。 ……でも、それはきっと今だから思うことで。

あの時はどの部活に入るか迷っていた。 それに、話を聞いているうちに軽音楽部に興味が湧いてきた。

あんなに軽い気持ちで入部しなければよかった。

今でも後悔してるし、 きっと、これからもずっと後悔する。

中学生の理鈴

じゃあ、入ってみよう……かな?

生徒

それじゃあ決定だね!

生徒

ふふ、理鈴が入ってくれて嬉しい!

生徒

ね、これから一緒に頑張ろうね!

中学生の理鈴

……う、うん!

この後にあんなことが起こるだなんて、夢にも思わなかった。 僕は裏切られ、見捨てられたのだ。

〜♪

中学生の理鈴

(楽しい……!)

中学生の理鈴

(バンドを組んで演奏することが、こんなに楽しいことだなんて知らなかった……!)

生徒

……どうだった?

中学生の理鈴

凄く楽しい……!

中学生の理鈴

僕、軽音部やってみようと思う!

生徒

えへへ、喜んでくれて何よりだよ!

生徒

理鈴は何を演奏したいの?

中学生の理鈴

ギター!

生徒

確かに理鈴に似合ってるかも!

生徒

それじゃあ私は……
ドラムとかやっちゃおうかな?

生徒

筋力に自信あるし!

中学生の理鈴

うん、いいと思うよ。

それから数ヶ月は楽しい日々が続いた。 部活に来ては必死に曲の練習をし、たまにどこかで演奏をする。

……それだけでよかった。 それ以上のものなんて、求めてなかったのに。

でも、それから数ヶ月後。 ある日、僕は突然先輩達から呼び出された。

理鈴の先輩

あ、やっと来た〜。

理鈴の先輩

もう待ちくたびれちゃったんだかんね〜?

中学生の理鈴

あ、え、ごめんなさい……。

中学生の理鈴

それで、話ってなんですか……?

理鈴の先輩

……気に入らないの。あんたのその態度。

理鈴の先輩

いっつもオドオドしてるくせして、褒められたらすぐ調子に乗るじゃん?

理鈴の先輩

自分に才能あるって勘違いしてない?

中学生の理鈴

え……。

来る途中から、嫌な予感がしていた。 いつもは優しい先輩達が、その時は凄く怖い顔をしていた。

中学生の理鈴

僕、何か失礼なことしちゃいましたか……?

理鈴の先輩

何って……全部だよ。

理鈴の先輩

あんたの声も、態度も、やってることも。
全部が全部私らは気に食わないの。

中学生の理鈴

な、なんで……

理鈴の先輩

なんでって、分からないの?

理鈴の先輩

自分の胸に手を当てて考えてみたらいいんじゃない?

理鈴の先輩

とにかく、私らはずっと見てるから。

理鈴の先輩

……でしゃばりすぎたらどうなるのか、
分かってるよね?

中学生の理鈴

……!

理鈴の先輩

じゃ、また部活でね〜。

……凄く、怖かった。 足が震えてて、いつの間にか立っていられずに座り込んでいた。

自分のしたいことをしていただけなのに、 まさかあんなことを言われるなんて。

それから段々と誰も信じられなくなって、 人の視線が怖くなっていった。

一之瀬 理鈴

……でも、みんなは違う。

一之瀬 理鈴

こんな僕のことを信じてくれている。

一之瀬 理鈴

だから、僕も何かみんなの役に立ちたいのに……。

一之瀬 理鈴

どうして、僕は──。

一之瀬 理鈴

(……いや、違う。)

一之瀬 理鈴

(みんなは、僕のことを信じて待っていてくれるんだ。)

一之瀬 理鈴

(だから、僕もみんなのことを信じたい。)

一之瀬 理鈴

信じたい……けど

一之瀬 理鈴

(心のどこかで疑っちゃうのは、どうして?)

【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

70

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚