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【参加型】Stellar Symphony〜sky-high編〜

第7話 - 第7話　仲間の悩みに

2025年11月06日

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#音楽

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#宵語り

宵月シノ

一之瀬理鈴

（あれ、あっちに居るのは……天音さん？
どうしてあんなところに居るんだろう。）

一之瀬理鈴

（誰かと喋ってる……のかな？）

登校時間、理鈴は廊下でゆいを見つけた。どうやら誰かと話しているようだ。

ゆいのクラスメイト

……ねぇ、だから本当なの？

ゆいのクラスメイト

本当なら正直に言いなよ。

天音ゆい

本当も何も事実じゃないし。
あーしら、そんなことしてないから。

ゆいのクラスメイト

まだそんな嘘つくの？

ゆいのクラスメイト

流石にみっともないよ。

天音ゆい

いや、本当にしてないから。
嘘つく必要なくない？

ゆいのクラスメイト

……ずっとゆいは頑張ってるって思ってたけど、今回のこと聞いて信じられなくなった。

ゆいのクラスメイト

きっとこの件が解決されても、今までみたいに純粋な気持ちで応援はできない。

天音ゆい

……そう。

天音ゆい

勝手にしてよ。

ゆいのクラスメイト

……何その反応。

ゆいのクラスメイト

いいよ、もう行こう。遅刻したくないし。

一之瀬理鈴

（信じる……か……。）

いつの間にか、ゆいのクラスメイトは居なくなる。その隙を見計らって、理鈴はゆいに話しかけた。

一之瀬理鈴

……天音さん、おはよう。

天音ゆい

あ、理鈴じゃん。おはよ。

天音ゆい

いつもより遅いね、どした？

一之瀬理鈴

今日はちょっと寝坊しちゃって。

天音ゆい

へー。珍しいね、寝坊とか。

一之瀬理鈴

うん。

一之瀬理鈴

でも、間に合ってよかった。

一之瀬理鈴

ねぇ、天音さん。

天音ゆい

？

一之瀬理鈴

……天音さんは、1人で抱え込んでない？
僕達に、弱いところを見せないようにって。

天音ゆい

は……？どうして急に？

一之瀬理鈴

そう思っただけだよ。

一之瀬理鈴

……ねぇ、どうなの？

天音ゆい

あーしが……

天音ゆい

抱え込んでること……。

ゆいは俯き、一瞬何かを考えたような顔をする。しかし、すぐに顔を上げ──。

天音ゆい

いいや、あーしは何も隠してないし無理もしてない。だから大丈夫。

天音ゆい

……そっちこそ、何か不安なこととかないの？
最近ずっと思い悩んでるような顔してるし。

一之瀬理鈴

（僕……？）

一之瀬理鈴

（……確かに、僕もそう。ずっと悩んでる。）

一之瀬理鈴

（でも、今はそんなことじゃなくて──）

一之瀬理鈴

確かに、何もないって言ったら嘘になるかもしれない。

天音ゆい

そう？

天音ゆい

それじゃあ──

一之瀬理鈴

……でも、そんなことより今は、
天音さんのことが心配なんだよ！

一之瀬理鈴

やっとできた、僕の──

一之瀬理鈴

……っ大切な、仲間だから！

天音ゆい

……！

天音ゆい

理鈴……。

一之瀬理鈴

（どう……だろう……？）

天音ゆい

……理鈴は、あーしのこと全く分かってない。

一之瀬理鈴

え……？

天音ゆい

あーしは本当に抱え込んでなんかない。
だから、理鈴が心配することは何もない。

天音ゆい

……ずっとそう言ってるっしょ？

一之瀬理鈴

そう……なの……？

天音ゆい

そうだよ。

天音ゆい

だから心配しなくていいよ。

一之瀬理鈴

で、でも──

キーンコーンカーンコーンキーンコーンカーンコーン

一之瀬理鈴

あ……！

天音ゆい

もうこんな時間じゃん。

天音ゆい

……それじゃ、また練習の時ね。

一之瀬理鈴

う、うん……。

一之瀬理鈴

うわあああああああぁー！

一之瀬理鈴

どうしようどうしよう、
僕嫌われちゃったかも……！

一之瀬理鈴

あぁもう、なんであの時あんなこと言っちゃったんだろう！？

白峰ユウ

『……。』

白峰ユウ

『あのさ──』

一之瀬理鈴

いやああああぁぁぁあどうしよう！！！

一之瀬理鈴

助けて白峰さん！！

白峰ユウ

『……。』

理鈴はユウに電話を繋げる。なんだと思いながら電話に出たユウは、理鈴の叫び声が聞こえてきて混乱した。

白峰ユウ

『……いや、あのさぁ』

一之瀬理鈴

なに、どうしたの！？

白峰ユウ

『……なんで俺？』

白峰ユウ

『相談相手に選ぶなら芦愛の方がいいんじゃないの？』

一之瀬理鈴

いやだって、天月さんに電話かけても繋がらなかったし……。

白峰ユウ

『え、なんで？』

白峰ユウ

『今一緒に練習してるけど？』

一之瀬理鈴

え……？

白峰ユウ

『……ちょっと聞いてくる。待ってて。』

白峰ユウ

『昨日夜に寝落ちしててスマホの充電忘れたらしい。』

一之瀬理鈴

なるほど……。

白峰ユウ

『それで、そのことすら忘れてカバンに入れるだけ入れて練習に来たとか。』

白峰ユウ

『ごめんって言ってたよ。』

白峰ユウ

『……で？』

白峰ユウ

『結局、何があって俺のところにかけてきたの？』

一之瀬理鈴

じ、実は……。

理鈴は先程あったことを全てユウに話した。それを聞くと、ユウは電話越しにため息をついた。

白峰ユウ

『はあぁ……。』

一之瀬理鈴

えっ、やっぱり僕がおかしかったのかな！？

白峰ユウ

『確かに、話を聞いて寄り添ってあげたいっていう理鈴の気持ちは分かる。』

白峰ユウ

『まぁ、でもこればっかりは仕方ないか……。』

一之瀬理鈴

……？

一之瀬理鈴

僕はどうしたらよかったのかな……？

白峰ユウ

『……ここだけの話。』

白峰ユウ

『ゆいは、いっつも理鈴に迷惑をかけていると思っている。』

一之瀬理鈴

え……？天音さんが？

白峰ユウ

『前にそれっぽいことぼやいてたの聞いたから。』

白峰ユウ

『だから、ゆいはこれ以上理鈴に迷惑をかけたくないと思ってるんだろうね。』

一之瀬理鈴

なるほど……。

一之瀬理鈴

白峰さん、僕しなくちゃいけないことが分かったかも！

一之瀬理鈴

さっそく話してみる！

白峰ユウ

『あぁ、うん……。』

白峰ユウ

『なんか……頑張って……。』

そう言うと、理鈴はすぐに電話を切った。そして、勢いのままゆいを探す。

……ゆいが居そうな場所には、検討がついていたのだ。

一之瀬理鈴

天音さん！！

屋上にて。理鈴は、勢いよくドアを開けた。

その先に居たのは──

天音ゆい

……な、なに？

一之瀬理鈴

僕……天音さんに伝えなくちゃいけないことがあると思って。

天音ゆい

伝えなくちゃいけないことって、何を今更──

一之瀬理鈴

……僕は、天音さんが迷惑かけてるなんて思ったことは1度もないよ！

一之瀬理鈴

むしろ、僕の方こそ天音さんに助けてもらってばっかりだったと思う！

天音ゆい

……！

一之瀬理鈴

だから、僕のこともちゃんと頼って。

一之瀬理鈴

天音さんからしたら、頼りないかもしれないけど……。

一之瀬理鈴

……僕は、sky-highのリーダーだから！

天音ゆい

理鈴……。

天音ゆい

……っ

一之瀬理鈴

（え……）

天音ゆい

……ふふ、あはは！

天音ゆい

やっぱ理鈴って真面目だよね！

天音ゆい

わざわざそれを伝えに来るなんて……ふふっ、
思ってなかったから……

天音ゆい

やば、笑いすぎて涙出てきた……

一之瀬理鈴

え、えぇ……？

天音ゆい

……でも、ありがとね。

天音ゆい

理鈴がそう思ってるなら、
あーしもちょっと頼ってみようかな。

一之瀬理鈴

……！

天音ゆい

……言われたの。

天音ゆい

クラスメイトに、曲をパクったって噂が流れてること。

天音ゆい

……あーしはなんて言われてもいいけど、
仲間が言われるのは許せない。

一之瀬理鈴

……そんなことがあったんだね。

一之瀬理鈴

でも、僕からしたら、天音さんも大切な仲間の1人だよ。

一之瀬理鈴

……だから、無理しないで。

天音ゆい

もちろん。

天音ゆい

そう言われたからには、ちゃんと頼るから。

天音ゆい

……絶対、あいつらのこと見返してやる。
曲をパクったなんて、もう一生言わせない！

一之瀬理鈴

……そうだね、見返してやろう！

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宵月シノ

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