TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

カチャ…バン!

カキンッ…

バン…!

バン…!

ヒョイッ…カンッ

おらっ!(ダッ…
🗡🗡=͟͟͞͞ ヒュン

わっ!ヒョイッ…

カキンッ…!

あれ?いない

ここだよ
ゴンッ…!

うわぁっ!

お前簡単に後ろ取られてどうするんだよ

銃も的ブレブレだし

…………

…はぁ

今日はここまでにしようぜ

部屋戻るぞ

え、もういいの?

今のお前じゃ相手にならねぇんだよ

ほら行くぞ

ちなみに俺が勝ったからシャワーは俺が先に入るからなー

は?!ずる!

文句なしー

桃の部屋

カチャ…カチャ…

カチャン…カチッ

よし、こんなもんか

ガチャ🚪

お、ナイスタイミング

銃の手入れ終わったの?

ちょうど終わったよ

ってお前、髪ちゃんと乾かしたか?

ちゃんと拭いたよ

そんなに濡れてる?

はぁ、こっち来い

…………(ストン

じっとしてろよ

よいしょっと…(カチ

ブォォォォォォ…! (ドライヤー)

ちゃんと乾かさないと風邪ひくぞ?

お前すぐ体調崩すんだから気をつけろよ

…いつのこと言ってんのw

もうそんなに弱くないよ

どうだかなw

子供の頃すぐ泣きべそかいてたくせに

だからいつのこと言ってんの

あの頃は生意気じゃなくて可愛げあったのになー

素直で純粋で

今じゃこんな意地っ張りになっちまったよ

…うるさいなぁ!

www

よし、(カチッ

いいぞ

ほら、ふわふわになっただろ

…………

なんだよあの頃が恋しくなったのか?w

そんなわけないでしょ!

冗談は顔だけにしてくれる?w

こいつ…!

こうしてやる!(ワシャワシャワシャ…

あっ!やめろ!

僕だってしてやる!(ガバッ

うぉっ!急に暴れるなよ!

そっちが先にやってきたんでしょ!

お前だろ!

はぁーーー???

やんのかよ!

はぁ…はぁ…はぁ…

はっ…はっ…はっ…

はぁーーーー

ふーーーーッ

疲れた

………………

どうだ?少しは暴れてスッキリしたかよ

…………

無視か!お前な

こっちが気使ってやったのに…!

…桃くんはさ

あ?

…昔の僕の方が良かった?

純粋で可愛げがあった頃の…

(こいつが言う昔って言うと、あの頃か…)

俺と青は小さい頃に出会った

いつも2人でいた お互いが唯一の安心できる 場所だったからだ 俺たちがいた所は

モブ

いや!!離してっ!

係員

いいから来い!!

係員

黙って大人しくついてこい!

モブ

いや!!だ、誰か、

モブ

嫌だーッ!!!

青(幼い頃)

ッ…!(ブルブル

桃(幼い頃)

青、大丈夫?

青(幼い頃)

桃くん…

桃(幼い頃)

大丈夫、安心して俺もいるから

青(幼い頃)

うん…

俺達がいたのは 主に子供を売っている場所

人身売買の施設

俺達はその売り物だった

とてもいい環境ではなく 暗く何も無い檻の中だった

青(幼い頃)

はっくしゅっ…!

桃(幼い頃)

青!

青(幼い頃)

大丈夫、ただのくしゃみ

桃(幼い頃)

本当?寒くない?

青(幼い頃)

うん…!

桃(幼い頃)

うそ、体震えてる

桃(幼い頃)

今日はもう閉店の時間だし誰も来ないよだからこっちおいで

桃(幼い頃)

俺の毛布も分けてあげるよ

青(幼い頃)

でもっ、それじゃあ桃くんが寒いよ

桃(幼い頃)

大丈夫だって!俺強いし!

桃(幼い頃)

青は体弱いんだから無理しちゃダメだ

桃(幼い頃)

それにいいからこっち来て!

青(幼い頃)

う、うん

桃(幼い頃)

よし!(ピトッ

桃(幼い頃)

ほら、くっついたら温かいでしょ?

青(幼い頃)

本当だぁ(ゴホッ…

食事もロクに食べれず 清潔でもない空間での生活のせいで 体の弱かった青は 弱りきっていた

それに 青はよく泣いては反省部屋に 入れられていた いつ出れるかは分からない その間、ご飯も毛布もなし ヨロヨロで帰ってきては大丈夫と笑う

青(幼い頃)

ッ…(ヨロヨロ…

桃(幼い頃)

青!

青(幼い頃)

桃く、ん

桃(幼い頃)

大丈夫!?

桃(幼い頃)

今水持ってきてあげるから!

青(幼い頃)

へへへ…

青(幼い頃)

大丈夫だよ…次は泣かな、いよう…にしな、いと

青(幼い頃)

今日は…入って、るの長かった…から

青(幼い頃)

桃くん、だ、大丈夫だった…?

桃(幼い頃)

俺は何ともない!

桃(幼い頃)

ほら!いいから水飲んで!

桃(幼い頃)

(体温も低い…!早く温めないと)

桃(幼い頃)

(監視の人に…いや、あいつらは信用したらだめだ!)

桃(幼い頃)

くそっ!

ここの大人は誰も信用出来ない

信じられるのは自分と青だけだった

あの時の俺達はお互いが全てだった

でもこの環境のせいで 青は日に日に弱っていく

だから、俺はある計画を進めていた

桃(幼い頃)

桃(幼い頃)

青起きて

青(幼い頃)

んん…?

青(幼い頃)

もう起きる時間ー?

青(幼い頃)

もう少し寝たいよ…

桃(幼い頃)

まだだけどちょっと起きて

桃(幼い頃)

監視が来る前に話しておきたいことがある

青(幼い頃)

どうしたの…?

桃(幼い頃)

俺、今日の夜にここを脱出しようと思ってる

青(幼い頃)

え、

桃(幼い頃)

そのために準備も前からしてたんだ

青(幼い頃)

…そ、そっか

青(幼い頃)

が、頑張って!上手くいくように応援してるね…!

桃(幼い頃)

青も一緒だよ

青(幼い頃)

え、

桃(幼い頃)

2人で逃げよう

桃(幼い頃)

絶対にお前を置いていったりしない

桃(幼い頃)

ここから出て自由になるんだ

桃(幼い頃)

もう怖い思いもすることないし、体調だって良くなる

桃(幼い頃)

美味しいご飯だって食べられる

桃(幼い頃)

だ、だから

桃(幼い頃)

ついてきてくれるか…?

青(幼い頃)

……………

桃(幼い頃)

…もちろん危険だってある見つかったりしたら終わりだ

桃(幼い頃)

だから…無理にとは言わない

桃(幼い頃)

ご、こめん、急に言われたって無理だよな

青(幼い頃)

(ポロポロ…

桃(幼い頃)

(!?)

桃(幼い頃)

どっ、どこか痛いの!?

桃(幼い頃)

体調悪かったのか?無理に起こしてごめん!

桃(幼い頃)

とりあえず飲みもの持ってこないと…!

青(幼い頃)

ち、ちがっ…待って!

青(幼い頃)

ぼ、僕も一緒に行きたい…!

青(幼い頃)

泣き虫だし、

青(幼い頃)

弱いけど

青(幼い頃)

桃くんと一緒にいたい…

青(幼い頃)

め、迷惑かけるかもしれないけど

青(幼い頃)

一緒じゃなきゃ嫌だよ…

桃(幼い頃)

迷惑なんて思ったことないよ

桃(幼い頃)

これは俺のわがままで、

桃(幼い頃)

ただ俺が青と一緒じゃなきゃ嫌だったんだ

桃(幼い頃)

これからも何する時だって絶対一緒だから

青(幼い頃)

うん…!

桃(幼い頃)

(良かった)

夜に2人で脱出

それが 俺が進めていた計画だった

監視も夜にはいなくなるし 何より今日はオークションの日

商品の中でも上等のやつが 会場に披露される

俺は偶然、監視達の話を聞いてしまった

今回は10人披露するらしい その中に俺と青も入っていた

上等と言えど勉強や運動神経 を見る訳では無い 何よりは顔だ

顔が整っているかどうか オークションではそこが 重要とされている 買われた子供がどう扱われるかなんて そんなの、ろくなものは無い

桃(幼い頃)

会場に移動してる間にこっそり逃げるぞ

桃(幼い頃)

いいな?

青(幼い頃)

わ、分かった

オークションの商品は 何も知らされないまま突然 トラックに積まれ会場に運ばれる

その移動している途中で 逃げる作戦だった

係員

順番に乗り込め

桃(幼い頃)

…………

青(幼い頃)

ッ………

監視の合図で 檻から出され建物の外に出た

初めて外に出たなんて感動している暇もなくトラックに運ばれる

桃(幼い頃)

青大丈夫?

青(幼い頃)

だ、大丈夫

青(幼い頃)

それに桃くんが一緒なら怖くないよ

少ししてトラックが動き出した

深い山道を通っていく

数十分ほどだった時 いきなり車が止まった

係員

どうした?

係員

あぶねーたぬきが飛び出してきた

桃(幼い頃)

(チャンスだ)

桃(幼い頃)

青!

青(幼い頃)

うん!

2人でトラックから飛び降りた

幸運にも監視には気づかれることは 無かった

そこからは2人で森を走り続けた

真っ暗で何も見えない中 動物に恐れながら朝になるまで走った

桃(幼い頃)

いてて…

桃(幼い頃)

青大丈夫!?走れる!?

青(幼い頃)

いける!

桃(幼い頃)

行こ!

青(幼い頃)

うんッ!

桃(幼い頃)

はぁーッ…

桃(幼い頃)

はぁーッ……ゲホッ

青(幼い頃)

はッ…はひゅッ…ゴホッゴホッ

青(幼い頃)

うっ、ゴホッ…ゴホゴホ

青(幼い頃)

あっ、!

青(幼い頃)

(バタンッ…

桃(幼い頃)

青ッ…!

桃(幼い頃)

大丈夫か……(フラッ

桃(幼い頃)

くっそ、力が……

青(幼い頃)

桃…く、

限界になるまで走り続け ようやく夜が明けた

逃げ出すことは出来たが外の世界を 何も知らない

体力も使い果たし 元々弱りきっている体では 限界だった

桃(幼い頃)

まだ、せっ…かく、

桃(幼い頃)

青…

桃(幼い頃)

返事、しろ…!

青(幼い頃)

…………

こんな所で終わるのか

ようやく掴んだ自由がこんな 呆気なく無くなるのか

段々と意識が薄れていく…

桃(幼い頃)

(クソ……!)

桃(幼い頃)

(青!せめて青の所に…!)

おい、なんか倒れてるぞ

これ、子供じゃねぇか?

その時声が聞こえた

桃(幼い頃)

(誰、、だ?、)

かなり弱ってるな

どうする?

どうするって、こんなのそのうち死ぬだけだろ

まぁな

助ける理由なんてない……

…待てよ?

なんだよ急に

俺いいこと思いついたぞ

(コソコソ……

ほーーー、なるほどなw

何か話しているようだったが 聞こえない

面白いじゃねぇか

だろ?w

そうと決まれば行くぞ

また遅くなるとボスにしばかれるぞ

だな

話が終わると 俺達を担ぎあげ歩き出した

桃(幼い頃)

(分からないけど助かったのか…?)

そこで安心したのか

それとも限界だったのか そこで意識が途切れた

ガチャ🚪

BOSS

おう戻ったか

はい

はい

桃(幼い頃)

(…?)

再び意識が戻ったのは あいつらが報告をしている時だった

まだ頭が上手く働かず ぼーっとしていた

BOSS

ご苦労だった

BOSS

BOSS

所でなんでゴミなんか拾ってきたんだ?

あー、帰ってくる途中で拾ったんです

BOSS

そんなん拾ってどうするつもりなんだよ

それは…こいつらを育てるんです

BOSS

…は?

桃(幼い頃)

(!?)

夢でも見ているのかと思うような 言葉にぼーっとしていた頭が一気に 働きだした

ただ育てるんじゃありません
闘い方を教えこんで育てるんです

俺たちのコマとして働いてもらうように育てようと思いまして

そうです!上手く行けば俺たちの組はマフィアランキングで上位の方に行けるかもしれませんよ!

桃(幼い頃)

(マフィア!?)

桃(幼い頃)

(こいつらマフィアだったのか!?)

桃(幼い頃)

(それに俺たちをコマとして育てる!?)

次から次へと流れ込んでくる 情報に追いつけない

BOSS

はぁーーー、

BOSS

わかった許可する

BOSS

その代わりだ!

BOSS

この件はお前たちに全て任せる絶対に結果を出せ、わかったな?

どっかのマフィア

はい!

どっかのマフィア

はい!

死にかけていたところを 救われたかと思えば

こうして俺たちはこいつらに 育てられることになった

都合のいい道具として

そこからも地獄の日々だった

桃(幼い頃)

シャキン…バンバン!

どっかのマフィア

甘い!
(ドコッ!ドス

桃(幼い頃)

ゔッ!!(ゲホッゲホ

どっかのマフィア

この程度か?

どっかのマフィア

お前なんて1秒で殺されるぞ

どっかのマフィア

まず、教えたこと全然出来てねぇじゃねぇか!しっかりやれ!(ボコッ

桃(幼い頃)

グッ…!

青(幼い頃)

桃くん!

桃(幼い頃)

大丈夫…だ

どっかのマフィア

おい青!何よそ見してやがる!

どっかのマフィア

お前は本当に容量が悪いな、何度言えば分かるんだ!ここはこうと言っただろうが!!

どっかのマフィア

この出来損ないが!

青(幼い頃)

ご、ごめんなさい…!

どっかのマフィア

時間稼ぎもできねぇぞ

青(幼い頃)

次までに、できるようになりますッ!

どっかのマフィア

ならさっさとできるようなれ!
(ドコ…ドッ!

青(幼い頃)

ゔぁッ…!(ゲホッゲホ…オエッ…!

桃(幼い頃)

青!

桃(幼い頃)

大丈夫か!?

青(幼い頃)

う、うん

桃(幼い頃)

すみません次は出来るようにします

桃(幼い頃)

必ずお二人の力になってみせます

青(幼い頃)

遅れている分も取り戻します

青(幼い頃)

す、すいませんでした…

どっかのマフィア

はぁ〜…今日はここまでだ

どっかのマフィア

次までにできるようにしとけよ!

どっかのマフィア

明日も来い!
お前らのために時間を作ってやってんだ感謝しろよ!!

青(幼い頃)

はい、ありがとうございました…

桃(幼い頃)

ありがとうございました…

桃(幼い頃)

ッ………

青(幼い頃)

桃くん!

青(幼い頃)

大丈夫!?

桃(幼い頃)

心配すんな…

桃(幼い頃)

お前こそ大丈夫か?

青(幼い頃)

うんッ…!

青(幼い頃)

でも桃くんみたいに容量良くないから、もっと頑張らないと…ッ(ポロポロ

青(幼い頃)

あれ…(ポロポロッ

青(幼い頃)

ま、またヒック…怒られちゃう!早く泣き止ま、ないとッ(ポロポロ…

青(幼い頃)

どうしよッ…止まんなッ…ヒック(ボロボロ

青(幼い頃)

な、泣き虫も早く…治さなきゃ…(ボロボロ…

桃(幼い頃)

ッ…(ギュッ!

青(幼い頃)

ご、ごめッ…

桃(幼い頃)

大丈夫…大丈夫だ…(ギュウッ

青(幼い頃)

うぅぅ〜……(ボロボロ

桃(幼い頃)

くそッ…!

毎日、毎日、鍛錬 上手く出来なかったり機嫌が悪いと暴力を振るわれるそんな毎日だった

攻撃・判断・カウンター かわし方・殺し方・銃の使い方 ありとあらゆるものを叩き込まれた

まだ12歳の子供には 出来るはずもなく できるまでご飯どころか水もなく 休むことさえ出来なかった

まさに毎日が生き地獄だった

そんな地獄の日々でも いつしか時間は過ぎ去り

俺達は成長し 任務をするようになった

モブ

なんだ、まだ子供じゃねぇか

モブ

楽勝だな

あっそ…

モブ

生意気なガキだな

モブ

さっさと終わらせてやるよ!

モブ

(バンバンバン!

ヒョイッ…(バンバン!

モブ

グハァ!

はぁ、言うほどでもなかったな

青の方は終わったかな

おーい青…

ごめんなさい…ポロ

青は最初人を殺すのが 苦しそうだった

普通に考えたら誰だってそうだ まだ子供が人が死んだ姿 しかも自分が殺したやつを見て 喜ぶはずがない

でも、殺さなければ 自分達が殺される

どっかのマフィア

おーい時間かかりすぎだろ

どっかのマフィア

まだ終わってないのか?

どっかのマフィア

なんだ終ってんじゃねぇかって

どっかのマフィア

また泣いてんのか

どっかのマフィア

チッ、(ドス!ドカッ!

うぅッ!

グッ…!!

どっかのマフィア

何度言えば分かるこいつらは敵だ無駄な感情を出すな

どっかのマフィア

分かったか?

ゲホッ…はい

オェッ……はい

どっかのマフィア

長居しすぎだ、急いで帰るぞ

それからだ 感情を自分の中に閉じ込めたのは

そうせざるを得なかった そうしなければ耐えられなかった 苦しくて、気持ち悪くて、怖かった

特に青は酷く 任務との切り替えが上手くできず 普段でも無意識に感情を閉じ込めてしまい不安定になっていた

俺はそれが許せなかった

泣き虫でも感情が豊かで 明るく笑う青が好きだった

その笑顔にいつも助けられてきた なのにそれをあいつらのせいで 奪われた

もう何もかも限界だった

どっかのマフィア

あー、余計な手間増やしやがって

どっかのマフィア

あまりに静かだからついに死んだかと思ったよw

どっかのマフィア

だなww

こいつらは俺達がどうなろうと 興味無い

どれだけ頑張っても

必死に努力しても

任務をこなしても

あいつらにとっては ただの道具と同じ

壊れたら捨てるだけ

都合のいい道具に変わりない

あぁ、ここも

地獄だ

(くそ!!!!)

(俺は自由になりたいんだ!)

(俺は!!)

(ギュッ…

ねぇ、桃くん

一緒に逃げよう?

え…?

2人の部屋

普段自分の意見を言わない青が 自分の意見を言った

青、逃げようって……

言葉の通りだよ

自由になりたいでしょ

あの時…施設から逃げる時は

桃くんが僕を連れ出してくれただから次は僕が助けるんだ…!

あの時、桃くんはこんな生活するために逃げ出したんじゃないでしょ?だからまた一緒に逃げよう?

それに今の僕達はあの時みたいに無力じゃない

あいつらに叩き込まれた戦術と能力だって手に入れた今の僕たちには力がある

この時は既に2人とも 能力を手に入れていた

あいつらに知らせなかったのは その力を使ってますます利用される事が分かっていたし いざという時の切り札は 隠しておきたかったからだ

………………

……いや?

え、あ…!

全然いやじゃねぇよ!

ただ…びっくりしただけだ

お前から言い出すなんて思ってもみなかったからさ

ありがとな

僕の方こそありがと

じゃあ、早速計画立てるか!

俺達はあいつらに気づかれないように準備を進め、ある日の明け方に逃げ出した

はッ…!

はッ…!

ッ…はぁッ…はぁッ…!

どっかのマフィア

おい!待ちやがれ!

ッ……!

しつこいな…

モブ

カチャ…バンッ!バンッ!

うおっ!

くそ!(ババンッ…!

モブ

うわぁ!

ただし予想外な事が起きた

あいつらがしつこく追いかけて 来たことだった

俺たちに興味が無いことは明らかだ

あいつらが恐れていたのは情報が 漏れ出すことだった

俺達は詳細は知らされないものの 重要な任務なども任されていた

そのことやグループ内部の情報は どこも極秘情報 利用されたりすればすぐにグループは潰れてしまうからだ

弱点を見せて潰しに来て下さい と言っているようなものだ

そうさせない為にも俺達を消しに来た

どっかのマフィア

クソが!バンバン

バンバン!

青こっちだ!

うん!

視界と足場が不安定な中 追いかけっこは3日間続いた

はぁ…はぁ…はぁ…ッ

ここに隠れるぞ…

はぁッ…はぁッ…ゲホッ

わかった…

(フラッ…

桃くん!

だ、大丈夫だよ

お前は自分のことに集中しろ

(一瞬でも気を抜くな…!)

(今は逃げるそれだけだ)

(最悪、青だけでも逃がさねぇと)

どっかのマフィア

またどこに隠れやがった!

(能力は使いすぎてもう無理だ…)

(青の能力もここじゃ障害物が多すぎる…)

(銃弾も残り少ない)

(何より2人とも体力が限界だ)

(だが、この状況でやりやって負けるのは確実に俺達だ…)

(クソッ!なんか…なんか考えろ…!)

(もうすぐ朝日が昇る…)

(明るくなれば姿が見えやすくなるから危険だし、隠れられる場所も少ない)

(とにかく何か方法を……)

(カタカタ…

…?

くそ!今はダメだ…!

(ダメダメダメ!落ち着け!落ち着け!)

(今は怖がってる場合じゃない!押さえ込め!感情を出しちゃだめだ!)

(カタ、カタカタ…ポロッ

ぁ、だっ…だめ!ポロポロ

(泣きやめ!止まれ!今じゃない!)

青!

どっかのマフィア

そこか!!

やばいッ!

ぁ、ポロ

(立って!立て!動け!!)

(お願い動いてよ!!!!)

バンッ…!

(ポタッ…ポタポタ……ドサッ

桃くん…?

桃くんッ!!!

ッ…くそッ!ねぇ!バシッ

なんで動けないんだよ!!

どっかのマフィア

見つけたか!?

どっかのマフィア

あぁ、今1人片付けたところだ

どっかのマフィア

おいおい、お楽しみは俺が来るまで取っておけよー?

どっかのマフィア

悪かったって

どっかのマフィア

じゃあ青の方はお前がやれよ

どっかのマフィア

あいつ足がすくんで動けねぇから簡単に殺せるぞ

どっかのマフィア

いつもの精神異常か

どっかのマフィア

お前たち本当に役立たずだったな

どっかのマフィア

まぁ、今までの情で仲良く一緒に殺してやるから(ガッ…!

うぅ'ッ!

どっかのマフィア

喜べよ?じゃあな

ーッッ……!!

……………

(ここ…どこだろう…)

(森……?)

(なんで、こんなとこ…)

(体が重い動かない…息もしずらいし…)

(声も…でない)

(桃くんどこだろう……)

ッハァ……!!

カヒュッ……カハッ…ゴホゴホ

(そうだ桃くんが…!!)

お、ちつけ…

……慌てる…な…

さッ…桃く…ッ

ん……

動くな…今…治療し、てる…から

…桃くん…ッ

桃くんッ…!

ん…?

わり…もう……あんま、聞こえな、くて…よ

やだ…ッ

目覚め…たな、動ける…よぅにな、ったら…逃げろ…

桃くんが…ッ!

俺は…いいから、

もう…間に合わ

やだッッ…!

お前も…そんなにッ、余裕ないん、だ…

…急げよ

ねぇ!桃くん…ッ!

泣き虫…青め……w

最後に…見るのも、泣き顔か…w

お前と…一緒に、行けなッ…くて、、すまねぇ、

お前は、嫌、だろうが…

最後の…わが、まま…だと思って…

嫌だ…ッ!

ねぇ…ッ!

(動け!)

(桃くんが死んじゃう!)

(動け!お願い今だけでも動いてくれ!!)

嫌だ!嫌だッ!桃くん!!

青…、

くそッ…!(ズリ

青、

早く…ッ(ズリズリ…

今、助け…ッ!

青!

何!!(スビッ…ポロ

今助けるから、待ってて!

愛してるよ…

ぇ…

ずっと、一緒に…いる

や、約束…破っちまう、けど…

お前と…まだ、一緒に…いたかっ…た

出来る!(ズリ

まだずっと一緒にいれるよッ!!

これからずっと…ッ!

僕も…ポロポロ

僕も桃くん一緒にいたい!ポロポロッ

好き…好きだよ…!大好きだよッ!

本当だよ!!

だからお願い!死なないでッ!

ねぇ!桃くんッッ!!

………………

桃くん…ッ!!

返事してよ…!(ズリッ

はぁッ…(ズリッ

はぁッ…(ズリ

ッ……!(ズリ…

桃…くん、(

パタッ…

ここどこだ?

あー、そういえば俺死んだな

って事はあの世か?

なんか想像してたのと違うな…

三途の川とか

エンマ大王とか

天使とか

天国はないだろうから 地獄だと思ってたけど

何も無いな

青は大丈夫かな

ここには居なさそうだし 死んでは無いのか?

いやここがどこかもよく分かってないから安心するのは早いか

とにかくあいつだけでも無事 でいてくれたら…

▁▁▁▁▁▁▁

なんだ?

なんか聞こえたような…

ここには俺だけみたいだし…

気のせいだろ

▁▁▁▁▁▁▁

気のせいじゃないな

誰だ?

▁▁▁▁▁▁▁!

なんて言ってるんだ?

▁▁▁▁くん!

▁▁みくん!

俺?

誰かが呼んでる?

桃くん…!

起きて、桃くん!

この声…青?

なんで青の声が…?

桃くん…ッ!

でも行かないと

呼ばれてるし

もしあいつが来てたら送り返さねぇと

何より青に会いたい

どこにいるんだ

青…!

桃くん!

桃くん!

はッ…!(バッ…

はぁッ…

はぁ…

桃くん…!

良かった…良かったぁ…!

青………?

うん

本当に青だよな……?

うん

………(ペタ…

……触れる……生きてる

(……ポロッ

(ギュウッッ…!

うわぁッ!

良かった…

良かったぁ……(ギュウッ

ちょ、苦しい!苦しい!

大丈夫、生きてるよ!

本当によかった…

…………(ギュッ

まだ一緒にいれるよ

僕も桃くんが生きてて本当に良かった

コンコンッ

あ!

はーい

ガチャ🚪

あ!良かった目が覚めたんだね

ほんまや!

あ、ここは俺達の家だよ


バッ!(構える)

桃くん落ち着いてこの人達はいい人

僕達を助けてくれたんだよ

え?

お話中悪いんやけどちょっと動かないでな

聞きたいことは沢山あるだろうけど今は検査が先や

怪我の様子見せてな

ちょ、何して…!

怪我が…ない!?

それは橙くんの能力
『治癒』だよ

桃くんは結構ギリギリだったけど何とか持ち直して、やっと回復したんだよ

でもまだまだ絶対に安静だからな!

ありがとう…ございます

青は?

僕はもう治してくれた

そうか

ところで俺の名前…

えっと、先に自己紹介するね

俺は紫

俺は橙や

俺達はマフィアなんだ

………

落ち着いて君達を襲うつもりは無いよ

でも、どうしてあんな所で倒れていたか聞いてもいい?

その質問の前に…俺は何日間眠ってた?

数日って感じじゃないよな?

うーん、3週間くらいやな

3週間…

(…チラッ

!(コクッ

2人とも結構酷かったからな、全部治すには俺の使える能力の量じゃ無理やったから

致命傷以外は数日に分けて少しずつ治してたんや

なるほどな、ありがと

それじゃあ、俺の質問に答えてもらっても?

いいよ話す

説明中・・

なるほど

検査も終わったで

最後のかすり傷も治したから

すげぇ、まじで傷がふさがってる

それは良かっ…たフラッ

(ガシッ…!)
おっとと大丈夫?

ありがとう紫くん

大丈夫や軽いめまいがしただけ

大丈夫…ですか?

大丈夫だよ
少しずつとはいえ最近ずっと能力使ってたから回復しきれなかったみたい

すまん

謝らんくてもええよw

もう2人とも治ったし早く休んでね?

分かってる

心配してくれてありがとうな

話は戻るけど

今の話を聞く限り2人は逃げてきて行く場所もないんだよね?

あぁ

なら、提案なんだけど

俺たちと仲間にならない?

………は?

え!?

桃くん達がいたグループ、実は俺達が追いかけてるグループの子グループみたいなものでさ

…どういう事だ?

俺達はあるグループを追いかけてて
最近掴んだ情報でそのグループは1つじゃなくて何個かのグループに別れてるらしくて

桃くん達がいたグループはこの中の1つと多分一致するんだ

グループ名とランキング、情報はこれだけだけどランキング上位のグループで当てはまるのはそこだけだから

だから

俺たちの仲間になってそいつらを見返してみない?

なるほど

悪くはねぇな

じゃあ!

けど、お前達がなんでそいつらを追いかけてるのかの理由を教えろ

そんな上位のやつを追いかけるなんて余程じゃねぇ限りしない

しかも2人で

それに助けてくれたからと言ってすぐにお前達を信用できない

確かにそうだね

いいよ、理由を話して仲間と信用を得られるなら安いものだし

ごめんね橙くんいい?

ええよ

それじゃあ、まず…

って事

これでいいかな?

十分だ

という事は?

青、お前はどう思う?

…僕は桃くんと一緒ならなんだっていいよ

なら決まりだ仲間になってやるよ

どうせ行く所もないしな

ありがとう!

随分すんなり受け入れてくれるんだね

もしかしたら今の話は嘘かもしれないよ?

また騙されて地獄の始まりになるかもしれないのに

自分でそれ言うのかよw

そうだなー

まず、すぐに殺せるような相手を3週間も世話するのはマフィアとして馬鹿だ

いつ襲われるかも分からねぇし、そいつがお荷物になりかねない、罠の可能性だってある

なのにお前達は能力使い果たすまでして治してくれた

過去の話だって嘘にしては時系列も筋も通ってるし、細かいところまできっちりしてる

お前達なら仲間になっても面白そうだなと思っただけだよ

やる事も一緒みたいだし?

どうせ地獄から出られはしないんだ、それなら自分なりにこの地獄を楽しんでやるよ

流石、長年マフィアに育てられただけあるね

お前も中々だと思うよ
特に人を引き込むセンス

ありがとう

褒められて嬉しいよ
自分でも自慢出来るひとつなんだ

では、改めてこれからよろしくね?

あぁ

お願いします

よろしくな!

あの時のことは 2人には感謝しきれないな

こうやって今があるのは あいつらのおかげだ

えー、いつの青でも好きだぞ?

嘘だ

ガチだって!w

ほら、前の青も今とは違って

ただ純粋で引っ込みじあんだったけどちゃんと強さもあって可愛いと思ってたし

今はちょーーーっと生意気になったけど強くて優しくて仲間思いで

どんな青でも好きだよ

ッ///(フイ…

あ!お前自分で言っといて照れるのはなしだぞ!

照れてない!恥ずかしいだけ!

同じだろ!w

だって、そんな急に言われると思ってなかったから!

お前な…

あー…でもそうだな

どっちかと言われると今かな

え、なんで?

お前のそのブッサイクな顔が見れるからw

はぁー!?

仲間になったあとも 青の不安定がすぐに治る訳なかった

なるほどね…

精神状態の不安定か

時間を置いて少しずつ完全していくしかないね、

無理に治そうとして治るものでもないし

桃ちゃんは大丈夫なん?

俺はもう慣れた

というか元々そんな感じだから別に

へー

青ちゃんは環境が変わればまた何か変わるかもしれないからゆっくり頑張ろ

う、うん

しばらくは迷惑かけるかもごめん

そんなの気にしないから大丈夫やで!

俺もいるから気にすんな

うん

環境が変わり ストレスもなく明るく優しい人たちに 囲まれたおかげか精神的に安定し

それからは 少しずつだが不安定ではなくなり

体調も回復

今の元気な 少し生意気な青になった

本人には言わないが 俺はそれが何よりも嬉しかった

もう見ることが出来ないと思っていた 青の笑顔を見れた

それだけであいつらから 逃げ出して良かったと思える

今回はあいつらに近づく大きな一歩

絶対に逃がしはしない

必ずあいつらを見返してやるんだ

なんだよ死にかけた時はあんなに素直に愛してるなんて言ってきたくせに

お前だってそうだっただろうが!

俺のこと大好きなくせに

覚えてないですー

お前な…!

そんなこと言いつつ

…青

グイッ(チュッ…

ンッ…!?

ッ…フッ…ンぁ…/

ちょッ…今から…?

もう遅いし、今日疲れ…

俺は今がいい

ッ…/

もー…少しだけだよ

こうやって俺には甘い所や

そういう時は 大好きでたまらないと言う表情をしながら俺を求めてくれる所も

表には出さないが俺のことが大好きなんだと感じる所がたまらなく愛おしい

これも今の青が好きな理由の一つ かもしれない

愛 と 思い と 復讐 と。(リメイク中)

作品ページ作品ページ
次の話を読む

この作品はいかがでしたか?

731

コメント

4

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚