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重いです。

都会は、息苦しい。

そこら中に防犯カメラが付いていて、何をするにも誰かの監視下にある。

ペットみたいに全て管理されているのに誰もなんの違和感も感じずに自分達は自由だと思い込んで生きている。

僕はそんな人々が馬鹿だと思う。

僕は、自由になりたい。

6月7日

川上 瑛太

すっかり遅くなっちまったなー

小梶 千隼

そうだね。もう真っ暗

瑛太は今年同じクラスになったばかりの友達だ。

僕が成績が悪いのを気にかけて遅い時間まで勉強を教えてくれている。

川上 瑛太

こんな時間に友達といるのってなんか悪いことしてるみたいな気分になんねー?

小梶 千隼

たしかに、ちょっとわかるかも

川上 瑛太

だよなー!駆け落ちしてるみたいな

小梶 千隼

気持ち悪い言い方するなよ笑

小梶 千隼

ちょっと待って、お母さんから連絡きた

川上 瑛太

お前のかあちゃんだいぶソクバッキーだよなー

小梶 千隼

ほんとだよ。もう高1なのに

僕のお母さんは厳しい。

僕の行動を全て決めたがるし、僕がお母さんに何も言わずになにかをすると、怒って怒鳴り散らかす。

小梶 朱里

不在着信

不在着信

小梶 朱里

不在着信

不在着信

小梶 朱里

こんな時間までなにしてるの?

小梶 朱里

連絡の一つもよこさないで

まただ。またこれだ。

小梶 千隼

ごめん。瑛太と残ってテスト勉強してたんだ

小梶 千隼

学校内だと携帯いじれなくて連絡できなかった

小梶 朱里

居残りする日は私に言ってって毎回言ってるでしょ

小梶 朱里

早く帰ってきなさい。帰ってきたらしっかりお話しましょ

小梶 千隼

わかった。

川上 瑛太

かあちゃんなんて?

小梶 千隼

連絡もなしに居残りするなって

小梶 千隼

帰ったら多分こっぴどく叱られる

小梶 千隼

そろそろ携帯没収されそう

僕のお母さんはなにかあるとすぐ携帯を取り上げたがる。

携帯がなくなるのが僕の1番嫌なことだってわかってやっているんだと思う。

川上 瑛太

ご愁傷様だなー

川上 瑛太

携帯没収されたら夜通話できなくなんね

瑛太はいつも夜も通話で勉強を教えてくれる。

小梶 千隼

ほんっと最悪。

川上 瑛太

ちはくんかわいそ

小梶 千隼

他人事みたいに言いやがって

小梶 千隼

いいよなお前は。親も緩いし

川上 瑛太

まあ俺千隼ほど成績悪くねーし

小梶 千隼

………

川上 瑛太

だんまりかよ笑

川上 瑛太

電話できなくても夜も勉強頑張れよな。今回のテストは本気でやるんだろ

小梶 千隼

うん。頑張るよ。

川上 瑛太

じゃ、俺降りるから

小梶 千隼

今日はありがとう。また明日

川上 瑛太

おう、また明日

小梶 千隼

(はぁ、帰りたくないな)

小梶 千隼

ただいま。

小梶 若菜

おかえり!千隼!オセロしよ!

僕には妹が二人いる。若菜と春香だ。

若菜は6歳。活発でよく食べる。

春香は8歳。若菜とは正反対で、大人しくてマイペース。

小梶 千隼

疲れてるからまた今度な。

小梶 若菜

えーしようよー!

小梶 朱里

若菜!お兄ちゃんままとお話しないといけないからもうねなさい。

小梶 若菜

はーい

小梶 朱里

春香も!

小梶 春香

はーい、

小梶 朱里

どうして学校から出てすぐ連絡しなかったの?

小梶 千隼

電車で連絡しようと思ってたんだけど

小梶 朱里

すぐ連絡しなさいっていつも言ってるでしょ!

小梶 千隼

でも、…

学校でも電車でも変わらないだろ。

小梶 朱里

そもそもどうして居残りするって朝私に伝えないの!

小梶 朱里

いつもいつも勝手にルールを変えて!いい加減にして!

小梶 千隼

うん、

小梶 朱里

うんじゃなくて!質問に答えなさいよ!

また始まった。

小梶 千隼

はぁ。

小梶 朱里

っ、…

小梶 千隼

もう高校1年生にもなるって言うのにどうして全部全部管理されないといけないんだよ。

ああ。言っちゃった。

せっかく今まで我慢してきたのに。

もういい。全部言っちゃえ。

小梶 千隼

自分の部屋すらないし、携帯は全部管理してくるし、帰る時間まで綿密に教えないといけないし

小梶 千隼

僕にはなんの権利もないって言うのかよ

小梶 朱里

親が子を守りたいって思うのは当然でしょ!

小梶 千隼

異常なんだよ!僕のこと全部決めつけて!

小梶 朱里

あんたが社会のことなにもわかってないから…

小梶 千隼

もういい。出ていく。

そんな軽はずみに出ていくなんて言って

どうせ行く宛もないくせに。

馬鹿だ僕。

小梶 朱里

ちょっと、!待ちなさい千隼!

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