コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
拝啓、お慕いするお嬢様へ
これをお嬢様が読んでいると言うことは私はもうこの世にはいないのでしょう。 約束、守ることができず、申し訳ありません。できることなら、もう少し、お嬢様のおそばに居たかった__。 離れていても、私はずっとお嬢様をお慕い申し上げております。
キヨ
愛してます。
ぽたぽたと大粒の雫が目から流れ落ち、手紙に水玉模様を描いていく。
黒尾が私に好意を寄せてくれていたのはずっと知っていたのに、
なんで、私も気持ちを伝えなかったのでしょう。
好きだと、大好きだと、
私も、愛してると、
なぜ、伝えなかったのでしょう。
あの時、行かないでほしいと
言えばよかった。
ガラガラガラ
黒尾の手紙を握り、
無我夢中で走り続けた。
キヨ
9月中旬に蕾をつけだした冬桜がさく丘で
私は黒尾に逢い(愛)に行く。
クロオ
キヨ
キヨ
クロオ
クロオ
その一言がずっと欲しかった
キヨ
キヨ
そして、この一言がずっと言いたかった_
_𝐞𝐧𝐝_
この物語はフィクション、かもしれない。
そうでないかもしれない。
クロオ
クロオ
クロオ
まだ、散っていなかったみたい。
やはりフィクションでないかもしれないな。
愛し、愛され、共に散れ
end_。