拝啓、お慕いするお嬢様へ
これをお嬢様が読んでいると言うことは私はもうこの世にはいないのでしょう。 約束、守ることができず、申し訳ありません。できることなら、もう少し、お嬢様のおそばに居たかった__。 離れていても、私はずっとお嬢様をお慕い申し上げております。
キヨ
裏にもなにか、
愛してます。
ぽたぽたと大粒の雫が目から流れ落ち、手紙に水玉模様を描いていく。
黒尾が私に好意を寄せてくれていたのはずっと知っていたのに、
なんで、私も気持ちを伝えなかったのでしょう。
好きだと、大好きだと、
私も、愛してると、
なぜ、伝えなかったのでしょう。
あの時、行かないでほしいと
言えばよかった。
ガラガラガラ
黒尾の手紙を握り、
無我夢中で走り続けた。
キヨ
冬桜かしら。
9月中旬に蕾をつけだした冬桜がさく丘で
私は黒尾に逢い(愛)に行く。
クロオ
お嬢様、こちらに来るのはまだ早いですよ
キヨ
私を置いて行くなんて、許さないわよ、
キヨ
私のことを愛しているのでしょう、?
クロオ
えぇ、笑
クロオ
愛してます。
その一言がずっと欲しかった
キヨ
私も、
キヨ
愛してます。
そして、この一言がずっと言いたかった_
_𝐞𝐧𝐝_
この物語はフィクション、かもしれない。
そうでないかもしれない。
ねぇ!この前貸した小説読んだ?!?
読んだ〜
めっちゃ感動するくない?!
はいはい笑
でもすごい偶然だよな〜
でしょー?!
登場人物全員同じ名前なんてやばいよね!
黒尾がでてきて、それで海くんまででてくるなんて!
しかも同期だしな
優しい笑顔なんてまんま海くんじゃん!
黒尾に貸したし次は海くんにも貸そー!
そんなことより、
お前今日の小テストの勉強ちゃんとしたか?
はぁ?!今日小テストなの?!
だろーと思ったよ
黒尾ー!!教えて
クロオ
へいへーい
クロオ
仰せのままに〜、笑
クロオ
キヨお嬢様、?笑
まだ、散っていなかったみたい。
やはりフィクションでないかもしれないな。
愛し、愛され、共に散れ
end_。