俺
ねぇ
君
なぁに?
俺
俺が君に対して思ってること
俺
話してもいい?
君
ふふっ
君
変なこと言うのね
君
でも面白いわ
君
話してちょうだい
俺
まず君は
俺
海みたいな目をしてる
君
海?
俺
うん
俺
あ
俺
でも空にも似てるなぁ
君
要するに青いってことでしょ?
俺
まぁ
俺
簡単に言えばそういうことだね
君
私の目ってそんなに青い?
俺
うん
俺
青くて凄くキレイだよ
俺
まるで日本人じゃないみたい
君
そりゃぁ
君
ハーフだもの
君
でも
君
自分じゃよく分からないわ
俺
まぁ
俺
しょうがないさ
俺
人間は自分の魅力に
俺
気づけないものだからね
君
そんなものかしら
俺
そんなものだよ
君
じゃあ
君
他には?
俺
うーん
俺
そうだなぁ
俺
君の髪は黒くて艶のある
君
艶って...
君
汗じゃないの?
俺
違うよ
俺
風で揺れたら
俺
キラキラって輝くんだ
君
なにそれ
俺
例えるなら
俺
ブラックダイアモンドみたいだよ
君
買い被りすぎよ
君
そんなダイアモンドみたいな
君
髪があったら
君
私
君
切って売ってるわ
俺
勿体ないことしようとしないでよ
俺
でも
俺
本当にキレイなんだよ?
俺
俺だったら1億円でも買うね
君
あら
君
じゃあ1束5万円で売ってあげるわ
俺
うーん
俺
ごめん
俺
やっぱり高かったよ
君
でしょう?
君
あなたは買い被りすぎなのよ
俺
でも
俺
俺はそれだけ君の髪が
俺
キレイってことを伝えたかったんだ
君
はいはい
俺
絶対わかってない
君
ちゃんと分かってるわよ
俺
もういいや
俺
あと
俺
次は...
君
もういいわよ
君
聞きすぎて
君
もうお腹いっぱい
俺
え!?
俺
まだ沢山あるよ?
俺
小麦色の丁度いい肌とか
俺
凛とした歩き方だとか
君
やめてやめて
君
そこまで言われると
君
恥ずかしくなってくるわ
俺
でも
俺
俺が言わないと
俺
君は
俺
“分からない”
俺
でしょ?
君
...
俺
大丈夫
俺
君が死ぬまで
俺
俺が君の目になるから
君
あなたは昔から変わらないわね
君
目が見えない女なんて
君
誰も結婚しようなんて
君
考えないもの
俺
目なんて関係ないさ
俺
俺は君がいいんだから
君
本当に
君
バカな人ね
俺
酷いことを言うね
君
でも
君
そんな貴方を好きになった私も
君
貴方の事を言えないほどに
君
バカよね