黒華
んじゃ!みんなまたなー!
カチッ
みんなには偽物だけを見ててほしいから。
黒華
ごめんね。許して。
剣持刀也
そろそろ顔見せてくれてもいいじゃないですか
剣持刀也
一応同期ですし顔くらい合わせておきません?
黒華
え〜...
黒華
黒華
やだ☆
剣持刀也
最後の星ウザ...
剣持刀也
まぁいつか見せてくださいね?
黒華
う〜ん...多分一生ないよぉ
剣持刀也
じゃあどうしろと
黒華
知らなーい
剣持刀也
...( '-' )
黒華
はぁ...。
ゴトッ
スマホを投げ捨てる様に机に置く
ふと鏡の中にいる自分に目が行った
黒華
...
こんな顔無くなっちゃえばいいのに
何度願ったか。
一生叶うことのない願い
それを俺は永遠に 呪いのように唱え続ける
鏡を見ればいつだって 俺のこの憎ったらしい 無駄に整った顔が映る
小っさい時から
キレイな子ねぇ 本当にキレイな子
そう色んな人に言われ続けてきた
俺は奇妙で気持ち悪い顔としか 思ってないんだけど。
だって全てのパーツが 人形みたいに綺麗に 配置されてるんだもん
周りから見たらキレイでも 僕から見たら気持ち悪いよ。
黒華
...そういえば最近何も食べてない...
黒華
カップ麺まだ残ってるかな...
黒華
残ってなかったら買ってこないと...
黒華
残ってなかった...
黒華
買いに行かなきゃ...
伸びきった髪を結んで マスクしてパーカー着て フード被って財布持って 家を出た。