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人さんのアイコンの三ツ谷メインなんてどうでしょうか?(三ツ谷は私の推し様)
メイン、、、、しーたんの推しである三ツ谷くんのお話いいな🥰🥰
SA☆I☆KO☆U!!!!
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𝐘𝐨𝐮
泣きそうな、少し震えた声で呼ばれる。
理解が一瞬追いつかなかった。
だって私、竜胆さんに抱き締められてるから。
何故だろう... と思ったが、私を誘拐する計画を立てたのはこの人だと思い出す。
そう考えたら、何かしら理由があるのは分かった。
ラン
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灰谷さんがその名を呼ぶと、竜胆さんは手を離してくれた。
𝐘𝐨𝐮
少し俯いた竜胆さんに、そう問いかける。
ラン
𝐘𝐨𝐮
すると、隣で見つめる灰谷さんが言った。
覚えてない、ってどういう意味?
私が困惑したのに気付いたのか、竜胆さんは何か決心した様な顔をした。
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𝐘𝐨𝐮
突然、兄の名前を呼ばれる。
黒谷慎二。私のかつての兄だ。
何で竜胆さんが兄の名前を...
そう疑問に感じた時、私は思い出せなかった記憶が蘇って来た。
あの日の、虚ろな記憶。
思い出したくもない、血塗れで真っ黒な記憶が
私の頭に飛び込んで来た。
:4年前
𝐘𝐨𝐮
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私は、当時14歳だった竜胆くんに声を掛けた。
私の兄と竜胆くんは、昔ながら仲が良かった。
灰谷と黒谷。
名前の相性も良い事から、この2人はいつか大物になると期待されていた。
𝐘𝐨𝐮
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そう聞いた時、竜胆くんは『何言ってんの』とも言いたげな顔をしていた。
お互いあまり学校に行かずに、少し浮いた存在だった私と竜胆くん。
そんな訳か、いつの間にか会うようになっていた。
𝐘𝐨𝐮
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𝐘𝐨𝐮
私が少し笑うと、竜胆くんは溜息を付いて怠そうに答えてくれた。
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𝐘𝐨𝐮
その言葉は、私の奥深くに突き刺さった様に感じた。
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私が何かの考え方に囚われたと察したのか、竜胆くんはそう付け足してくれた。
『お前の守り方はお前が決めろ』
まだ思考が子供だった私は、経験豊富な竜胆くんと同じ思考に行き着こうとした。
素直に、そんな事が言える竜胆くんになりたかったから。
私は無理やり、竜胆くんの思考を真似しだした。
竜胆くんの言葉を聞いてから、私の考え方は違う方向に向いてしまった。
𝐘𝐨𝐮
大きな橋が掛かる下のコンクリートに座る竜胆くんに言った。
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いわゆる、『やってみる』というのは私が殺人を犯した事だ。
人を殺すという事に。
『思い出したくない』と考える内に、本当に忘れてしまっていた。
私が殺人を犯した直後。
私は警察に自主した。
手の平に付く血液に震えながら必死に。
数分後、警察は私の元へ来た。
それは大事になり、未成年が殺人を犯したと周りでは大ニュースになった。
鳴り響くサイレンの音。
黄色のテープで塞がれた道の周りに集まる住民。
拘束された手首を垂らしながら、私はそれをボーッと見ていた。
その時だ。
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人混みの中に、竜胆くんが居た。
𝐘𝐨𝐮
その瞬間、殺ってしまった大きな後悔と絶望を覚えた。
竜胆くんは、血の気の引いた顔をして私を見る。
『俺があんな事言ったから、○○は人を殺してしまった』
と、まるで竜胆くんが自分の責任の様に感じている顔だった。
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𝐘𝐨𝐮
竜胆くんは、私に謝りながら泣いていた。
違う。竜胆くんのせいじゃない。
辞めてよ。謝らないで。
泣かないでよ。
私が決意した事なのに、
何で、竜胆くんが泣くの。
𝐘𝐨𝐮
兄の軽蔑の目のせいじゃない。
そんな、軽い物じゃない。
あの時、竜胆くんは変に私が受け取らないよう気遣ってくれたのに。
私はそれを捨ててしまった。
...何も悪くない竜胆くんに、酷い罪悪感を抱いていたから。
その時から、所謂私は『幽霊』になってしまったのだ。
時が戻ったかのように、ハッと目が覚める。
𝐘𝐨𝐮
何で私はこんな大事な人を忘れていたんだろう。
𝐘𝐨𝐮
あと少しで涙が出そうになる。
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そう、竜胆くんは私を見つめて言った。
𝐘𝐨𝐮
𝐘𝐨𝐮
そうだ。違う、絶対に。
もう全部思い出したから。
細かい所まで、鮮明に。
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𝐘𝐨𝐮
何か言いかけた竜胆くんの言葉を、私は遮った。
これ以上、責任を感じさせたくない。
𝐘𝐨𝐮
𝐘𝐨𝐮
𝐘𝐨𝐮
溢れ出そうな涙をグッと飲み込んで、そう吐き出した。
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すると、竜胆くんの方が先に泣き出してしまった。
𝐘𝐨𝐮
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灰谷さんが言うと、竜胆くんは直ぐに涙を拭いて泣き止んだ。
ラン
𝐘𝐨𝐮
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まだ何か言いたそうな竜胆くんが居たが、それは無視した。
ラン
すると、灰谷さんがいつもに増して不機嫌そうに言った。
𝐘𝐨𝐮
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仲直りする為に私を『誘拐』したって事?
普通に私の事見つけられたなら、そのまま会ってくれれば良かったのに。
何でわざわざこんな事したんだろう。
仲直りが終わった今の私はどうするのだろうか。
ラン
ラン
𝐘𝐨𝐮
私ここから追い出されるって事ですか。
ラン
𝐘𝐨𝐮
ラン
どうやら私は追い出される様だ。
またあの生活に戻るのか。
𝐘𝐨𝐮
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𝐘𝐨𝐮
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𝐘𝐨𝐮
すると、竜胆くんはパッと花を咲かせた様に明るくなった。
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灰谷さんに嫌われているのか私。
𝐘𝐨𝐮
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𝐘𝐨𝐮
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暫く口喧嘩的な物が続くと、間で笑う声が聞こえた。
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𝐘𝐨𝐮
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信じられない。灰谷さんと仲が良いなんて。
だって私、嫌われてるし。
すると、竜胆くんが後ろから灰谷さんの背中を押した。
ラン
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ラン
実の弟である竜胆くんが言うと、不機嫌そうに灰谷さんは椅子に座った。
どうやら竜胆くんには少し弱いらしい。
2人が席に座ったのを確認すると、冷蔵庫から作って置いた料理を取り出す。
さっき入れたばっかだから温めなくても大丈夫な筈。
ラップを丁寧に外して、綺麗なテーブルに置いた。
𝐘𝐨𝐮
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竜胆くんは笑って『ありがとう』と言ってくれたけど
灰谷さんはむすっとした感じで座っているだけだった。
やっぱり私、嫌われてる。
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𝐘𝐨𝐮
少し悲しい気持ちになったと思ったら、竜胆くんのその言葉で明るくなった。
𝐘𝐨𝐮
初めて作ったカレー、上手くいった気がする。
何故か灰谷さんにどうしても『美味しい』と言って欲しかった。
じー、と灰谷さんを見る。
すると、灰谷さんは小さく口を開けてカレーの乗ったスプーンをぱくりと食べた。
その姿が何か可愛いくて、笑いそうになる。
ラン
𝐘𝐨𝐮
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何故か文句を言われ、またしゅんとなる。
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すると、目の前に座る竜胆くんが言った。
𝐘𝐨𝐮
すっかり自分が食べるのを忘れてしまっていた。
慌てて2人の向かい側に座る。
ラップを取って、私もスプーンに乗ったカレーをぱくりと食べた。
初めてにしては凄く美味しかった。
元々料理には興味があったけど、電気代が払えなくていつもコンビニのおにぎりだった。
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竜胆くんがスプーンを止め、そう私に問い掛けた。
『黒谷さん』とは、私の兄の事だろう。
𝐘𝐨𝐮
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ラン
𝐘𝐨𝐮
もう兄に会うつもりは無いけど
竜胆くんに会えた事は嬉しかった。
その会う条件というか前提は、『誘拐』だったけれど。
ラン
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𝐘𝐨𝐮
𝐘𝐨𝐮
そう言っといて、本心は違うと自分でも分かってる。
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𝐘𝐨𝐮
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私を呼ぶと、少し気恥しそうに竜胆くんは言う。
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𝐘𝐨𝐮
灰谷さんはダメなのか。
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困惑していると、いつの間にか竜胆くんに手を引っ張られていた。
前話♡10000ありがとうございます😵
これを機に新しい連載書こうと思うんですけど
誰メインが良いでしょうか!!
教えて頂けると嬉しいです😇♡
👋