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「六月の君の嘘 第一話」

俺は、雨が嫌いだ。 雨の日は、憂鬱で、憂鬱でたまらない。 大好きなサッカーも雨が降ると、グラウンドで出来なくなるし、 外で思いっきり太陽を浴びることが出来ないから。 だから、雨の日が、嫌いでたまらなかった。 それも、君に会うまでは。

秋原 蓮

「はぁ…、今日も雨か…。」

五月中旬。 最近、よく雨が降る。 窓から見えるグラウンド。 雨は、降り続ける。

女子達

きゃぁぁぁぁぁぁ!いるいる!

女子達

え、どこ!?

女子達

あそこ!一番後ろの…窓際に座ってるじゃん!

女子達

いた!!わぁぁ、かっこよ…

鈴木 涼

おい、蓮~、また女子がお前の事、見に来てんぞ~?

鈴木 涼

このモテモテ色男め~。

秋原 蓮

ああ?うるせー。

鈴木 涼

それにしても、お前の人気、ホント半端じゃねーよな。
いっそ、彼女でも作ればいいのに。

秋原 蓮

何言ってんだ、バーカ。彼女なんか作らねーし。

秋原 蓮

つーか、お前だって、女子からモテてんじゃん。

鈴木 涼

いや、流石のお前には勝てねーし。

鈴木 涼

蓮、お前、今年のバレンタイン、チョコ何個もらった?

秋原 蓮

53個。

鈴木 涼

…やっぱ勝てねーし。

秋原 蓮

お前は何個?

鈴木 涼

ん?32個。どうせ負けてますよー。
まぁ、毎年の事だしな。もう驚かねーよ。

秋原 蓮

32でも十分だろ。

鈴木 涼

…なんか腹立つ。

秋原 蓮

そんなことより、今日も雨だな…。

鈴木 涼

ああ。

秋原 蓮

早くサッカーしたい。

鈴木 涼

まぁ、確かに体育館じゃ、思いっきりプレイできねーもんな。

秋原 蓮

ああ、確かに。しかももうすぐ梅雨入りすんじゃん?そうなれば、
練習とか一気に減るよな。

鈴木 涼

あー、まじか。つーか、ホントお前、昔からサッカー好きだよな。

秋原 蓮

だって、楽しーじゃん。

秋原 蓮

彼女とか作っても、サッカーが好きだから、恋愛の方は中途半端になりそーだから

鈴木 涼

あーね。でも、お前ならすぐ彼女作れそうだけどな?

秋原 蓮

は?

鈴木 涼

だって、お前めちゃめちゃ告られるじゃん。ずっと断ってないで、
一回くらいはオッケーしてみろよ~。

秋原 蓮

ばーか。好きでもない相手と付き合ったところで、
最終的には相手の女子の事を傷つけるだけじゃん。

秋原 蓮

しかも、もうすぐ試合だろ?今度の試合で全国行けるかもしれねーんだし。

鈴木 涼

あー、忘れてた。全国かー。

鈴木 涼

でも、毎年全国の準決戦まで行ってるから、今年も大丈夫だろ。

秋原 蓮

まー、確かに。

正直言って、俺は凄くモテる。 自分で言うのはおかしいけど、自分でも堂々と言えるほど、 モテまくってしまう。 小学校の頃は、自分がモテるということに気づいていなかったが、 中学校になり、毎年のようにバレンタインには大量のチョコ。 毎日のように自分を見に来る大量の女子。 おまけに、たくさんの告白で呼び出されているもんだから、 いくら鈍感な俺でも、嫌でも気づいてしまう。 あー、俺、モテるんだ…。と。 だが、正直言うと、恋愛とか、彼女とか、そんなものは興味がない。 今は、とりあえずサッカーだ。 俺と、俺の幼馴染であり、唯一の親友である、鈴木 涼は、 この学校のサッカー部のエースで、 俺らは「トップ2」と呼ばれている。 俺たちが通っている高校はサッカー強豪校の「青雲中学」で、 全国大会常連校として、有名だ。 今年は、中学最後の全国大会が待っているから、 なんとしてでも、優勝を持って帰らないといけない。 だから。 今は恋愛などに気を取られている訳にはいけないのだ。 俺は、しとしととただ降り続ける窓の外を眺めていた。

六月の雨は君の嘘

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