告白予行練習

人気もまばらになった頃

夕焼けに光る下駄箱

自分の胸が高鳴っているのが分かる

胸の音

君に聞こえてないといいな

うりは口をぽっかり開けて驚いていた

告白の予行練習

目を鋭くして

そんな顔で見ないでよ

流石クラスの人気者

嘘をつくのも上手だね

うりは何か言いたげで

少し俯いたけどすぐ顔を上げた

告白の事に触れられてドキッとした

クレープを口いっぱいに詰め込みながら答える

オレンジピールとチョコの甘い味が 体を潤す

うりが私の頬に付いたクリームを 取って食べた

約束だからね

我儘聞いてくれるかな？

明日､､､､､､､､､､明日だけでいいから

小さい時とは違う大人の我儘を

うりは真っ直ぐ

私は右方向に進んでいく

もし同じ道だったらな

そう思いながら歩いた

ばふんっ

布団にダイブしてスマホを取り出す

どうして嘘言っちゃったんだろ

本気にして欲しい

元気になれない一日でした

いつもは占いなんて気にしない癖に

都合が良いけど

今日ぐらいいいよね

ガヤガヤしてる

教室の中から人が減っていった

うりは私の隣に来てくれた

そのまま2人で空き教室に向かった

うりは空き教室まで着いてってくれた

ぽん

うりが私の頭の上に手を置いて １〜２回軽く叩いた

うりが教室を出ていこうとする

ここで言わなきゃｯ

嘘つきでごめんね

これがホントの言葉

照れたように笑って

お返事ありがとう

どきどき

胸の音君に聞こえてないかな？

ドキドキ

胸の音

君に聞こえて欲しいの