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わ か れ て も 。

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わ か れ て も 。

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2022年04月25日

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去年の俺は、幸せだった。

-1年前-

毎日仕事が終わって帰ると、 ご飯を作ってくれる彼女。

俺は後ろから彼女に抱きついて 話をする。

田中 樹

今日は何作ってくれんの?

〇〇

今日はカレーかな〜?

〇〇

舞台終わって今は体絞ってないって
言ってたから、いいかな〜?って

田中 樹

おぉ、話聞いてんじゃん笑

田中 樹

あっ、愛情たっぷりの俺だけのカレー

田中 樹

作ってね??

〇〇

おい、何言ってんだよ笑

田中 樹

いや!これマジだから!笑

〇〇

はいはい笑 わかりましたよ笑

田中 樹

ねぇーっ!ほんとだって!笑

〇〇

わぁかったって笑

〇〇と話してる時は本当に楽しくて 疲れも飛んで、ずっと幸せの気分で いられる。

まだそんなに売れてない俺達は 売れてないなりの悩みもあって、 その度に〇〇は愚痴も悩みも全部聞いてくれた。

〇〇は本当に考えが大人で、 アドバイスになることが多かった。

本当に大好きだった。

けど、数ヶ月経った時 徐々に俺たちの人気も出てきて 地方やら色々取材が出来て 中々同じ家で2人で何かをする事が 難しくなってきた。

そんで、オフの時にゲームしながらダラダラしてたら

〇〇から話があるって言われて リビングに向かった。

田中 樹

話ってなに?

田中 樹

俺疲れてるから、なるべく早くして欲しい。

〇〇

んーっとさ、、

〇〇

回りくどいのはこっちも面倒だから

〇〇

単刀直入に言うね。

田中 樹

うん

〇〇

別れて欲しい。

田中 樹

.......はっ?

まさか別れ話をされると思っていなかったから、少し喧嘩腰になってしまう。

〇〇

もう、樹とはいられない。

田中 樹

全然意味わかんねぇんだけど、笑

田中 樹

理由はなんなんだよ、、

〇〇

私これから、迷惑かける。 樹に。

〇〇

最近お仕事多くて頑張ってるけど、、
樹と一緒にお出かけもできないし

〇〇

お喋りすることだって、樹が疲れてるしもっと疲労を与えちゃうし、

〇〇

寂しいよなんて言葉、絶対に言えない。

田中 樹

言えよ、俺だって話したい時だってあるかもしんねぇし。

〇〇

樹の努力が認められてきてるのに、

〇〇

私なんかが邪魔できないよ。

〇〇

だから、樹のこと傷つけちゃうから

〇〇

別れてほしいの。

田中 樹

全然わかんねぇよ、、どうせ俺に不満でもあんだろ、

〇〇

ちがっ

田中 樹

俺もお前に構ってやる時間なんてねぇし

田中 樹

丁度いいわ、てか別れてぇなら別れよ

〇〇

.......。

田中 樹

あっ、、

完全にやってしまった。 〇〇と別れたくなくて、、、 こんな言葉伝えるはずじゃなかったのに

彼女の方に顔を向けると、

田中 樹

えっ、、、

彼女の目には涙が浮かんでいた。 はじめて、彼女が泣いてる姿を見た。

しかも、俺のせいで。

その話をした時、彼女は 家から出ていった。

ほらな、、去年の俺は幸せだったって 言っただろ?

1年が経った今でも、 彼女のあの顔は未だに忘れられない。

そんなことを考えながら、仕事に向かってる途中だった。

ナンパされてる彼女がいた。

見て見ぬふりをしようとしたが、 やっぱり彼女のことを見捨てれず

俺は向かってしまった。

田中 樹

すいません、そいつ俺の彼女なんで

田中 樹

その手離してもらえます?

そう言うと、男達は俺に舌打ちをして 逃げていった。

田中 樹

........大丈夫?

田中 樹

気をつけろよ、じゃあな。

本当は彼女と話がしたかった、 けど、俺にそんな権利なんてない。

〇〇

.....待って、、樹、!

彼女が俺を呼び止めた。

田中 樹

.......なんだよ。

〇〇

....助けてくれて、ありがとう。

田中 樹

あぁ、、

〇〇

それとっ、、どうして助けてくれたの

田中 樹

.....そりゃ、困っている人がいんだから
助けてやるのが常識だろ。

〇〇

.....そっか、、そうだよね、、

彼女の顔をそっと見ると、

悲しそうな顔をしていた。

〇〇

ありがとう、引き止めてごめんね。

〇〇

..........じゃあね。 樹。

これでもう、彼女と会うことはないんだよな。

なんて思っていると、 俺は彼女の事を抱きしめていた。

〇〇

....えっ、?

田中 樹

....ごめん。1年前、酷いこと言って

田中 樹

俺、〇〇と別れたくなくて、、

田中 樹

なんとか繋ぎとめようとしたら、酷いことばっか言ってた。

田中 樹

俺、、でもやっぱり.......

田中 樹

お前と別れたくねぇよ..........。

俺の話を聞いて、しばらく黙っている 彼女の顔を覗いた。

田中 樹

えっ、、〇〇、?

〇〇

ごめんっ、、私も、

〇〇

なんも知らないのに、べちゃくちゃ樹ばっかり否定して.......

〇〇

ほんとにごめんっ、、。

なんて言いながら涙を流している彼女。

田中 樹

ごめんごめん、そんなことねぇよ、

田中 樹

俺も悪かったし、、

そう言って、彼女の頭を撫でる。

田中 樹

〇〇は悪くねぇんだよ。俺のせいだ。

〇〇

ごめん樹.......

田中 樹

だからっ、、

〇〇

好き.......

田中 樹

.......え、?

〇〇

私から別れようなんて言ったけど、

〇〇

結局....全然忘れられなくて、、

まさかの言葉だったから、 俺、すっかりもう、嫌われてると思ってた。

田中 樹

でも、俺、、また傷つけちゃうかも
しんねぇよ。

田中 樹

前みたいに、外で遊びに行くとか、、会える時間も全然ないよ

田中 樹

.....それでもいいの、?

〇〇

....私だって、困らせちゃうと思う、

〇〇

でも私、、樹じゃないと....我慢できないよ、、

田中 樹

ふふ、笑 ありがとう、〇〇。

田中 樹

やっぱり俺の彼女が1番だなっ笑

そう言ってまた彼女の頭を撫でる。

〇〇

そりゃごもっとも。 私だってね

田中 樹

愛してるよ。

〇〇

.......うっわ、こーゆの、照れちゃうな笑

田中 樹

おい!笑 雰囲気ぶち壊しすんなよ笑

〇〇

ごめんごめんっ笑

今年はいいことがありました。 そして、来年のこの日は、 結婚します。

一度離れてから、分かり合えたことがあった。

今はお互いに理解し合いながら 幸せに暮らしてます。

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