店内に響く音
表で揺れる 街路樹の影
私は目をつぶって
カフェラテを待つ
暖かい日だったよね
君がカフェラテに映ったのは
職場でも、気になってて
キラキラしてて
いつも日が当たってるみたい だったよね
いつもみたいに カフェに行って
いつもみたいに 音を聞いてた時だった
君は 丁度空いてた席に 座った
その時だった
私のカフェラテに、君が映った
ゆらゆらと カップの 漣の中
君もまた ゆらゆら キラキラと
「綺麗ですね」
思わず声が出た
「そうですか?」
答えてくれた
カフェラテの泡が揺れている
「あ、すいません……」
慌てて謝る
「良いんですよ」
綺麗な言葉に包まれて
カフェラテの泡がふつふつと鳴る
「あの……」
言わなきゃ、もうチャンスはないかもしれない
「どうしました?」
君は首を傾げた
プツンッ
カフェラテの泡が 弾けた
──です……
「──好きです」
「……」
彼はだまる
もう止められない
弾けたように
話し出す
「あああの……前からずっと綺麗だなって……」
「それで……なかなか会える機会がなくて……!」
顔が真っ赤になる
ハッとして
横を見ると
カフェラテに映った笑顔が
私を見てた
「僕も、貴方の事が好きでした」
「よかったら……」
「お付き合い頂けないでしょうか?」
少し、照れてるみたいだった
「は、はい!よろしくお願いします!」
店内に響く音
表で揺れる 街路樹の影
カフェラテに
私と君が映っていた
コメント
9件
おおおおお!!!!!表現の仕方最高なんだが!! カ☆☆☆テがこの恋を結んでくれたんだね✨ 素敵っ!!