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今回は本当に短いです。 長々ワンク書きたくないので吸血鬼パロとだけ伝えておきます

ちゅうっ、と輸血パックを吸う音が響く。

……吸血鬼であるオレが栄養補給をしているだけの、よくある光景。

オレは吸血鬼だ。

勿論周りには隠しているし、今までバレたこともない。それは我慢が得意なオレが理由だろう。

吸血鬼と言っても、全体的に吸血鬼という訳ではなく、

逆に半分くらいはちゃんと人間であり、人のご飯も食べられるし太陽も苦手と言うだけで死にはしないし、

人間として生活できるくらいの割合なので、割と隠して生きるのは苦ではなかった。

……んはっ、…はぁ……((血を飲み終え))

( 実を言えば血は苦手なんだよな……あまり褒められた味じゃないし、やはり見た目がグロテスクだし……。 )

( まあ、飲まないと困るのはオレだから飲まないという訳にはいかないが )

血を飲むのは2週間に1度くらいで良い上にこれまで飢えて死にそうになったこともないのでそんなに不便だと思ったことは無かった。

人より少し太陽が苦手で、2週間に1度血を飲むと言うだけなのだったから

……そのはず、だったのに

──また2週間後。

ー 昼休み 屋上 ー

( ……そろそろ血を飲まないとか…。昼休みが終わったら一度トイレに行ってそこでさっさと飲もう )

……((類を待ちながら少しずつ弁当を食べている))

( やっぱり血より人が作ったご飯の方が美味しいな。……あ、でもちょっと気持ち悪くなってきた……やはり吸血鬼というのは不便なものだな── )

──ガチャッ

……!あっ、類!!

すまないね……また先生に呼び出されてしまって

そうだったのか……って、お前が呼ばれたのにオレは呼ばれなかったんだな……?

ああ、今回は僕個人のことだったからかな。それより待たせちゃってごめんね

待っては居なかったが……大丈夫だ!!それより、早く食べないと昼休みが終わってしまう……!!

あはは、それはそうだね……今日は僕もお腹空いてるし、食べておきたいな

──キーン、コーン──…

それで──……って、もう予鈴がっ!!?

おや、もうそんな時間だったんだね

急がないと……!!類、いくぞ!!

わっ!…行くから引っ張らないでおくれよ〜〜…

っすみませんっ……!!遅れました!!!

遅れました〜

先生

またワンツーか……。まあ、いいからとりあえず座って準備しろよー。

はい……!!うう……

( 結局血は飲めなかったし気持ち悪いし……授業に集中できそうにないぞ…… )

ぬぅうぅ〜〜……

……

先生

〜〜が〜〜になるので、〜は〜〜〜になる。……

先生

って、もう時間か。まあ今日はここまででいいかなー…日直!

( やっと終わった……だんだん頭痛までしてきた、……早く行こう )

っ、うう…たしか、バッグに、……って、

……な、なぜないんだ!!?!?

忘れた……??…そんなわけ、無い…

( だって今日、ちゃんと確認したはずだ。咲希ともお互い忘れ物チェックし合って、忘れ物なんてないはずなのに。 )

( 誰かに盗られた……?いや、誰が輸血パックなんて欲しがるんだ。むしろ普通の人にはいらないだろう、そんなもの…… )

( …今日は練習もないし、できるだけ人に会わないように早く帰ろう── )

──コンコンッ、

……司くん?

──え

大丈夫かい……?しゃがみこんでいるようだし、ずっと唸っているけれど……

っ!!あ、ああ…すまない、少し具合が悪くなってしまってな

それならそう言ってくれれば保健室に連れていったのに……帰れそうなのかい?もし無理なら、親御さんを……

い、いや!!大丈夫だ、そこまでじゃ、…ない、

( 迎えに来てもらった方がいいのかもしれんが、さすがに迷惑はかけられない……早く出て早く帰るか )

──ガチャ、

すまん……少し気持ち悪くなってしまっただけなんだ──

……ッ!?!?

本当に大丈夫?…やはり顔色がかなり悪く見えるし、迎えに来てもらった方が……

る、るい、っ、その、指の、血……

……え?ああ……少し先程のプリントで切ってしまっただけだから、気にしないでおくれ。それより君の具合だよ

( き、気になる……!!!なんだか、頭がくらくらして、…ほしい、ダメだってわかってるのに、吸いたい……血、欲しい……!! )

──司くん、本当に大丈夫?聞こえてるかい……?──っ!?

っ、んむ、っん……((類の手を持ち指を吸い))

つ、司くん……!?急にどうしたんだい!?

…ぅ、ん……こくっ……、

……の、飲んでる……?

( ……あれ?血自体苦手なはずだったのに、なんでこんなに美味しいんだ…?? )

( だめなのに、もっと欲しいなんて…… )

っ、ちょっとストップ!!((優しく剥がし))

っぷはっ、…はぁっ…は……((蕩けた表情をし))

……

……!?!?!?((一瞬で顔面蒼白になり))

る、るるるっ類……!!すま、っ本っ当にすまないっ!!違くて、オレ、そんなつもりじゃ──

落ち着いて……びっくりはしたけど怒ってないし引いてもないから

だが、

……司くんって吸血鬼なのかい?

……まあ、部分的に

へぇ……

隠しててすまなかった、引かれるのも、迷惑をかけるのも怖くて、

……美味しかった?

…………は?

いや、ちょっとしか血出てないのに勢いよく飲んでたから、美味しかったのかなって

……そうだって言ったら、引くか……?

まさか

正直、……美味しかった

オレ、人の血は飲んだことなくて……初めて飲んだんだが、

ふーん…?

ねぇ

君がよければだけど、…また吸っても大丈夫だからね

な、何言って……!!そんなの類に迷惑が!!

その僕がいいって言ってるのに?

……

あ、嫌だったら全然いいんだよ。…強制するように言ってごめんね

ち、ちが……っ

本当にいいのか…?迷惑かけられても

迷惑なんかじゃないよ

それなら……まあ

それじゃあ決定だね。一言声かけてくれれば好きな時にしてくれて大丈夫だよ。あまり高頻度だと僕が貧血になっちゃうから断るかもだけど……

あ、ああ……

……その

足りなかったから、あと少しだけ、だめか……?

……

狡い言い方だなぁ……

…屋上行かないかい?ここだと人が来そうだし

い、いいのか!!?断られるかと……!!

自分から誘ったのにかい??いいから行こうよ

……というか、なぜ類が少し乗り気なんだ……?

それから、2週間に1度輸血パックをと類の血を少し吸わせてもらうことにした。

……類の血を飲んでから尚更輸血パックが不味く感じてしまうこと、類、──好きな人の血を飲んだ時だけ興奮してしまうこと……最近はそれらで悩んでいる。

っんくっ、ぅ……んんっ((首元に優しく吸い付き))

……おいしい?((作業をしながらも司をしっかり気にかけ))

ん……っは、はぁ……っ、おいしぃ…

そんなに恍惚とした顔で言われると嬉しいな((そっと抱きしめ))

……((ぽやぽやしている))

( ……こんなことさせてくれるのは、オレだけだろうな。こんなに甘やかしてくれて、こんなに情けないところを見せても抱きしめてくれるなんて )

( 全然誇れることじゃないけど、好きな人にこうしてもらえるってなると優越感に浸れてしまう…… )

( ……こんなに情けないところを晒させて、オレに血の味を覚えさせて……絶対に離してやらないからな )

……っふふっ……((抱きしめながら怪しく笑い))

( ……かわいいなあ、僕の血興奮しながら必死に吸って、本当にかわいい )

( 司くんのこんな姿を見られるのは僕だけ……それに、この前輸血パックはあまり美味しくないと言っていたし、きっとこの子は僕から離れられない。こんなの司くんを手に入れたと言っても過言では無いよね )

( ──あの時君の輸血パックを盗んでごめんね。 )

End

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コメント

5

ユーザー

おめェーー!!ヤツは大変なものを盗んでいきました、司の輸血パックと彼のハートです😭😭😭結果的にwinwinなのと、血がほしいあまりに咄嗟に指をしゃ.ぶってしまう司が好きすぎるので、OKです👌

ユーザー

犯人オメェかぁ…ナイス(⁠・⁠∀⁠・⁠)

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