星宮の母
千夜、帰るよ
星宮
ぉ、お野菜は買わなくていいの…?
星宮の母
そんなもの一日無くたって死なない
星宮の母
早く帰るよ
そう言って私の腕を掴み、早足で帰るお母さん
星宮
痛い…痛いよお母さん!
星宮の母
うるさい、少し黙って
星宮
…っ
あまりの迫力に黙ってしまった
家に帰るなり私はお母さんに頬を叩かれた
星宮
ぃ"っ…
星宮の母
今まで私の前で大人しかったのは
星宮の母
外で悪いことをしていたらからなのね
星宮の母
私が外に出ないことを分かってやったんでしょ!?
星宮
……っ
怖くて何も言えなかった
星宮の母
『女の子なんだから』大人しくしときなさいって
星宮の母
何度も言ったのに…!
星宮の母
千夜が変わったから
星宮の母
お母さん嬉しかったのに…!
星宮の母
この嘘つき!
母親に泣きながら言われて、『悲しい思いをさせたな』とか『何でそんな酷いこと言うの?』なんてことは思わなかった
『女の子って何?女だから大人しくしないといけないの?』
これしか考えられなかった
この日から、私が外に出ようとすると母親も着いて来るようになった
だけど、家よりも外の方が母親は大人しくて何も言わなかった
私はそれを利用して普段と変わらず外に出かけた
変わってしまったのは、外で使えていた言葉が使えなくなったこと
村の男の子
あ!
村の男の子
赤ん坊だ!
星宮
ばーか…
いつもならもっと言い返せたのに
星宮の母
千夜、何してるの
言葉を穏やかにしたり、行動をお淑やかにしたりするから女は弱く見えるんじゃないの?
母親に対してそう思っても、何をされるか分からないから言えない
そして家に帰ると私は直ぐに部屋へ走る
何故なら母親が奇声を上げて物を投げるから
星宮の父
少し落ち着かないか…
星宮の母
落ち着けるわけないでしょ!?
星宮の母
大体アイツが~~
父親が宥めようとしても意味が無い
星宮の父
千夜がもっとしっかりしてくれたら……
母親がこうなったのは私のせい
父親は私に向かってよくそう言っていた
そして部屋に戻り、自分に質問を投げ出す
星宮
……ちよが悪いの?
答えなんて見つからないのにね






