日本では、
人が亡くなる事を
『 御隠れになる 』
と言う事があるらしい。
瑞穂
こんにちは、仁くん!
仁
こんにちは。
今日は彼女に聞きたい事が沢山ある。
あまりいい話題ではないけれど…
彼女と年齢が食い違うのはなぜ?
初めて会った時から、律儀に揃えて置いてある靴は彼女のなのか?
土曜日のあの、周りの人からの痛い視線は、何か知っていたのか?
貴女は…
幽霊なのか?
あぁ、緊張する
瑞穂
? どうしたの、固まっちゃって…
仁
…あ、いや、何でもないです
仁
っあの、瑞穂さ…
話を振ろうとした、その時だった。
屋上のドアが開いて、1人の男が入ってきたのだ。
しかも、
仁
…え、
飛鳥井 圭 だった。
固まる僕をよそに、瑞穂さんは思わぬ事を口にする。
瑞穂
あれ?飛鳥井くん?
圭
…ああ、千寿か
瑞穂
珍しいね、屋上に来るの。
何が起こっている?
瑞穂さんは、飛鳥井と仲が良さそうに話している。
まるで僕が見えていないみたいだ
仁
…あの、
瑞穂
ん?仁くんどうかした?
圭
…仁?
やっとの事で出た声
それに反応する瑞穂さん
そして…
圭
千寿今なんつった?
瑞穂
え?…あぁ、…
瑞穂
気のせい!
圭
ふーん…
圭
まぁいいか。話しても
瑞穂
な、何を?
圭
中学ん時の話。"あいつの命日" だから俺も屋上に来たわけだし
そういえば僕、
瑞穂さんに、いじめっ子の名前言ってなかったっけ。







