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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで

美稀

やっぱり…

美稀

美稀

樹さんからだ……!

手紙の中身は…

美稀へ 俺、ムショ入ってもう 8年は経ってるんだよね。 やっぱり飽きちゃうもんなんだ、そんだけいるって事は。 でも今年から何か変わった。 だって美稀が来たから。 ってことは俺…

美稀が好きみたいなんだよね。

美稀

え…

俺は、美稀の返事が聞きたい。 どうかな…?好き? 俺は、、好き。 美稀が俺の事好きなら…

美稀

俺の"頼み"を聞いて欲しい

美稀

(頼み?)

手紙の2枚目に目を通す

頼みは…

お菓子を持ってきて欲しい

美稀

お、お菓子?

美稀

なんで…?

美稀

(何か意外…笑)

お菓子って言っても 音が出るポテチとかは すぐ見つかるから、 しっとり系?笑 ま、そんなやつが欲しい。

どう?持ってくる気になれた? どっちにしろムショで返事くれ。お菓子はいつでもいいから。

田中樹より

美稀

(流石に刑務所にお菓子は…)

美稀

(でも刑務所のご飯不味いし…)

美稀

(あ、そんなこと言っちゃダメか…)

美稀

(私が持って行って警備員さんに見つかったら終わりだし…)

どうしよう。

樹さんに“究極の選択”を 迫られてるの?

自分や安全をとるか、 樹さんや愛をとるか、

分かんないよ…

私はこの事で頭がいっぱいになった

翌日

いつの間にか朝になっていた

一日中手紙のことで 頭がいっぱいになっていて 他のことは手に付かなかった …らしい。

これは流石にまずい。

今日はお菓子が用意出来なかったから、行ってみて樹さんに話してみようかと思う。

にしても迷ってる時間長すぎたなぁ…笑

何でもっと早く決めれなかったんだろ、笑

医務室

所長

おはようございます

美稀

あ、おはようございます所長

美稀

今日もよろしくお願いします

所長

こちらこそ。

所長

囚人番号615番の田中とは上手くいってるか?

所長

怒ると厄介なやつでね。

美稀

そうなんですね…、

所長

この前も怒鳴ってただろ?

美稀

そうですね、、あの時は凄く怖かったですけど、

美稀

…嬉しかったです

所長

ん?それはどういう事だ?

美稀

あ、あのですね?

美稀

私が他の囚人さん達から色目使われまして…

所長

ほう

美稀

私、その時本当に怖くて…

美稀

でもそこにじゅ…田中さんが、

美稀

通りかかって怒鳴ってくれました。

所長

そうなんですね、…

所長

貴重なお話ありがとうございます

所長

こういうエピソードは滅多に聞けないのでね。

美稀

そうなんですか、

所長

はい。そうなんですよ。

所長

うーん、そろそろ戻ろうと思います

所長

ではまた後ほど。

美稀

はい、ありがとうございました

午前の仕事が終わり、お昼になった

その時、樹さんが来た

樹さん

おはよ

美稀

美稀

おはようございます…?

樹さん

なんで疑問形なんだよ笑

美稀

いや、もうお昼なので「こんにちは」かと…笑

樹さん

あ〜

樹さん

そっか!笑

美稀

はい!笑

笑顔、眩しいっ…

久しぶりに気の抜けた笑顔を した気がする。

初めて会った時から 緊張でどうかしてたからね。

ちょっとは慣れてきた ってことだよね…?!

まあ、、聞こえてくる大きな 怒鳴り声には慣れないけど…苦笑

樹さん

樹さん

〜?

美稀

樹さん

もしもし〜?

美稀

はい!?

樹さん

なに、どうしたの?笑

樹さん

急にボーッとしてさ。笑

美稀

え、あ何か…すみません

樹さん

いや別にいいけど笑

美稀

考え事してて…ほんとすみません

樹さん

もう謝んなって、、笑

樹さん

さ、仕事戻ろ?

美稀

そうですね!

美稀

メリハリ、ですよね!

美稀

切り替えましょうか!

樹さん

おう

コンコン

美稀

あっ、はい!

美稀

どうぞ!

美稀

所長

突然すみませんね

樹さん

(所長…!!)

所長

こんにちは高橋さん

美稀

あ、こんにちは

所長

今日…2名の囚人が高橋さんのカウンセリングを受けたいという申し出が入ったんだが…

樹さん

(カウンセリング?)

樹さん

(看護専門じゃなかったっけ?)

所長

確か、高橋さんはケガの手当てとかやる、、何でしたっけ?

美稀

えっと、、

美稀

看護師のことでしょうか?

所長

あ、そうですそうです

所長

すみません思い出せなくて笑

美稀

いえいえ笑

樹さん

(所長大丈夫かよ…)

所長

えっと、

所長

看護師ってカウンセリングもやるんですか?

美稀

看護師は基本、患者さんの治療をするのでそれはやりません…

所長

そうなんですか、

樹さん

(だよな)

所長

じゃあ、、カウンセリングは専門じゃないらしいから無理だと伝えて来ますね。

美稀

美稀

いや、待ってください!!

所長

はい、どうされました…?

美稀

私事なんてすけど、、

美稀

以前、カウンセラーとして学校で働いてましたので、そこでのノウハウは生かせると思います

樹さん

っ?!

所長

えっ!そうなんですか!!

所長

じゃあ…お願いしても、?

美稀

はい、私で良ければやらせて下さい!

所長

じゃあ、、お願いしますね

美稀

はい 

所長

では後程、診療ファイルを持って来ます

所長

お昼頃に、ですかね

美稀

ありがとうございます

所長

あ、カウンセリング中は615番は自分の牢屋に戻れよ

所長

カウンセリングも十分な個人情報だからな

樹さん

はい、

美稀

(戻っちゃうんだ…)

所長

よろしく頼むよ

そう言うと所長は医務室から 出て行った

樹さん

美稀ってさ、、

美稀

なんですか?

樹さん

美稀って本当にカウンセリングしてたの?

美稀

そうですけど…

樹さん

ふーん、そうなんだ

樹さん

何年前?

美稀

4年前、ですかね

樹さん

じゃあ結構前なんだな

美稀

そうですね、

美稀

美稀

そうだ

樹さん

ん?

美稀

あのお手紙って…

樹さん

あ、届いたんだ

樹さん

読んでくれてありがとな

美稀

あ、いえいえ…

樹さん

もしかして、例のアレ持って来てくれたの?!

美稀

お菓子はまだちょっと…

樹さん

えーなんだよぉ…

樹さんは一瞬で 子供の様に拗ねた

美稀

…見つかったらおしまいですよ、、?

美稀

どうするつもりですか…?

樹さん

そんな心配しなくて大丈夫だよ…?

樹さん

俺たちなら、

上手くいく。

美稀

…でも、

樹さん

言い訳は無し!

美稀

っ、分かりました。

美稀

じゃあ、

美稀

警備員さんの特徴教えてください…!

樹さん

あー、誤魔化し方を模索してくれるのね

美稀

そうです、

樹さん

ありがとう…!!

美稀

だって、

美稀

本当は犯罪だから…

樹さん

続き→♡140〜

紫陽花は檻の中【完】

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