人間の感覚には誰しもが必ず持っているものがある
5感 視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚であり
これら全ての感覚が人間には備わっているが、そこには未知の領域が存在する。
それら未知の領域を掌る神経こそ、人間の感覚で言う、第六感と言われるものである。
そこには、人間の力を凌駕するあらゆる法則を捻じ曲げる力が眠っている
そしてその力を引き出し、自分だけの力を確証させた人たちをひとは超能力者【スキルマスター】と呼ぶ。
1986年、ある実験が行われた
「人は人の力によって限界を超えることができるのか」
この議題をテーマに実験は開始された。
当時の研究者の目的は、人知を超え、生物の頂点を超えし者「賢者」を生み出すことが目的であった。
実験において様々な用途がもちいられた、代表的な例を挙げるとするなら
・脳に対し過剰なストレスをかけ進化を促す方法 ・遺伝子構造や配列を組み換え新たな生命を誕生させる方法 ・人体に機械的仕組みを施し進化を促す方法
様々な方法が用いられ、実験は進行し続けた。
そこから、人間の限界を極限まで高めた生物が誕生した。
だが、どの実験においてもいくつもの難点が存在した。
力の制御、精神力の不安定さ、寿命。
さまざまな欠点の中実験は進行し続けた。
2156年
進化し続けていく過程の中で、そこから人間と科学の限界を極限まで超えた「生物」が誕生した。
学会はこれを世間に発表、進化した生物達は人間とともに共存し始め
月日は流れた。
2236年
朝方の都市、中心にて 4時36分
季節は変わりすぎていくもの、それこそ自然の摂理。
春の風はまだ冷たく人々の頬を突くようなそよ風が吹く。
髪が緩やかに揺れ、頬を突かれるような冷気であった。
ここは、人口の約5割が学生で残りの5割は科学者が集うこの化学都市
化学都市 そのど真ん中、建物のてっぺんに彼はいた。
???「あぁーめんどくせー、それじゃいっちょ派手に暴れてみますかぁー?」
その言葉と同時に、まるで都市が震えているかのごとく物凄い気を彼は放っていた。
???「無くならない、かーーこんなもんあった方がいいよなー、、、あははぁ」
その瞬間、空間を歪ませるような力が一瞬加わり、都市の中央の建物が姿を消した。
???「さぁーてー、帰りますか」
夜明けの静かな朝にそれは起こった。世界を逆転させるの程の大規模な力の前に人々は築いてはいなかった。
春の朝、11時45分
眩しい太陽が照りつけながらも、少し寒いが気持ちのいい風が吹いていた
カーテンがそよそよと揺れる程の清々しい朝の部屋の中にその彼はいた。
そのぐらいの気温であれば、布団一枚で十分の眠りにつける程、丁度二度寝ができ睡眠に陥っていた。
そのぐらいの気温であれば、布団一枚で十分の眠りにつける程、丁度にに睡眠に陥っていた。
そして、10回目の目覚まがなり始めた。
???「んー?」
春とはいいまだ少し寒いせいもあり、布団から出るのがとても苦痛になる季節である。
アラームを手で思いっきり叩き、アラームの音を止めもう一度布団に潜った。
うるさいと思う音は止まり、また気持ちのいい時間が流れ始める。
この時間を大切にしたいのだが、時間を確認してみる。
家を出なきゃいけない時間はとっくに超えており、一瞬思考停止するが、途端に一気に頭の思考回路が働いた。
???「んーー?!あぁーーーー?!?!?!?!完全に遅刻だー!!!」
彼は今年の春から編入することになったのだ。
化学都市では3本の指に入る程の名門校「シュロム学園」である。
半目の状態、寒い朝でもあり体が思うように動かない。
リビングのテーブルには食料や洋服散乱、床には制定カバンや制服、靴や教科書などが散乱していた。
彼は急いで気持ちの良かった布団から出て、すぐに風呂場に行き、シャワーを浴びに行った。
11時52分
布団から出ても、お風呂から上がっても遅刻している為忙しさがこみ上げており、何から手をつけていいかわからなくなる。
???「あぁーーー!!!もーー!どーしてこうなんだよ!!えぇーーっと?!」
散らかっているリビング片付けながらも、制服を着てカバンの中に書類やら教科書やらを詰め込み、乱暴に支度した。
???「よしっ!これでバッチリ!」
洗面台の前で顔を洗い、髪の毛をとかし、ハミガキをして時間を見る
???「やっべっ?!ったく、しょうがねー」
急いで身支度を終わらせ制定カバンを持ち、玄関を出「さぁ行こう」と思った時、立ち止まりポッケに手を入れて確かめる。
???「あれー?!鍵はー?!」
もう1度家に入り一通りリビングやら玄関やらを探す。
???「どこやったかなー?!」
うろちょろしているうちに時間は待ってくれず、過ぎていく。
???「あれー?!どこーなのー?!落ち着け、落ち着け、、」
必死に探すが焦れば焦るほど体や思考回路はこんがらがり思考停止する事を授業で習った彼は一旦考えをまとめて落ち着いた。
???「思い出せー、昨日鍵を置いた場所はーー、、」
深く目を閉じ、記憶の本棚を整理するように頭の中電気信号が駆け巡る。
思考回路をフル回転させ15秒程、不意に目を見開いた。
まるで全てを悟ったかの如く、凄まじい勢いで、バッグの中を確認する。
???「あぁーー!あったー!カバンの中に入れってあったんだ!!」
自分の物を管理出来ないところは昔とちっとも変わらない
だが、脳は次の司令を出す。
???「おっと、こんな事してる場合じゃない!」
彼は駆け出し、猛スピードで階段を上がるのであった、エレベーターがあるが、そんな物に乗っている程時間やら余裕やらは無く、気も回らなかった。
そして、ただただ彼は階段を駆け上がり屋上へと向かうのであった。
屋上にて12時16分
ガチャんと屋上の扉が開く音がなり、彼が出てくる。
???「んーやっぱ、屋上は風が少し強いな、、」
朝の光のまぶしが照りつける中、彼は少し目を細めて外の世界を見た。
1面がビルや建物、マンションや学校を多く集まっている。
流石、化学都市と言うべきか、と心の中で思ってはいたが、時間が無ので、彼は屋上の柵に足をかけ、柵の上に立った。
???「よっと」
髪が風の影響でサラサラとかきあがりなびいていくのを感じ、目を閉じる。
遅刻なのにも関わらず3秒程目を閉じる。 精神を統一させるように深く閉じた。
そして、一気に目を開け、何かを決心したかの様な真面目な表情だが楽しそうに口角が上がった。
そして、彼は右足を柵の外に出し、左足で一気に助走をつけた。
そよ風の強い中屋上からは姿を消し、ビルの上から彼は飛び降りた。
青く透き通った景色が続きそうな空に彼はいた。
空を飛んでいるのだ。
髪の毛や服が大気の風で揺れ、まるでアニメにでも出てきそうな感じのいわゆるヒーローみたいなものであった。
彼は、清々しい表情をしながら、風がなびくのを感じ、自然の寒さを感じ、太陽の暖かさを存分に味わいながら飛行していた。
人間が宙に浮く時点でありえない光景だが、事実彼はこうして飛行しているのである。
宙で飛びながらも一回転をしており、まるでアニメの世界観そのものだった。
時よりビルの屋上に着地して走りながらもまたジャンプして助走をつけまた、飛行状態に入る。
こんなことが出来たら学校には当然の事ながら遅刻はしないだろうが、事実彼は遅刻しているのだ。
でも、彼にとってはそれを忘れさせてしまうくらい飛んでいるのがとても清々しい様だ。
???「よっとー、もうすこしだー」
そうこう言っているうちに目的地に到着した。
彼は片足で着地しもう片足で足並みを揃える。
出かける前と着いてからの表情は格段に違う。
先程よりもワクワクした様な表情だった。
???「この学校かー、、、よっし、」
深く深呼吸をする
???「急がなくっちゃ!」
決意を新たにする。こうして彼の新学期は始まったのだった。
12時25分 校長室
???「す、すみませんでした。」
彼は校長先生に深く頭を下げる、当然の事である。なぜなら、彼は遅刻しているのだがら。
校長先生「いや、いいんですよ!でも次からは気をつけるように。」
校長先生は、頭をあげてくださいと言わんばかりの優しい声で彼に話しかけている。
校長先生がまるで神様のように見えた。
???「校長先生、、」
校長先生「いやー、でもまさか君のようなレベルの子がうちの学校に来てくれるとは思いもしなかったですよ」
???「恐縮であります。」
また深く頭を下げる
校長先生「もしよかったら、校内を案内しようと思ったのだが、なにぶん私も忙しいもんでね、そこで私の代わりと言っちゃーなんだが、風紀委員会の部長の方に頼む事にしたよ。」
???「風紀委員会?」
何の事だか全く状況が理解できないまま首を傾げているといきなりドアがノックされた。
校長先生「入りない」
???「入ります」
ドアが開く、そして僕は思わぬ人物を前にする。言葉がでない。
校長先生「紹介しよう、風紀委員会会長の雨谷 風香【うるや ふうか】さんだ。」
雨谷 風香
2人は顔を見合い、唖然とする。
雨谷 風香
???&風香「あーーーーーー?!?!」
校長室に2人の声が響き渡る。
???「風香ってあの雨谷 風香?!桜丘中学の?!」
2人はその二言を言い終わると唖然としてしまい、次の言葉が出てこない程、驚きを隠せなかった。
校長「何だ君達?知り合いかね?」
校長もこの状況に全く理解できないようであった。
雨谷 風香
藤代 工牙
この、何だかよくわからない雰囲気に2人は飲まれ、何やら言葉をお互いが補い始めたのであった。
校長先生「なんだ、そういう事だったのか!そういう事なら話は早いじゃないですか?そしたら、雨谷君」
佐久間、工牙「えーー?!」
何かお互い悪い思い出でもあるかのような表情を浮かべる。
校長先生「何か不満でもあるのかね?」
雨谷 風香
校長先生「それじゃあ、頼んだよ」
校長先生は校長室から、出て行った。
この気まずい空気の中自分たちはお互いを見つめあって気まずい笑いを繰り出す事しか出来なかった。
廊下にて 12時35分
校長室を出てからすぐの廊下を二人とも無言で歩きながら気まずそうにしている。
学校の案内していてもお互いしゃべる言葉が出ては来ない。
雨谷 風香
藤代 工牙
この気まずい空気をなんとか打破したかったのだろう、雨谷が一言を発したのだ。
雨谷 風香
藤代 工牙
雨谷 風香
工牙はとっさの質問に答えられなかった。
なんで?と言われてもとっさに言葉が出ては来なかった。
藤代 工牙
雨谷 風香
藤代 工牙
雨谷 風香
藤代 工牙
工牙は自分の本音を言おうか迷っていた。
雨谷 風香
藤代 工牙
佐久間の言ってることは殆ど図星だった。
別に取り分け自分の力が強いとか特別だなんて思ったりする訳じゃなかった。
確かに、強いとはいわれているけどそんなに自分に自信なんかないのだった。
藤代 工牙
雨谷 風香
雨谷が深くため息をつく。
雨谷 風香
雨谷は気の抜けた態度で先頭を歩き始める。 雨谷なりの励まし方なのだろう。
藤代 工牙
雨谷 風香
藤代 工牙
雨谷 風香
それから、雨谷に学校内を案内してもらった。
やっぱり、有名校だけにそれなりに広い。 体育館見たいな施設が4つもある。 流石に驚いた。
能力育成学校とは言え、ここまでの設備が充実しているとは
校内案内も終わり、1-2の教室で足が止まる。
雨谷 風香
ごくりっと、工学は息を飲む
藤代 工牙
雨谷 風香
藤代 工牙
雨谷 風香
藤代 工牙
雨谷は授業でありながら、お構い無しに扉を開けて、ズカズカと入っていく。
雨谷 風香
工牙はソワソワしながら、落ち着きをなくしていた。
佐久間は再び扉を空ける
雨谷 風香
手招きをする。
工牙は気を引き締めて、制服の身だしなみを直し、いざ教室の中に入る。
教室の人たちはざわざわと騒ぎはじめ、工牙は恐る恐る教卓の前まで行く。
先生「んじゃ、自己紹介してみよっか!」
雨谷は工牙の肩を叩きながら、耳元で
雨谷 風香
煽るように佐久間は自分の席に戻る。 一同が注目する中、俺は最初の言葉を発信した。
藤代 工牙
コメント
1件