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#クロスオーバー
紫蘭
4,192
今藤新⭐️
261
夜。
お風呂から上がった深緒は、自室のベッドへ腰を下ろした。
ドライヤーで乾かしたばかりの髪を指先で整えながら、ふと机の上へ目を向ける。
松田深緒
そういえば、まだ開けていなかった。
“結婚式の招待状”
封を切り、中から一枚の紙を取り出す。
『謹啓』 『このたび私たちは——』
ゆっくり目を通していく。
松田深緒
どうやら嫁ぎ先が御曹司らしい。
だからか、 クラスメイトとして仲は良かったが、特別親しくしていた訳でもない深緒にまで招待状が来たのだろう。
松田深緒
ーーーーー
萩原研二
萩原研二
冗談みたいな軽さのない、研二の声。
萩原研二
あまりにも、自然な声。
松田深緒
萩原研二
松田深緒
松田深緒
松田深緒
松田深緒
早く研二に追いつきたいと、精一杯背伸びしてた自分。
萩原研二
松田深緒
遠い記憶。
萩原研二
萩原研二
松田深緒
松田深緒
ーーーーー
松田深緒
深緒はゆっくり目を伏せる。
あの日の爆発とともに消えてしまった約束が、一気に深緒の中に広がった。
松田深緒
松田深緒
松田深緒
部屋に声が落ちる。
高校時代。一緒に笑っていたみんなは、 いつの間にか大人になって。
恋をして。結婚して。 人生を歩いている。
最近は、出産報告まで来るようになった。
松田深緒
時間はちゃんと流れている。 自分だけを置いて。
そんな感覚がした。
深緒はベッドへ身体を預け、天井を見上げる。
松田深緒
そこで言葉が止まる。
招待状には返信はがきが挟まっていた。
その下に、小さな付箋が一枚。 手書きの丸い文字が書かれていた。
『彼氏さんもぜひ一緒に来てね😊』
松田深緒
彼氏なんていない。
2席用意してもらったのに申し訳ないな。 そう思ったその時。
コンコン。
不意に部屋の扉が鳴った。
降谷零
降谷だ。
松田深緒
ドアが開く。
降谷零
Tシャツ姿の、ラフな格好だった。
松田深緒
ーーーーー
降谷はマグカップを机へ置いた。 甘いココアの香りがふわりと広がる。
松田深緒
カップを両手で包むと、指先からじんわりと熱が伝わってきた。
部屋には静かな時間が流れる。
降谷は新聞を片手にココアを飲んでいた。
松田深緒
不意に深緒が口を開く。 無意識だった。
降谷零
松田深緒
深緒は卓上のカレンダーを指差す。
降谷零
降谷はスマートフォンを取り出し、スケジュールを確認する。
松田深緒
その姿を見て。深緒はふと我に返る。
松田深緒
なんで私。
降谷さんを誘おうとしたんだろう。
松田深緒
『彼氏さんもぜひ一緒に来てね😊』
この“彼氏”は、研二のことだ。
卒業してから疎遠だった友達だ。 研二が死んだなんて知らない。
知らせる機会なんてなかった。
深緒は、「別れた」なんて誰にも言ってない。
松田深緒
友達の中では、高校時代から付き合っていた “萩原先輩” が。
深緒の彼氏。
それなのに……
降谷零
松田深緒
降谷の言葉でハッとした。
降谷零
少しだけ笑う。
降谷零
松田深緒
深緒は小さく息を呑む。
少し間が空いた。
松田深緒
降谷を見上げる。
松田深緒
降谷零
松田深緒
そこまで言って急に小っ恥ずかしくなり、言葉に詰まった。
松田深緒
松田深緒
静寂。 降谷は少しだけ目を丸くした。
予想外の申し出だった。
降谷零
数秒。 そして柔らかく笑う。
降谷零
一言だった。
松田深緒
その言葉に、深緒も自然と笑う。
松田深緒
降谷は返信はがきをチラッと見た。
降谷零
降谷零
松田深緒
松田深緒
思わず笑う。
松田深緒
そう言って、ペンを手に取る。
“出席” に丸をつけ、名前を連名で記入した。
『安室透・松田深緒』
松田深緒
書き終えた名前を、しばらく見つめる。
不思議だった。
ほんの少し前まで、自分の名前の隣には、あの人の名前しか並ばないと思っていたから。
コメント
11件
やー尊い!早く付き合ってほしいけどこの雰囲気も尊い🥰彼氏さんもぜひって優しさ?的な感じで書いたんだろうけどそれが辛い🥹でもそれで零くんを誘うが尊い彼氏としてぜひ行ってきてください零くん‼️ 一日に二つも投稿ありがとうございます🙏今回も最高でした💖続きも楽しみに待ってます👍
回想入れるのは反則…ッ!! 深緒ちゃんの友が勘違いする未来が見えた気がする☆そして美男美女コンビで行ったら主役より目立ちそう…w ていうか80話行ったのすご!!おめでとう!!! これからも頑張ってね♪