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遺騎治 命

はい!皆様こんにちは♪こんばんは♪命(めい)さんです!

天竜 境

境(けい)です。

遺騎治 命

今回は、僕のオリキャラのお話を書いていくよ!まぁ……過去話からの展開になるかな。

天竜 境

いきなりそう言われても読んでる人達は分からないだろう?

遺騎治 命

そうだったそうだった……。

遺騎治 命

これは、命物語(めいものがたり)と言うお話に出てくる男の子のお話です。

遺騎治 命

命物語は、僕のオリキャラのお話であり、僕が主人公の物語です。

遺騎治 命

本来なら彼は16歳ですが、少し過去に戻って、幼い頃からやらせてもらいます。……目的は。

遺騎治 命

僕がただお話をまとめたかったからです。メインストーリーが分からなくても此処から始めればメインストーリーを読んでる感覚になれると思ったからです。

遺騎治 命

要するに、僕の勝手です。

天竜 境

まぁ、このお話が命物語の土台になるからな。

遺騎治 命

その通りです!

遺騎治 命

では、念の為、軽く説明らしき物を書いていこうと思います!

この話には、皆様の知らない単語が出る事があります。その説明を書かせてもらいます。

仮人間(かりにんげん) 仮人間とは、人間に様々な種類の生物の血を入れられ、人工的に作られた人間のこと。混血ではない。

メイン種族 メイン種族とは、仮人間に含まれてる血の中で最も濃い血の種族の事。

あらすじ Lize(ライズ)と言う、人類を滅ぼす為に作られた組織に、仮人間として作られた名前の無い少年。 だが、人類を滅ぼすのに、少し遠慮しがちな少年。その少年は、ある日、同じ思考をしてる一人の少年と出会う。 最初は彼の事が苦手だった少年。 だが、ずっと同僚してる事で、少しずつ距離が縮まる。 ……だが。 いつも一緒にいる彼の様子が……?

遺騎治 命

これ以上書くとネタバレになるので、このくらいにしますね!

天竜 境

少し長くなってしまったな。

遺騎治 命

だね〜。

遺騎治 命

これから読めば分かると思うから……多分……大丈夫……。[小声]

天竜 境

本音出てんぞ……。[聞こえてた]

遺騎治 命

っ!?

遺騎治 命

とにかく!始めていこう!

天竜 境

あ……こら。

遺騎治 命

では、スタートおおぉっ!

研究員

お……上手くいったぞ!

研究員

最近幼い子供に血を入れても、死なないようになったなぁ〜。

研究員

科学の進化ってすげぇ〜!

??

……。

研究員

よぉ、ちび。意識あるかぁ?[少年の顔の前で手を振る]

??

……?

研究員

あるみてぇだな。ふぅ……良かったぁ。

研究員

だな。

??

……ぁ……。

研究員

……?なんか話そうとしてるな。

研究員

おぉ、どうした。

??

……。[目をそらす]

研究員

……なんだ、何もねぇのか。

研究員

まぁいい。……"プルートー"

??

……?

研究員

これがお前の仮名だ。メイン種族が冥界の男神様だからな。その神様の名前がプルートーだからだ。

??

……。

??

……はい。

研究員

さて、お前を部屋に案内する。

研究員

そこで、Lizeについての、説明をするからちゃんと聞くんだぞ。

??

……はい。

このあと、"プルートー"と呼ばれる少年は、部屋に連れていかれ、説明を受けた。 それは少年にとって、罪悪感の生まれるものだった。

人類を滅ぼす為に作られた組織。 何故人類を滅ぼすのか、少年には分からなかった。

そして、研究員達は、少年がその組織で"使える"仮人間になれるよう、指導を受けさせ始めた。

プルートー

……。

プルートー

[ベッドに仰向けになる]

プルートー

……なんで、オレは、ここに居るんだっけ。

仮人間は、人間だった頃の記憶を消されてしまってる為、記憶がありません。

プルートー

そして、此処で働くのか……。

プルートー

なんで、人を殺さないといけないんだろう。人は何か悪い事したのかな……。

研究員

[ドアをノックして]プルートー。特訓の時間だぞ〜。

プルートー

……はい。

一時間後。

研究員

お疲れ様。では、部屋で大人しくしておきなさい。

プルートー

……はい。

研究員

[去っていく]

プルートー

……疲れた。

プルートー

オレは、仮人間……。人類を滅ぼす為に作られた人工的な人間……。

プルートー

昔は、人間だったって聞いた事あるけど……どんな事してたんだろう……。

プルートー

んで……今は、人を殺す為にここに居るわけだ……はぁ……。

プルートー

(ってか……なんで一人で喋ってんだろう……。)

プルートー

(それもともかく……。)

プルートー

[またベッドに仰向けになる]

プルートー

オレの本当の名前ってなんだろう……。

プルートー

今は仮名として、プルートーとついてるけど……本当の名前ってどんなのかな。

プルートー

……。

プルートー

……もう、わかんないや。

研究員

[ドアを開ける]

プルートー

……!?[反射的に上半身を起こす]

研究員

プルートー。君に報告があるんだ。

プルートー

……報告?

研究員

あぁ。

研究員

プルートー、君は、そろそろ誰かとコミュニケーションをとった方がいいと思ったんだ。これから、大きくなって、先輩や仲間達と活動するからな。

プルートー

……こみゅに……けぇしょん……。

研究員

……ついてこい。

プルートー

[研究員に着いていく]

プルートー

(こみゅにけぇしょん……。)

プルートー

(つまりは、誰かと一緒に居ることになるのかな……。)

プルートー

(別に一人でも良いのにな。)

移動して。

研究員

この中に入りな。

プルートー

……はい。

ガチャ。

??

……?

??

……!

プルートー

……。

研究員

今日から君達は此処で同僚しなさい。それでコミュニケーション力を育てなさい。

プルートー

……はい。

研究員

[部屋を去る]

プルートー

……。

プルートー

……。(新しいお部屋だ……。)

??

[プルートーに寄り]

??

ねぇねぇ、はじめまして♪

プルートー

……。

プルートー

どうも……。

??

暗いなぁ?これから一緒なんだから、仲良くしようよ!

プルートー

……。

??

(人見知りなのかな?)

??

ねぇ、名前、なんて言うの?

プルートー

……。ちゃんとした名前は……ない。

??

あっはは……仮人間、皆そうだよ。

??

じゃぁ、仮名は?

プルートー

……プルートー。

??

プルートーくんかぁ〜♪ボクの仮名はシリウスって言うんだ!

シリウス

おおいぬ座のシリウスなんだ♪キミは……神様かな?

プルートー

……うん。冥界の男神なんだってさ。

シリウス

へぇっ!格好良い♪

プルートー

……え。

シリウス

神様ってさ、星様より、輝かしい存在だと思わない?

プルートー

……星の方が光ってる気がするの……オレだけ……?

プルートー

まぁいいか。……そうなの?

シリウス

うんっ♪

シリウス

良いなぁ。ボクも神様の仮人間が良かったなぁ〜。

プルートー

神でも神で疲れる事があるよ。

シリウス

へ?そうなの?

プルートー

うん。力加減が難しいんだ。

シリウス

ちから、かげん?

プルートー

うん。だから面倒臭い。

シリウス

へぇ……。星とあまり変わらないなぁ。

プルートー

星もそうなのか?

シリウス

まぁ、そんな所。

シリウス

じゃぁ、お互い大変だね。

プルートー

……。うん。

プルートー

……。(この子……性格が明るいなぁ。明るい性格……ちょっと怖いな。)

プルートー

(もしかしたら、オレと違って、人を殺してもいいって人かもしれないし……。明るいのも、何もかも上手くいってるからだと思うし……。)

プルートー

……はぁ。

シリウス

あー!また暗くなった〜!

プルートー

……いや……だって……。

プルートー

……逆になんでそんなに明るくなれるの?

シリウス

キミが来てくれて嬉しいからだよ♪

プルートー

なにそれ。

シリウス

だって、ずっと一人だったもん!

シリウス

折角の仲良くなれるチャンスなんだからさ、暗いとお友達も出来にくいかなって思ってさ♪

プルートー

……ふーん。

シリウス

わぁ!冷たいなぁ〜♪

プルートー

(……うん、やっぱり、苦手だ。)

だが、この時、プルートーは気付かなかった。これから、シリウスがプルートーにとって、『重要人物』になる事を。

数ヶ月後。

シリウス

プルートーくん♪

プルートー

……なに。

シリウス

……。相変わらず暗いなぁ?

シリウス

もっとニコニコ笑えばいいのに。

シリウス

[プルートーの頬を摘む]

プルートー

むぐっ!?

プルートー

[首を振って、シリウスの手を離す]

プルートー

だって……此処はそんな所じゃねぇだろ。

シリウス

……あ〜……そうだけど……。

プルートー

……?

プルートー

(あれ……人を殺してもいいって考えてる人にしてはなんか……他人事のような反応……。)

シリウス

確かに、此処は人を殺す為に出来た組織だからね。あまりニコニコは出来ないか。

プルートー

……。

プルートー

ねぇ、シリウスくん。

シリウス

なぁに?

プルートー

……その……キミは、人を殺す事……どう思ってるの?

シリウス

……。

シリウス

……良くないと思ってるよ。

プルートー

……!

プルートー

……。

プルートー

……そうだよね。

シリウス

……?プルートーくんも、良くないって思ってるの?

プルートー

……うん。

プルートー

だって、おかしいじゃないか。なんで、わざわざ人を殺さないといけないの?

プルートー

世の中には、対して良い人も悪い人も多くも少ないもない。

プルートー

無関係な人を殺す為にオレらは作られたようなもんだぞ?

プルートー

そんな事しても意味ない
……っ!?

シリウス

[プルートーにぎゅっと抱きつく]

プルートー

……わっ!?

プルートー

え……シリウス……くん?

シリウス

良かった……。

プルートー

……は?

シリウス

良かった、良かった……。

シリウス

プルートーくんが、人殺しをするような人じゃなくて……。ちゃんと、良くないって思える人で……。

プルートー

……。

シリウス

ボクだけかと思った……。人殺しなんてする気ないのに、研究員と特訓してるの……。ボクだけじゃなくて……良かっ……たぁ……っ。

プルートー

……!シリウスくん……目から……雫が……!

シリウス

あれ……。本当だ……。なにこれ。[雫と呼ばれるものを拭う]

シリウス

ぁ……ボク、本で読んだことある!

シリウス

この雫、『なみだ』って言うんだって!

シリウス

悲しい時に流れてくるみたい。

プルートー

……。

プルートー

じゃぁ……今、シリウスくんは、悲しいの?

シリウス

ううん。分からない。でも……。

シリウス

嬉しかった。

プルートー

嬉しい?

プルートー

悲しい時に流れるのが、その、なみだ……だろ?なんで嬉しい時に……。

シリウス

分からない。

シリウス

でも……なみだって……こんなに温かいんだね!……プルートーくんも温かい♪

プルートー

……ぁ。

プルートー

そうじゃん……オレら……抱きついてたじゃん……。

シリウス

え!?今気付いたの!?

プルートー

いや……元から分かってたつもりだったけど……えぇ……?

シリウス

……ふふ。あっはは♪プルートーくんって、面白いなぁ〜♪

プルートー

え……そ、そう……かな?

シリウス

そうだよ♪

シリウス

[にかっと笑う]

プルートー

……!

プルートー

(シリウスくん……楽しそう。)

プルートー

(なんだろう……。なんで、心の中が温かく感じるんだろう。)

プルートー

(あれ……なんか、視界が……ボヤけて……きた……。)

シリウス

わっ!?プルートーくんも目からなみだが出てきてるよ!?

プルートー

え……あれ?本当だぁ。

シリウス

悲しい思いをさせること、言っちゃったのかなぁ?

プルートー

……!?ううん!?シリウスくんはそんな事してないっ!

シリウス

……!

プルートー

……その……嬉しかったのかな……。心の中が温かくなる感じがしたんだ。

シリウス

……へぇ♪

プルートー

(……また笑ってる。)

プルートー

(……でも……。)

プルートー

(なんやかんや言って……オレ、シリウスくんと居るのが楽しいのかもしれない。)

数週間後。

シリウス

ねぇ♪プルートーくん♪

プルートー

なに?

シリウス

ずっと考えてた事、あるんだけどさ、聞いてくれる?

プルートー

別にいいよ。それはなんなの?

シリウス

『自分の名前』欲しくない?

プルートー

……。

プルートー

自分の名前?

シリウス

うん!本名は分からないけど、自分で付けるってのはどうかなってさ!

プルートー

自分で……付ける……。

シリウス

そう!もし付けるとしたら何がいいかなっとか、色々考えてたんだぁ♪

プルートー

なるほど……?

シリウス

それで付けるとしたら、この名前が良いなぁって奴があったんだ!

プルートー

どんな名前?

シリウス

空音 奏(そらね そう)って、どうかな?格好良くない?

プルートー

ソウくん……。とってもいい名前だと思うよ!なんて書いて、ソウなの?

シリウス

奏でるって書いてソウだよ!

プルートー

奏くんかぁ〜格好良い名前だな。

シリウス

でしょでしょ!

シリウス

キミも名前決めてみなよ♪

プルートー

オレ……?

プルートー

オレは……。

プルートー

[首を横に振る]

プルートー

もうちょっと、考える。思いついたら言うから。

シリウス

うんっ!

シリウス

じゃぁ、それまではキミって呼ぶよ!その代わり、ボクの事を、奏って呼んでね♪

プルートー

はいはい。分かったよ。

プルートー

奏くん。

空音 奏

へへ♪ありがとうっ!

空音 奏

……自分でつけた名前で呼ばれると、気持ちがふわふわするなぁ♪

プルートー

ふわ……ふわ?

空音 奏

うんっ♪嬉しいって気持ちなのかも!

プルートー

嬉しいって感情にも色んな種類があるんだなぁ……。

空音 奏

らしいねっ♪

その日の夜。

空音 奏

ふわぁ〜、今日も特訓で疲れたぁ……。

空音 奏

ってか特訓したくないのに、強制的にやらされるし……。

プルートー

そうだな……。正直面倒臭い。

空音 奏

ね〜っ!

プルートー

[軽く微笑み、そして奏の方を少し真剣そうな顔で見た]

プルートー

ねぇ、奏くん。

空音 奏

なぁに?

プルートー

オレ、決めた。

プルートー

名前、決めたよ。

空音 奏

……!

空音 奏

本当!?どんな名前にしたの!?

プルートー

悠……。

プルートー

満那瀬 悠(みなせ ゆう)。……どうかな?

空音 奏

……!えぇ♪超格好良いっ♪

プルートー

……!本当?

空音 奏

うんっ!……ふわぁ。

空音 奏

ふふ、これはボク達だけの秘密にしようね、悠くん♪

プルートー

うんっ!

空音 奏

じゃぁ、おやすみ♪

プルートー

おやすみ。

ある日の朝。

満那瀬 悠

……。[ベッドで寝てる奏を見つめてる]

空音 奏

……。[目を開ける]

空音 奏

ん〜?悠くん、おはよぉ……。

満那瀬 悠

奏くんって、朝に弱いよな。……おはよう。

空音 奏

うん、目が覚めた時が一番眠いよぉ。

満那瀬 悠

[微笑みながら、見つめる]

空音 奏

……そう言えば、悠くん。

空音 奏

初めて会った時より、沢山笑うようになったね♪

満那瀬 悠

え……?そ、そう……?

空音 奏

うんっ!ニコニコしてるよ!

満那瀬 悠

本当……?

満那瀬 悠

(えぇ……笑ってたんだ。オレ。)

満那瀬 悠

……へへ♪

空音 奏

やっぱり、笑ってた方が悠くんって感じがするなぁ♪

満那瀬 悠

キミのが、移ったんだよ。

空音 奏

えぇ!?

空音 奏

あっはは♪それはそれで嬉しいなっ♪

ガチャ。

研究員

シリウス、居るか?

空音 奏

……?はい、居ますよ。

研究員

シリウス、特訓の時間だ。来い。

空音 奏

はーい。

空音 奏

じゃぁ、行ってくるね♪

満那瀬 悠

うん、行ってらっしゃい。

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

……なんか、嫌な予感がしたのは……気のせい……なのかな……。

満那瀬 悠

……奏くん。

特訓場。

空音 奏

宜しくお願いします。

研究員

うん。

研究員

……なぁ、シリウス。

空音 奏

はいっ!

研究員

プルートーと、コミュニケーションを取れるようになったんだな。

空音 奏

……!はいっ!

研究員

そうか……。

研究員

では、質問だ。

空音 奏

……。

空音 奏

……はい。

研究員

殺されるなら、君か、友達か。

空音 奏

……!?

研究員

どちらがいい?

空音 奏

ぇ……それって……。

研究員

最近二人共、Lizeとして働いてないからな。研究員達の話の中で、君達のどちらかを処刑する事になったんだ。

空音 奏

ぇ……なんで、急に……。

研究員

ちゃんと、仮人間として働いてないからだ。……再来週には処刑が行われる。

研究員

来週までには、それを決めろ。

空音 奏

……。

空音 奏

……分かりました。

研究員

さて、気を取り直して、特訓をするぞ

ガチャ。

空音 奏

……。

空音 奏

(悠くん……居ない。)

空音 奏

(特訓かな……。)

空音 奏

[ベッドに座り込む]

空音 奏

……はぁ……。

空音 奏

(急にそんな事言われても……どうすれば良いか分からないよ。)

空音 奏

(悠くん……キミにどう言えば良いんだろう……。)

空音 奏

(ボクは、死にたくない。)

空音 奏

(だからって……悠くんを殺すのも……出来ない……。)

空音 奏

(どうしたら……良いの……?)

ガチャ。

満那瀬 悠

……ぁ、奏くん。

空音 奏

……っ!?

満那瀬 悠

先に戻ってたんだ。

満那瀬 悠

……ん?どうしたの、奏くん。顔が……真っ青だぞ……?

空音 奏

ぇ!?そんな事ないよっ!?

満那瀬 悠

そ……そうかな……?

空音 奏

うんっ!

空音 奏

それよりっ!特訓お疲れ様!

満那瀬 悠

……?

満那瀬 悠

うん。お疲れ様。

空音 奏

(どうしよう……なんて言えば……。)

満那瀬 悠

(奏くん……いつもより元気がないような……。それに、なんか……焦ってた?)

空音 奏

……。

満那瀬 悠

奏くん……?

空音 奏

ねぇ、悠くん。

空音 奏

その……もしもの話だよ?

満那瀬 悠

……?……うん。

空音 奏

キミが死ぬ……またはボクが死ぬと、どんな気持ちになる?

満那瀬 悠

……ぇ。どうしたの?急に。

空音 奏

もっ、もしもの話だから!

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

そうだな……。

満那瀬 悠

オレが死んだら、別に?って感じ。だって、人を殺す為に作られたんなら、罪人と同じじゃないか。

満那瀬 悠

だから、別にどうでもいいかな。……でも、心残りすると思う。

空音 奏

……。そうか……。

満那瀬 悠

んで……奏くんが死んだら……。

満那瀬 悠

きっと、心がきゅっとする。

満那瀬 悠

なんて言うのかな……。悲しいのかもしれない……。

満那瀬 悠

だって、仲良くしてくれてる人が隣から居なくなったら、不安になるよ。

空音 奏

……。

満那瀬 悠

とにかく……悲しいよ。

空音 奏

……そうか。

空音 奏

答えてくれてありがとう!

満那瀬 悠

でも……なんで急っ……。

空音 奏

さーて!もう、寝る時間じゃないか!

空音 奏

さぁ、寝よう。悠くん♪

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

うん……。

空音 奏

おやすみ♪

満那瀬 悠

……おやすみ。

その日から、奏の様子がおかしかった。

満那瀬 悠

[特訓から戻ってきた]

空音 奏

……。

満那瀬 悠

……?

満那瀬 悠

(なんか、真剣そうに考えてる……。)

満那瀬 悠

奏くん。

空音 奏

……!?

空音 奏

悠くんっ!どうしたのっ!?

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

オレが『どうしたの?』って聞きたいんだけど……。

空音 奏

……。

満那瀬 悠

ねぇ、どうしたの?

満那瀬 悠

最近、キミの様子がおかしいよ。

空音 奏

……。

空音 奏

そんな事ないよ?いつも通りさっ♪

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

なら良いんだけどさ……。

空音 奏

……うん。

空音 奏

悠くん。

満那瀬 悠

……なに?

空音 奏

……。

空音 奏

ううん、呼んでみただけ♪

満那瀬 悠

そう……。

空音 奏

ねぇ、ボクの名前を呼んで?

満那瀬 悠

ぇ……。

満那瀬 悠

奏くん。

空音 奏

へへ……♪

空音 奏

……なんでだろう。

満那瀬 悠

何が?

空音 奏

キミに名前を呼ばれると、すっごく嬉しいんだ♪くすぐったいって感じ!

満那瀬 悠

くすぐったい……?こちょこちょしてないのに?

空音 奏

うんっ!心理的な奴なのかな?

満那瀬 悠

しんり……。

満那瀬 悠

難しい言葉……。

空音 奏

あっはは、ボクら、まだ子供だしね。

空音 奏

悠くんも、ボクに名前呼ばれるとそうなるの?

満那瀬 悠

うーん……。

満那瀬 悠

くすぐったいのか知らないけど、嬉しいよ。とってもね。

空音 奏

本当?

空音 奏

えへへ♪安心したぁ〜♪

満那瀬 悠

(今は……今までの奏くんだな……。)

満那瀬 悠

そう……。なら良かったよ。

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

(けど……。)

満那瀬 悠

(奏くんから……恐怖を感じる匂いがする……と思う。)

満那瀬 悠

(プルートーの他に、ケロベロスの血も入ってるから、鼻は良い方だと思う。)

満那瀬 悠

(だけど……感情の匂いなんて……多分……多分、初めて嗅いだ……。)

数日後。 悠は、特訓に出ている。

空音 奏

……。

空音 奏

(今日、決断を伝えないといけない。)

空音 奏

でも……。

空音 奏

ボクは……死にたくない……っ。

空音 奏

でも……っ!

空音 奏

悠くんを殺すなんて出来ないよっ……!

空音 奏

(……どうしたら、いいんだろう。)

空音 奏

(……悠くん。)

空音 奏

……ぁ。

空音 奏

……そうか……。

満那瀬 悠

『奏くん。』

空音 奏

……。

満那瀬 悠

『奏くんって、朝に弱いよな。』

空音 奏

……。

満那瀬 悠

『キミのが、移ったんだよ。』

空音 奏

……。

空音 奏

……悠くん。

満那瀬 悠

『だって、仲良くしてくれてる人が隣から居なくなったら、不安になるよ。』

空音 奏

……そうか。

空音 奏

キミなら、きっと……。

ガチャ。

研究員

シリウス。特訓の時間だぞ。

空音 奏

ぁ……はい!

特訓場。

空音 奏

……。

研究員

さて、先週の質問に答えてもらう。

研究員

君か、友達か。

研究員

さぁ、選びなさい。

空音 奏

……。

空音 奏

ボクの選択肢は……。

研究員

……なるほど。

研究員

それで良いんだな?

空音 奏

……はい。

研究員

では、来週の夜、処刑を行う。

研究員

分かったね?

空音 奏

分かりました。

研究員

では、特訓を行うぞ。

二人の部屋。

空音 奏

……。

空音 奏

(もう……これで良いんだ。)

ガチャ。

満那瀬 悠

……ぁ。

満那瀬 悠

奏くん、先に戻ってたんだ。

空音 奏

うんっ♪お帰り〜悠くんっ!

満那瀬 悠

うん、ただいま。

空音 奏

……。[こっそり悠に近付く]

満那瀬 悠

……?

空音 奏

えいっ![悠に抱き着く]

満那瀬 悠

わぁあっ!?何っ!?どうしたのっ!?

空音 奏

悠くんだぁ〜♪[ぎゅー。]

満那瀬 悠

……?えぇ……。

満那瀬 悠

[目を逸らしつつ、抱き返す]

空音 奏

悠くん、温かい♪

満那瀬 悠

奏くんも、温かい。

空音 奏

生きてる証だね〜♪

空音 奏

ぽかぽかぁ〜♪

満那瀬 悠

こら……オレはカイロじゃねぇんだぞ……?

空音 奏

あっはは♪そうだね♪

空音 奏

でも同じくらい温かい!

満那瀬 悠

なんじゃそれ。

空音 奏

あっはは♪

満那瀬 悠

はは……♪

満那瀬 悠

(なんだろう……。急に元気になった……。何かあったのかな……。)

満那瀬 悠

(まぁ、元気なら良いんだけど。)

だが、奏のこの行動が、これからのメッセージになる事を、悠は知らなかった。

空音 奏

悠くん〜♪

満那瀬 悠

なに?

空音 奏

新しい事出来るようになったんだ!見てくれる?

満那瀬 悠

新しい事?

満那瀬 悠

どれどれ……?

空音 奏

[軽く手のひらに光を繰り出すと、それを丸めて、両手を広げると、それがイルミネーションのように広がって光る]

満那瀬 悠

……!凄いっ!綺麗〜っ!

空音 奏

でしょ〜?最近出来るようになったんだぁ〜♪

満那瀬 悠

凄いね!オレには出来ないから……。

空音 奏

悠くん自身も出来てる事があったりするんじゃないかな?

満那瀬 悠

オレも……?

空音 奏

うんっ!

空音 奏

本当は出来るのに、自信がないから出来ないって事もあったりするんだよ♪

満那瀬 悠

そうなの?

空音 奏

そうだよ!

空音 奏

……。

空音 奏

ねぇ、悠くん、お話変えていい?

満那瀬 悠

良いよ。

空音 奏

悠くんに、将来のお願い事ってある?

満那瀬 悠

……それって、将来の夢って事?

空音 奏

うん。

満那瀬 悠

うーん……。今はないかな。

空音 奏

そうだよね〜?

満那瀬 悠

奏くんは、あるの?

空音 奏

[にかっと笑う]

空音 奏

あるよっ♪

満那瀬 悠

そうなんだ……。

満那瀬 悠

どんな夢なの?

空音 奏

皆、明るく楽しく生きれる世界を作りたいって夢っ!

満那瀬 悠

大きいね、夢。

空音 奏

そんな世界になるには、ずっとずぅっと、未来になっちゃうのは、分かってるけど、少しでも、ボクはその土台になりたいんだっ♪

満那瀬 悠

……格好良いね。奏くん。

満那瀬 悠

キミらしい夢だと思うよ。

空音 奏

えっへへ♪ありがとう!

満那瀬 悠

その願いが叶うといいね。

空音 奏

うんっ♪

空音 奏

ボクからも言わせて♪

空音 奏

悠くん、夢が見つかるといいね!

満那瀬 悠

……きっと数年かかるよ。

空音 奏

見つかれば良いよ♪

満那瀬 悠

まぁな。

満那瀬 悠

(明るく楽しい世界の土台……か。)

満那瀬 悠

(確かに、ずっと未来の事かもな。)

満那瀬 悠

(……でも。)

満那瀬 悠

(奏くんなら、きっと、出来るよ。)

満那瀬 悠

(その願いを叶える事が……。)

そして、その日になった。 現在は昼過ぎである。

空音 奏

……。

満那瀬 悠

奏くん……?

空音 奏

あ、ごめんごめん!ぼーっとしてた!

満那瀬 悠

そう……。

空音 奏

ねぇ、悠くん。

空音 奏

……いつも、ありがとうね。

満那瀬 悠

どうしたの、急に。

空音 奏

えへへ♪なんか、言いたくなった。

空音 奏

自分勝手なボクの傍に居てくれてありがとう!

空音 奏

おかげで、今、すぅっごく楽しい!

空音 奏

だから、ありがとう!

満那瀬 悠

本当に急だなぁ。

満那瀬 悠

オレからも言うよ。

満那瀬 悠

ありがとう、こんなオレと一緒に居てくれて……。

空音 奏

"こんな"じゃないよ!

空音 奏

悠くんは、素敵な人だよ♪

空音 奏

悠くんが居たから、楽しいもんっ♪

空音 奏

そんな人の隣に居ないと、ボク、今よりきっとわいわいしてないよ?

満那瀬 悠

なにそれ……。

満那瀬 悠

[小さく笑う]

満那瀬 悠

逆にわいわい過ぎて、耳が痛いよ。

空音 奏

ええええぇっ!?

満那瀬 悠

冗談だよ。

空音 奏

もうっ!変にハラハラしたぁ!

空音 奏

[悠に抱き着く]

満那瀬 悠

あはは……ごめんって。

空音 奏

ビックリしたよぉ。

空音 奏

……はは、やっぱり、悠くん、前より明るくなったね〜♪

満那瀬 悠

そうかな?

空音 奏

ボクが言うんだからそうだよ!

満那瀬 悠

えぇ……?

空音 奏

あっはは♪

満那瀬 悠

あはは……♪

夕方。 それまで、二人は楽しく雑談をしていた。

研究員

[ドアを開ける]

研究員

シリウス、特訓の時間だ。

空音 奏

あ、はーい!

空音 奏

じゃぁ、あとでね♪

満那瀬 悠

うん、またあとで……!

研究員

[二人に背を向けて、暗黒微笑をする]

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

なんだろう。研究員から……"嫌な匂い"がしたのは……気のせいかな……。

満那瀬 悠

はぁ……この後、オレも特訓だ……。

???。

空音 奏

……?

空音 奏

あれ、特訓じゃないんですか?

研究員

そうだな。

研究員

……だが、待ちきれなくてな。

空音 奏

……それって……。

研究員

シリウス。

研究員

これは君が決めた選択だ。

研究員

此処で後悔しないように。

空音 奏

……。

空音 奏

(……夜って言ったじゃないか。)

空音 奏

(そんなのズルいよ……。)

空音 奏

(まだ……悠くんに……『さよなら』も言えてないのに……。)

空音 奏

(ごめんね……。悠くん。本当にごめんね。悠くん。)

空音 奏

(ごめんっ……。ごめんね……。)

空音 奏

(悠くんっ……。)

空音 奏

(ボク……。)

空音 奏

(キミを殺す事出来ないから……この選択を選んだんだ……。)

空音 奏

(だから……ボクの分まで……明るく……楽しく……。)

空音 奏

(たっくさん……生きてね。)

空音 奏

(さようなら、悠くん。)

空音 奏

(……そして。)

空音 奏

(いっぱい、ありがとう。)

空音 奏

(大好きだよ。)

空音 奏

(悠くん。)

二日後。

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

(奏くん、帰ってこないな。)

満那瀬 悠

(こんなに長い特訓、あったっけ……?)

満那瀬 悠

(でも……おかしいよ。)

満那瀬 悠

(奏くん……。)

ガチャ。

満那瀬 悠

……!奏くっ……!

研究員

プルートー。

満那瀬 悠

ぁ……。

満那瀬 悠

……はい。

研究員

特訓の時間だぞ〜。

研究員

行くぞ〜。

満那瀬 悠

はい……。

満那瀬 悠

……あの。

研究員

うん?

満那瀬 悠

……その……。

満那瀬 悠

シリウスくん……は……?

研究員

あー……シリウス……。

研究員

[悠の方を真剣な顔で見る]

研究員

こっちおいで。

満那瀬 悠

……?

満那瀬 悠

(どこ行くんだろう……。)

満那瀬 悠

(奏くんがいる所なのかな?)

満那瀬 悠

(……。奏くん……。)

???。

満那瀬 悠

ここは……。

研究員

これを見てごらん。

研究員

[薄暗い電気を付ける]

満那瀬 悠

……っ!?

空音 奏

[赤い液体の上で横たわってる]

満那瀬 悠

……ぇ。

満那瀬 悠

……え……え……え……?

満那瀬 悠

これって……。

研究員

[後ろから現れる]

研究員

わっ、ビックリした……。

研究員

それぐらいで驚くな。

満那瀬 悠

……これは……。

研究員

これ……?……あぁ。

研究員

見ての通り、シリウスの墓場だ。

満那瀬 悠

……っ!?

研究員

実は先週の先週に、君かプルートーを殺すかの話をしてたんだ。

満那瀬 悠

殺……す……?

研究員

そうしたら、シリウスは、君に生きる道を与え、殺される道を選んだ。

満那瀬 悠

……!?

満那瀬 悠

……ぁ……っ……!

研究員

シリウスに感謝するんだな。

研究員

君に生きる道を与えたんだから。

満那瀬 悠

……そんな……っ。

満那瀬 悠

……なん……っ……で……。

満那瀬 悠

[体が信じられないくらい震えてる]

満那瀬 悠

……そんな……っ!

満那瀬 悠

嫌だよぉっ……!

満那瀬 悠

[奏の所へ走って揺さぶる]

満那瀬 悠

嫌だよ……!

満那瀬 悠

なんでっ……!なんで……っ!

満那瀬 悠

なん……っ……でぇ……。

満那瀬 悠

[信じられない光景に、思わず目を潤す]

研究員

はぁ……本当は特訓後に見せたかったのに……。

研究員

俺に逆らうというのか。

研究員

い、いえ!すみません!

研究員

……はぁ。

研究員

まぁ、いい。……プルートーの気分が乱れた。一回部屋に戻して、様子を見よう。

研究員

分かった。

研究員

よし、プルートー、戻るぞ。

満那瀬 悠

嫌だっ!

満那瀬 悠

嫌だっ!嫌だぁっ!

研究員

チッ。

研究員

[悠を奏から離すように、蹴り飛ばす]

満那瀬 悠

ぐっ……!

研究員

[悠の手をひいて、部屋へ行く]

部屋。

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

奏くん……。

満那瀬 悠

どうして……。なんで……。

満那瀬 悠

[奏のベッドを見ると、何かが視界の中に入る]

満那瀬 悠

……?

満那瀬 悠

[ベッドまで歩く]

満那瀬 悠

これって……。

満那瀬 悠

てが……み……?

満那瀬 悠

『悠くんへ』……?

満那瀬 悠

……。

満那瀬 悠

[手紙を読み始める]

満那瀬 悠くんへ

今、この手紙を読んでるって事は、今、キミの隣にボクが居ないのかな?

ごめんね。

実はね、研究員と、ボクかキミのどちらかを処刑する話をしてたんだ。

それでボクは、死ぬ道を選んだ。

本当にごめんね。 勝手に死んじゃって。 悠くんに何も話さずに死んじゃって。

これで許してなんて、言えない。 ボクはキミに対して悪い事をしたから。

ねぇ、悠くん。

改めて言わせて。 本当にありがとう。

最初、キミと会った時、キミはどんな子なんだろう?キミはボクと仲良くしてくれるのかなって思ってたんだ。

キミは、思ってたより、人間不信だった。

研究員達の影響があったのかな。 ボクが何か話しても、嫌そうに、退屈そうに、聞いてた。

でも、時が過ぎるにつれて、キミは、ボクの最初の印象を変えてくれたんだ。

キミは、優しい子だよ。 ボクの話をちゃんと最後まで聞いてくれてたし、性格も優しいし、安心したよ。

いつしか、ボクは、キミの事を信頼するようになった。だって、こんなに仲が良くなれた人なんて、キミが初めてだったから。

キミは、ボクの事、どう思ってた?

自分勝手な奴。 元気で騒がしい奴。 とか、色々思ったでしょ?

でも、ボクが死んだら、キミは不安になるって、言ってくれた。

きっと、心から信頼してくれてるんだなって、思ったんだ。 すっごく、嬉しかったよ!

ねぇ、悠くん。 最後に、キミにお願いがあるんだ。

ボクの願いを叶えてほしい。

もちろん、キミの願いを見つけたら、そっちを優先してほしいよ? だけど……。

オマケとして、ボクの願いも叶えて。

そして、明るく生きて。

ボクの分まで、い〜っぱい笑って楽しく生きてほしいな!

本当に勝手な奴って、笑ってくれて良いよ。ボクはキミの笑った顔が大好きだからさっ!

だから、たくさん笑ってね。

さて、ボクは、もう、向こうの世界にいきます。ここでお別れなんて、寂しいな。

でもね、これはボクが決めた道なんだ。 だから、キミも、キミが決めた道をすすんでいってほしいな。

向こうの世界から見守ってるからね。

頑張ってね。悠くん。

最後に……。

ボクの"親友"になってくれて、本当にありがとうっ!

大好きだよ。 すっごく、大好きだよ!悠くん!

ありがとう。 いっぱいありがとう。

ボクはキミのような素敵な人に出会えて、幸せでした。

空音 奏より。

部屋。

満那瀬 悠

[手紙を二つ折りにする]

満那瀬 悠

……奏くんっ……!

満那瀬 悠

[膝を崩す]

満那瀬 悠

ぅ……うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!

満那瀬 悠

キミは、本当に……本当に、自分勝手だよっ……!

満那瀬 悠

ボクは、最初、キミのような明るい人なんて、嫌いだった……っ!

満那瀬 悠

でも……っ!

満那瀬 悠

キミは、明るくて、優しくて、いつも、オレに元気を与えてくれた……っ!

満那瀬 悠

オレも、キミの事が大好きだよっ……!

満那瀬 悠

キミが居たから、オレは、毎日楽しかったんだっ……!

満那瀬 悠

毎日が、夢のような時間だったっ……!

満那瀬 悠

……っ。["なみだ"を拭う]

満那瀬 悠

だから、いっぱい、恩返しをするよ。

満那瀬 悠

キミがしてくれた事を、昔のオレのように、毎日つまんなそうにしてる人に、教えてやるっ……!

満那瀬 悠

キミと同じように、誰かを『明るくする』事が出来る人になってやるっ……!

満那瀬 悠

キミみたいに、笑ってやる!

満那瀬 悠

馬鹿みたいに、笑ってやる!

満那瀬 悠

そして、キミの願いを叶えるよ!

満那瀬 悠

だから……。

満那瀬 悠

『オレ』を……。……いや。

満那瀬 悠

『ボク』の事、見守っててね。

満那瀬 悠

ボクが、キミのしてくれた事を全部、誰かに返すから!

満那瀬 悠

キミは、向こうの世界から見守っててね。

満那瀬 悠

大好きな、奏くん……♪

──────。

悠は、その後、昔の彼に似てる少年と出会い、奏がしてた事と同じような事をして、少年と仲良くなった。

また同じ事が起きないよう、悠は、彼と共に、Lizeを抜けて、現在に至る。

遺騎治 命

……はい。

遺騎治 命

これが、悠の過去だね。

遺騎治 命

命物語の土台となったんだよ。君が。

満那瀬 悠

いやぁ〜。まさか、ボクが土台となって、キミの物語が作られるなんてね♪

天竜 境

凄いな、悠。

満那瀬 悠

そんな事ないよ〜♪

遺騎治 命

(あ……ちなみに、僕、これを書いてて、ものすごく精神がやられそうになってた……ひえぇ……。)

天竜 境

それにしても、かなり長くなったな。

満那瀬 悠

ボクの話をしてるだけで、結構長くなったよね?

満那瀬 悠

ねね、命ちゃん。今のタップ数は?

遺騎治 命

え……?あ、はい。

遺騎治 命

天竜 境

……!?926!?

満那瀬 悠

わぁ!すご〜いっ!

遺騎治 命

頑張ったよぉ……。

満那瀬 悠

ふふ♪命ちゃん、頑張ったね♪

遺騎治 命

ありがとうっ!悠っ!

天竜 境

……。[苦笑い]

天竜 境

さて、悠。

天竜 境

話を終えてどうだ?

満那瀬 悠

懐かしいなって思ったよ。

満那瀬 悠

改めて、『オレ』を『ボク』に変えてくれた親友だからさ。もっと、頑張ろうって思えたよ♪

満那瀬 悠

[空を見て]

満那瀬 悠

奏くーんっ!

満那瀬 悠

聞こえる〜っ!?

満那瀬 悠

キミの分まで、頑張って生きるからさ、向こうの世界から見守っててねっ!

遺騎治 命

……!ビックリしたぁ。

満那瀬 悠

こんくらい大きい声だったら、きっと奏くんの所にも届いてるでしょ!

天竜 境

ふふ……悠らしいな。

満那瀬 悠

えっへへ♪

遺騎治 命

友情の強さを改めて知れた気がする。

天竜 境

そうだな。友達をこれからも大切にしていきたいな。

遺騎治 命

うんっ!

遺騎治 命

あ、悠。

遺騎治 命

最後の締めをお願いしますっ♪

満那瀬 悠

まっかせて〜♪

満那瀬 悠

ここまで読んでくれてありがとうございました〜♪

満那瀬 悠

良かったら、フォロー、いいね♡をお願いしますっ♪

満那瀬 悠

コメントも書いてくれると、命ちゃんが喜んでくれるよ♪

満那瀬 悠

それでは、皆さん!また会いましょ〜♪

満那瀬 悠

ばいばーいっ♪

天竜 境

またな。

遺騎治 命

またのご観覧お待ちしております♪

終わり。

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