テラーノベル
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歪みで一時的に人間になった🤖の話。 🤖視点 出演 🤖、🐰、🕶、🆔 ※少しだけ流血表現あります。全然グロくないです。
昨夜は豪邸のソファでチルした後そのまま眠りについた。
指定した時間にスリープモードを解除するように設定したつもりだったのだが、何故だかアラームは機能せず1時間も遅れて目が覚めた。
なんとなく伸びというものをしてみたくなって、前にランドさんや店長や芹ちゃんがしていたように、両手を挙げてぐっと力を込める。
そこで漸く違和感に気がついた。
トピオ
ケイン
トピオ
そっと腕を下ろし両手を見つめる。
いつもより動きがスムーズだ。
今目にしている肌装甲だと思っていたものは、紛れもなく本物の肌。
ケイン
トピオ
トピオさんが駆け寄ってきて私の手を掴む。
撫でたり揉んだり、ロボットの時には感じなかった触感というものが理解できた。
トピオ
ケイン
トピオ
ケイン
前に会長がモフ子に顔を舐められ擽ったいと言っていた。
こういう感覚だったのか。
ふと無線から声が2つ。
ジョシュア
JD
トピオ
私が挨拶をするより先にトピオさんが興奮気味に招集をかけた。
ジョシュア
JD
豪邸に帰ってきた2人にまじまじと見つめられる。
今までも人間の食べ物や飲み物を飲食していたし、正直生活に特別変化があるとは思えないのだけれど。
ケイン
ジョシュア
トピオ
JD
部下の3人がここまで心配してくれているのだから、私も少しは気を引き締めた方が良いのかもしれない。
何はともあれ市長と話さねば。
そう思いソファから立ち上がったは良いものの。
ケイン
JD
トピオ
想像以上に体が軽く、安定性もロボットの時とは段違いで、バランスを崩し目の前のテーブルに脛をぶつけた。
思わずしゃがみ込んで足を押さえる。
ケイン
ジョシュア
ケイン
少し物に当たっただけで全身を駆け巡るような痛み。
人間はいつもこんなものに耐えて生きていたのか。
トピオ
ケイン
JD
ケイン
ジョシュア
ケイン
JDさんとトピオさんに支えられながらジョアさんの車に乗り市役所へ向かう。
車の揺れなんて気にしたこと無かったけれど、遠心力に逆らう為にお腹に力を入れたり、ブレーキや発進する度に三半規管というものにダメージが入ったりと運転もしていないのに妙に疲れてしまった。
これが当たり前だというのなら神様は人間の設計をミスっている。
JD
ケイン
トピオ
ジョシュア
ケイン
トピオ
ジョシュア
JD
人気のない路地に入り外の空気を吸う。
人間とは脆くて強い生き物なのだと再認識した。
ジョシュア
JD
トピオ
ケイン
貰ったペットボトルに口をつけ水を飲む。
そういえば喉を使ってものを飲む行為も初めての経験だ。
今まではポンプに流し込むだけだったし。
なんて考えていたら。
ケイン
ジョシュア
トピオ
ケイン
JD
たった数十分過ごしただけでこんなにも体に支障が出るなんて。
正直舐めていた。
JD
トピオ
ジョシュア
JD
普段やんちゃな3人が頼もしく見える。
それに比べて私ときたら。
傷を負ったわけでもないのに胸の辺りがズキズキと痛んだ。
何とか市長と話は出来たものの解決策は貰えず。
仕方が無いので今日は豪邸で大人しく過ごすことにする。
トピオさんは薬だけ売ってくると空へ飛び立ち、ジョアさんとJDさんはクラフトをしに素材を抱えて出て行った。
直ぐに帰ってくるとは言っていたけれど。
ケイン
何もせずソファに座っているだけでは時間の進みが遅い。
かといって慣れない体で仕事をしてまた迷惑をかけるわけにもいかないし。
どうしたものかと考えていると。
不意に体内からグゥーと音が鳴った。
ケイン
お腹の辺りから何度も何度も音が鳴る。
これは正常なのか異常なのか。
ケイン
トピオ
ジョシュア
JD
ケイン
ジョシュア
ケイン
トピオ
なるほど、これは空腹を知らせるものだったのか。
人間にもアラート機能があるとは驚きだ。
ケイン
自分を抑えていたリミッターを押し退けて好奇心が顔を出す。
もっと人間のことが知りたい。
JD
トピオ
怖い顔をしたトピオさんの前に座らされている私を見て、JDさんとジョアさんが目を丸くする。
何があったのか。
それはキッチンと私の腕を見ればわかるだろう。
人間に備わっている機能を探すため、冷えた氷水に手を突っ込んでみたり、コンロの火に顔を近づけ臭いや熱を感じてみたり、それはもう色々なことを試した。
そしてナイフで腕に傷を作り、赤い液体が流れると共に机に足をぶつけた時よりもっと強い痛みに襲われ、目から水が溢れ出た。
トピオ
ケイン
ジョシュア
ケイン
JD
ケイン
トピオ
ケイン
まさか部下にここまで怒られる日が来ようとは。
他のボス達に知られたら大爆笑されそうだ。
トピオ
ケイン
ぷんぷん怒りながらもバッグを漁り買ってきてくれた食品をテーブルに並べる。
エビチリに炒飯、天津飯、麻婆豆腐。
ケイン
トピオ
JD
ジョシュア
トピオ
ケイン
皆でテーブルを取り囲み、トピオさんは天津飯、JDさんは麻婆豆腐、ジョアさんは炒飯をそれぞれ選んで両手を合わせる。
頂きますをしてエビを口に入れた瞬間。
ケイン
ジョシュア
JD
ケイン
ジョシュア
トピオ
ケイン
JD
ケイン
トピオ
ジョシュア
3人とも容器の蓋に少量ずつ盛り付けてくれて、好意を素直に受け取り味見する。
やはりどれもデータで味わうより美味しい。
ケイン
トピオ
ふとトピオさんの声色が真面目なものに変わり顔を上げてみると3人とも私をじっと見つめていた。
戸惑いや不安を含んだ目。
まるで親鳥の帰りを待つ雛のようでつい笑みが零れる。
ケイン
トピオ
ケイン
私の使命は仲間を守ることだ。
ロボットにしかできないやり方で。
ケイン
JD
ジョシュア
ケイン
トピオ
やはり私は人間でない方が良い。
雛鳥を育てる楽しさを知ってしまったから。
だから市長、さっさと元に戻してください。
頼みますよ。
END
コメント
3件
今回も最ッ高です!!! ケインはやっぱりママ…! 組織の温かみを感じられてとても良かったです!!! これからも応援してます!頑張って下さい!
おお、ケイン先輩が人間になっちゃった!?🤖→🧑のギャップ萌えがすごいわ…。車酔いとか、ナイフで自分傷つけちゃうとこ、人間の脆さをリアルに体験してて面白かった。でも「仲間を守るには脆すぎる」って冷静に分析するところ、さすがケイン先輩だなって思った。部下3人の「お説教」も愛があって良き。最後の「雛鳥を育てる楽しさを知った」ってセリフ、じーんときた…。戻るまで応援してる!🔥