またまた1ヶ月が経った。
それからナツキは、毎晩一人で寝るようになった。自分が生まれた
魔法の花は宝物として
保管する事にした。
ナツキ【未成年】
じおる!そろもん!
おはよう!

そろもん
おはよう!ナツキ!

じおる
おはようございます。ナツキ。

ナツキ【未成年】
私は幼い頃から一人で寝るのは大丈夫だけど、誰かと一緒に寝た事はまだ無いかな…?

そろもん
前にも言っただろ?俺と一緒に寝ないかって。

ナツキ【未成年】
だって、そろもんはただの変態だから、一緒に寝たら何かされそうで嫌だから…。

じおる
僕も前にも言いましたよね?僕と一緒に寝ませんかって。

ナツキ【未成年】
じおるはまともだから大丈夫だけど、なんか、体が固いから…。

じおる
そうですか…。

ナツキ【未成年】
幼い頃によく抱っこ
されても、なんか体が固い…。

じおる
なるほど…。

ナツキ【未成年】
何でじおるは体が固いの…?何でなの…?本当の事を教えて…。

じおる
実は僕はロボットなのです…。生物では無く機械…つまり物なのです…。

ナツキ【未成年】
じおるは生き物じゃなかったの…?ロボットって言う物だったの…?

じおる
はい…。ロボットは本来…感情なんて無いのです…。物だから…本当は心なんて無いのです…。

ナツキ【未成年】
じゃあ…何でこの島にいるの…?

じおる
…分かりません…。

ナツキ【未成年】
ええええ!?じおるって自分はどこから来たのか分からないの!?

じおる
はい…。全く分からないんです…。

ナツキ【未成年】
そうなんだ…。

そろもん
まぁ…そんなに深く考えるなって…。

ナツキ【未成年】
うん…。そんなに深く考えるのはよく無いよ…。

そろもん
じおる、自分はどこから来たのか、いつかは分かるかもしれないよ…!

ナツキ【未成年】
そうだよ…!いつかは知る事が出来るから大丈夫だよ…!

じおる
…そうですね。いつかは知る事が出来るかもしれませんね。

じおる
そろもんくん!ナツキがまた成長するみたいですよ!

そろもん
じおる!そうなのか!?また成長なのか!?

なんと、またまたナツキの姿が
変わり始めた。今度は未成年姿から、成人に成長した。ナツキは
ついに大人になった。
ナツキ
じおる!そろもん!

じおる
ナツキ!?

そろもん
ナツキ!?

ナツキ
私大人になったよ!

じおる
ついに大人になりましたね!

そろもん
やったな!ナツキ!

ナツキ
うん!それに、私はやっと、飛べるようになったよ!

そろもん
本当だ!飛んでる!

じおる
立派になりましたね!

ナツキ
うん!あれ?あの人は誰?

あすた
可愛い…!

ナツキ
私をじろじろ見てるんだけど…。なんなの…?

じおる
あっ…!貴方はあの時の…!

そろもん
あれ?あすたじゃん!

じおる
えっ!?そろもんくんはあの人の事を知ってるんですか!?

そろもん
うん。あすたはたまに俺に会う人見知りなんだよ。

なんとそこに「あすた」と言う白髪の男に偶然会った。
あすたはあの時、まだ赤ちゃんだったナツキをいないいないばぁで、
笑わせてくれた人物だった。
ナツキが全然泣き止まなくて、
じおるが困っていた所を助けて
くれた人物が、あすただった。
そろもん
俺はたまにあすたと会うんだよ。じおるはあすたと関わった事があるのか?

じおる
実は数ヵ月前、赤ちゃんだった頃のナツキが全然泣き止まなくて僕が困っていた所をあすたくんが助けてくれて、ナツキをいないいないばぁで笑わせてくれたんです。

そろもん
そうだったんだ!あすたには子守りの才能があったんだな!

あすた
ちょっと!あの時はうるさくてしょうがなかったから!

ナツキ
あのー…。貴方は誰?

あすた
えっ?あっ!ごめん!俺は「あすた」

ナツキ
貴方はあすたって言うんだね!私は「ナツキ」
よろしくね!

あすた
よ、よ、よろしく!

そろもん
あすたはもしかして、ナツキに一目惚れしちゃったのかな?

じおる
一目惚れって、何ですか?

そろもん
相手の事をすぐに好きになる現象だよ。男子だと、女子の可愛さで好きになったり、女子だと、男子のかっこ良さで好きになっちゃう。それが一目惚れなんだよ。

じおる
なるほど。つまり
あすたくんはナツキに一目惚れしたって事
ですね。

そろもん
うん。そう言う事
だよ。

こうして、ナツキが成人になった後、ナツキはまだ赤ちゃんだった頃の自分を笑わせてくれたあすたから好かれるようになるのだった。