う
病室の窓から空を見上げる牛沢
う
毎晩来てくれてるのに
早く会いたいと思ってしまう
今までこんなに 感情的になることはなかった
ただ、痛みや苦しみに耐え 早く死ぬ事を願ってただけの日常
それをガッチさんが変えてくれた
嬉しかったり悲しかったり
こんなにも世界は キラキラ輝いているのだと 教えてくれた
死ぬのが怖いほど 今は幸せ…感謝しかない
でも、一つだけ不満がある
う
いつも窓越しだからって いうのもあるけど
頭撫でたり
頬に手を添えてくれたり
キスしたり…
それ以上の事はしない
おれが病弱だから
すぐに寝込んでしまうから
ガッチさんは気遣って何もしない
こんな体じゃなきゃ
ガッチさんはおれを 抱きしめてくれただろうか?
…求めて、くれただろうか?
おれが死んで 生まれ変わったら
また両想いで
おれを思い切り抱きしめて
求めてくれるといいな……
キ
鬼討伐隊
鬼討伐隊
隊員たちが帰っていく
今日も無事終わったか…
帰路につくキヨ
キ
見回り中も今も
ずっとあの人の顔がチラつく
キ
あの時
初めて会って 思わず触れてしまったあの時
もっと触れていたい
もっと近くにいたいと思った
とても懐かしい感じと
何故か覚えのある肌触り
おれのものにしたいと 強く思わせるほど……
キ
『おれも、大好きっ…』
キ
おれは、あの人を知ってる…?
会いたい…
あなたに会って触れたい……
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