名無し
マフィア組織の末端に属する5人のごろつきが、とある重要な任務で大失敗をやらかしてしまった。後日、5人は組織の本拠地に隠された地下室に連行され、ボスの目の前に一列にならばされた。ボスはふかしていたタバコを灰皿に擦り付けた後、重そうに椅子から立ち上がり、拳銃に弾丸を、5人に見せつけるように装填した。「いまから私は、指を一本だけ思い浮かべる。その指を最も先に当てたものを1人だけ許し、残りは始末する」ボスはそう言った。ひとりのごろつきが恐る恐る親指を突き立てた。そのごろつきの眉間に風穴が開いた次にまたひとりのごろつきが親指でない指を立てた。それも始末された。二人のごろつきが同時に別々の指を震えながら立たせた銃声が二度地下室に響いた最後のひとりは生存を確信し、喜びながらのこったゆびをたてた。こうして五人は始末された。