天邪 弱
…は?
柵から身を乗り出して下を覗くと
角が生えている者や尻尾が生えている者 、空に飛んでいる者も体がすごくでかい者もいた。
天邪 弱
え、ちょっと、冗談ですよね…?
天邪 弱
そんな訳…
驚きと絶望で足が竦み、思わず一歩後退をしてしまった
白金 九
残念ながら嘘じゃあらへんねん
白金 九
……あれ見えへん?
ぴっと、一直線に指を指す
指した先には、50ぐらいの黒髪のお婆さんがいた
天邪 弱
あ、の人が、どうしたんですか…?
白金 九
アイツなぁ、人間界でも有名なやつや
柵に寄りかかりながら、ため息交じりに話を始めていた。
白金 九
知ってるやろ?
白金 九
"鬼婆"、ゆうて人を食べるんや
天邪 弱
食べ?!
天邪 弱
そんな…嘘でしょ?…
白金 九
嘘やないって…見たやろ?
嘘だ、早く帰らないと、早く、早く…
天邪 弱
やっ、もう帰ります、帰してください!
涙がポロポロと頬を伝い、ポトリと地面に落ちてゆく
白金 九
……無駄やよ
天邪 弱
っえ?
ようやくこっちに振り返り、頭をがしがしと掻きながら話し出す。
白金 九
お前、あっちに続く結界壊してしもたやん?
天邪 弱
……は?
白金 九
やから、帰られへんねん
天邪 弱
う、そ……
帰れない?家に、?継いできた神社に?
天邪 弱
いやだ、いやだ…
白金 九
はぁ…
白金 九
…現実逃避も大概にしや?
声色が変わった、どうしよう、怒らせた
サーーっと全身に寒気が走る
白金 九
こっちやて人間界行けへんくて迷惑してんねん、お互い様や
天邪 弱
……
白金 九
あんなぁ……聞いてるん?
俯いている僕の顔を、ぐいっと引っ張る
天邪 弱
っ…
涙でぐしゃぐしゃな顔を見た途端、 びゃっ!とアマタさんが飛び上がる
白金 九
や、泣くのはないやろ!!ごめんて!
白金 九
怖かったやんな?でも私もお稲荷さん食べれんくなったんが嫌だったんよ!!
頭をワシャワシャと撫でられる…
天邪 弱
お、お稲荷さん…?
白金 九
アー、そうやでお稲荷さん!知ってるやろ?お稲荷さんや!
怒りの原因が思いの外可愛い物で、思わず笑ってしまう
天邪 弱
っぷ…笑
白金 九
えぇ?!今笑うん…?
白金 九
…掴めんわぁ…
彼の怒りの原因がお稲荷で良かった。それなら…
天邪 弱
お稲荷さん、僕作れますよ、!
・
・
・
白金 九
………ほんま…?
僕だって作れる!






