水野 楓
(…嘘、待って私、ここで死ぬの……?)
私はどうやら崖から足を滑らせたみたいだ。上から、蓮が心配そうにこちらを覗いている。
水野 楓
(もうすぐ地面だよね、ほんとに死ぬかも)
水野 蓮
姉ちゃん!!大丈夫、姉ちゃんは死なないから!!!!
水野 楓
(死なないってどういうこと?)
水野 楓
(この高さなら死ぬよ?普通は。)
ドスンッ
水野 楓
うわっ……
水野 楓
あれ、ほんとだ…生きてる……!!
水野 楓
蓮!!私生きてる!!生きてるよ!!
水野 蓮
あぁ!!俺も降りる!!
蓮は、自ら崖から飛び降りた。
持ち前の運動神経のおかげか、 私と違って足をくじくことなく着地した。
水野 蓮
よっと。
水野 楓
蓮はやっぱり運動神経がすごいよね
水野 楓
私はちょっと足をくじいちゃったよ。
水野 蓮
え、大丈夫か?
水野 蓮
雪がクッションになってるからとはいえ、衝撃は大きいからな。
水野 楓
待って、炭は?
水野 蓮
……上に置いてきちゃったかも
水野 楓
うお、だよね。
水野 楓
でも上には熊もいるし……。
水野 蓮
ていうか、どうやって登るんだ?
水野 楓
あ。
私たちが落ちてきたところは、崖に囲まれている、大きな穴のようなところだ。
水野 楓
崖登るしかない……?
水野 蓮
はぁぁ、そうだな、それしかない。
水野 楓
ごめん、私この崖登れなそう
水野 蓮
始めてもないのに言うなよ。
私達の前にそびえ立つ壁は、 ものすごく高く感じる。
水野 蓮
……俺が先に登って、いや、うーん……
水野 楓
(すごく考えてくれてる……)
水野 楓
(勇気を出して登ろう!)
その時、私は炭治郎の言葉を思い出した。
炭治郎
俺は長男だから。
兄弟に背中を見せなくちゃいけない。
兄弟に背中を見せなくちゃいけない。
水野 楓
長男だから?
炭治郎
そうだ。
炭治郎
長男が弱気でいたら、兄弟みんな
貧弱に育ってしまうだろう?
貧弱に育ってしまうだろう?
水野 楓
なるほど!
水野 楓
なら私は長女だから、蓮と優菜にいいとこ
見せないとだ!!
見せないとだ!!
炭治郎
あははっ、そうだな、お互い頑張ろうな!!
水野 楓
長女、長男同盟だね!!
炭治郎
いいな、それ。同盟だ!
水野 楓
ごめん、蓮。
水野 楓
私がしっかりしないとだよね!
水野 楓
私登るから!自分で!
水野 蓮
……できるのか?
水野 楓
だって長女だもん!






