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私の幼なじみは完璧な人間だった
社会的にも、クラスの中でも絶対的存在で
きっとこんな人が世界で有名になるのだと思っていた
三ツ谷
遥紀
女子からの視線が痛い
遥紀
遥紀
三ツ谷
三ツ谷
そう言って顔を覗き込んでくる彼と目が合った
三ツ谷
遥紀
頭よし性格よし顔よし
彼に欠けるものなんてないと思う程だ
三ツ谷
遥紀
三ツ谷が教室からでたのが合図だ
私に一緒にご飯を食べてくれる友達なんていない
三ツ谷が去った教室は私に視線が寄る
顔も対して可愛いわけでもない、性格だって普通
そんな私の何が良くて一緒に居るのかみんな不思議がっているのだ
遥紀
私は正直、自分を女子だと思われるのが嫌いだ
女子だからされる、力の手加減
女子にだけ寄り付く、自称モテる先生
女子だからある、女子だけのイジメ
全部全部、気持ち悪い
……男の子になりたかった
俺には仲のいい幼なじみがいる
三ツ谷
毎日のように一緒に食べていたご飯さえ、最近は断られる
三ツ谷
俺が教室を出たあとの状況は極めて悲惨だった
ヒソヒソと飛び交う、遥紀の陰口
遥紀はきっとこれを俺が知ったら俺が傷つくと思っている
だから言い出さない
三ツ谷
頼れよなんて
俺が言って良い訳がなかった
遥紀は男になりたいと口癖のように言っていた
理由は俺しか知らないけど
三ツ谷
俺は男の遥紀でも女の遥紀でもスキなんだよ
気付けよ