事故

俺は過去に事故を起こした事がある

飲酒運転

まぁそれは過去の話

今は禁酒している

ときどき飲んじゃうけど…

飲むのはどこにも出かけない時

それ以外は飲まない

今日は久しぶりにドライブをした

あまり人が通らない、静かな場所

そのときだった

ドンッ

事故が起きてしまったようだ

俺は直ぐさま車から降りた

唖然とした

俺の車の後部座席の窓が割れていたり

少しだけぺちゃんこになった

相手の車は前方が凹んでいるだけ

どうやら事故の衝撃で近くにあった木にぶつかってしまったようだ

相手は自分のことは後回しで俺のことを心配した

びっくりした

ほとんどの人は

「何ぶつかってんだ！」とか「あぁ！車がぁ！」とか

相手の事なんて心配しない

でもこの人は違う

’’自分より相手’’

心優しい方だ

にしても可愛いな

手が少しゴツいから男性かな？

どうやらどちらもかすり傷程度

ある意味運命かもな

ほとけは、初兎って言う友人と遊ぶ約束をしてたらしい

警察は着くのが遅くなるらしい

そりゃそうか

こんな人通りの少ない山道で事故ですから

ここの山は交番も警察署も程遠い

そう言って彼は自分の車に戻った

彼は車の中で何かをゴソゴソと探しているようだ

車から結構離れている所からでも聞こえる

喉痛くなんないのかな？

そう言ってワインボトルを突き出してきた

俺今禁酒してんだけどな

まぁ少しぐらい良いだろ

可愛い子と関節キスできると思ったんだけどな…

俺の飲んだワインをほとけが飲むのか…

それも良いな(((

酔わない程度に

なんで捨ててんだ？

そんなに俺との関節キスが嫌なのか？

分かんない…

てか、俺結構飲んだな。

ｳｰｳｰｳｰｳｰ

このサイレンを聞いて俺は気がついた

俺は今酒を飲んでシラフ状態

ほとけはなんも飲んでない、

過去に飲酒運転で事故を起こした俺にはわかる

この状態を見たら100俺が悪い事になるだろう

口の中から微かにアルコールの匂いがするからだ

飲酒運転という事になる

ほとけは俺にワインを飲ませ罪を擦り付ける

これに気づいた時には、もう…

手遅れだった

最後にほとけのことを少し見たら

成功したと言わんばかりに

ニヤけていた

ほとけに舌打ちだけ残し

俺は

刑務所行きになった…