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瀬陽菜
瀬陽菜
――神夜彩葉。
世界をまとめる創造神にして、仕事中の凡ミス女神である。
神夜彩葉
神々しい玉座に座りながら、彩葉はご機嫌に両手を掲げた。
転生の対象となるのは、亡くなってしまった五人の女たち。
彩葉は神筆をくるくると回し、黄金の魔法陣を描き出す。
神夜彩葉
その瞬間――
ないこはくつろいでいた。
自室で、ソファに寝転びながらスマホをいじっていたのだ。
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部屋は散らかっている。洗濯物は山積み。机の上にはカップ麺の残骸。
だが、彼にとっては居心地のいい空間だ。
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そう呟いたとき。
――ドゴォォォォォン!!
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突如、天井が光り輝き、何かがドサドサと降ってきた。
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ドサッ、ドササッ、ドシャァァァァン!!
次から次へと降ってくる人影が、ないこのソファを直撃する。
そのまま彼は下敷きになり、ミルフィーユの最下層と化した。
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上から順に。
一番上、『あー!? なんやここは!!』と怒鳴るヤンキー1。
その下、『ちょ、ちょっと化粧よれてんだけど!? 最悪!』と文句を言うヤンキー2。
さらに、『フハハ……ついに我は地上へと舞い降りたのだ!』と謎のポーズを決める悪魔。
その下で、『はぅぁっ!? 転生失敗!? 魔法少女はもっと可愛い場所に行くはずなのにぃぃ!』と泣き叫ぶ魔法少女。
そして一番下に、
『……ごめんなさい、なんか……こうなる気がしてました』とため息をつく人間。
――彼女たち五人が、見事に積み重なっていた。
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下敷きのないこが必死に叫ぶ。
ヤンキー2
悪魔
人間
魔法少女
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ないこの悲鳴が、部屋にこだまする。
そんなドタバタ劇の上空から、ふわりと光が舞い降りた。
神夜彩葉
軽やかな声と共に現れたのは、神夜彩葉。
煌めく衣を纏い、天使のように舞い降りる少女の姿に、積み重なった五人とないこは同時に叫んだ。
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神夜彩葉
どや顔で名乗りを上げる彩葉。
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ないこは冷たい視線を送った。
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神夜彩葉
彩葉は指先をつつきながら、小声で告げる。
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ないこの絶叫が、夜空に吸い込まれていった。
こうして、創造神のドジから始まった――
ないこの家を舞台にした五人の転生者たちのドタバタ生活が幕を開けたのだった。
コメント
2件
うん...好きだ
あらやだ、神夜彩葉も転生です!!!!((