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白紙に声を響かせて

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白紙に声を響かせて

3 - 温かくて冷たい

♥

223

2023年06月18日

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kn

雨に濡れて寒いでしょ

kn

風邪ひかないようにお風呂入ろっか

俺にはなにも問題はなかった

寒さも感じない

風邪をひいたっていつもと変わらない

でも彼の誘いを断ることはしない

sm

わかりました

kn

服とかは俺の貸すよ、それでいいよね

sm

はい

kn

準備してるからここで待っててね

彼はそう言って別の部屋へ行った

何も考えず

ぼーっとして待っていた

彼はすぐに戻ってきた

kn

お風呂はこっち、来て

俺は再び、彼の背中を追った

彼は脱衣所らしき場所につくと 服を脱ぎ始める

俺はてっきり一人で入るものだと思っていた

kn

sm?

kn

なんで脱がないの?

彼からは

怒りが感じられた

sm

傷が…たくさんあるので

sm

お見せしない方がよろしいかと思いまして

彼はひとつ、ため息を吐く

kn

そんなの気にしないから、いいよ

俺の傷は

きっと彼が想像しているより醜いもの

でも

仕方がないことなのだ

彼が気にしない

そう言ったのだから

俺は服を、脱いで籠に入れる

彼から感じる視線

彼はどうしてか嬉しそうだった

kn

俺、確信したよ

kn

smとは、いい友達になれるって

sm

友達…

いい友達

友達の正しい関係とはなんなのだろうか

殴ること?

笑い合うこと?

俺には理解することが出来なかった

kn

smも、そう思うよね?

満面の笑みを浮かべ圧のある強い声で言葉を放つ彼

sm

はい

俺は彼の人形として

奴隷として

生きればいい

彼はきっと、それを望んでいる

広い

大きなお風呂

湯気で視界に白が溢れる

kn

滑らないように気をつけてね

俺に注意をして椅子に座る彼

俺も真似るように椅子に座る

シャワーを浴びて

と上から洗っていく

そしてシャワーで泡を落とす

kn

傷、染みないの?

sm

染みてるかもしれないし

sm

染みてないかもしれないです

kn

なにそれw

きっと彼は、理解していないのだろう

sm

感情も、感覚も

sm

俺にはないものなので

kn

そっか

彼は笑っていた

よく笑う人

馬鹿にしている訳ではない

なのに彼は笑う

それが普通、なのかもしれない

俺と彼は湯に浸かり

再び言葉を交わす

kn

お風呂から上がったら

kn

部屋を案内するよ

kn

そしたら寝て

kn

朝になったらsmの部屋に行くから

kn

その後、この家に住んでる友達を紹介するよ

sm

はい

この家には

俺の他に、友達がいるらしい

この年齢で友達同士で住むことは珍しかった

kn

そろそろ上がろっか

sm

はい

俺は彼に言われたように風呂から上がる

タオルで体を拭き

渡された服を着る

kn

サイズ大丈夫だった?

sm

丁度いいです

大きくも小さくもなく

体に合っていた

彼と俺は、大体同じくらいの体格だから

kn

洗濯物はここに入れてね

kn様は洗濯機を指差し 彼自身も洗濯物を入れていく

俺も、彼に続いて洗濯物を入れた

kn

じゃあ、さっき言った通り部屋を案内するからついてきて

背を向ける彼

ゆっくりと歩き出す

俺は見失わぬようにしっかりと背中を追った

殺風景な部屋

机と椅子、ベッドくらいしかない

ひとつ違和感があった

部屋が掃除されていること

埃なんて見当たらない

kn

smの部屋はここね

sm

ありがとうございます

自分の部屋なんて

必要なかった

部屋を無駄にするだけだから

kn

おやすみ、また明日

彼は目を薄めて笑う

まるでなにかを企むように

sm

おやすみなさい

俺には関係のないこと

どうだっていい

白紙に声を響かせて

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コメント

3

ユーザー

ぐふっ…

ユーザー

大好ぎでず…!

ユーザー

ん"""ふッッ...

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