※irxs nmmn 注意 主従関係 宝石要素,暴力表現,年齢操作があります (一話での𝖼𝗉は無いです。 二話以降→IV×Ⅰ Ⅱ×Ⅴ Ⅲ×VI 桃赤 水青 白黒になります。) Ⅰ,Ⅲ,VI(赤,白,黒)→宝石 IV,Ⅴ,Ⅱ→人間 ※一部のメンバーさんの話し方が全く違います →主に黒,青 苦手な方、地雷がある方は自衛をお願い致します ご本人様のお名前,グループ名を出すのはやめてください。 nmmnという言葉を知らない方の閲覧はお控えください。 以上になります
宝石
主人(世話係)
一歳の時は人なりに幸せだったとは思う
母親に抱かれ、初めて見た桜の花弁にはしゃいだ記憶が微かにあるくらいにはあの時見た景色は美しかった
まだ人語も分からない赤子に綺麗でしょー?と桜の花びらを掴み、子供に手渡す
穏やかな昼下がりに桜を眺め、ピクニックを楽しむ家族連れが多い中、母親が先陣を切って前に進む
はしゃいで歩く母親を優しく見守りながらベビーカーを押す父親は仕事疲れもあって元気が無いように見える
しんどそうに桜の木にもたれ掛かる父親に声を掛けたのは人の良さそうな笑みを浮かべる子供だ
整った顔立ちに鮮やかな髪色の子供は母親に向けてその子に渡したいと翡翠色のネックレスをポケットから取り出す
初めて会ったのにプレゼントを渡そうとする非常識さに、母は驚いた表情を浮かべはしたが、少年からの好意を無下にはしなかった
赤子が少年に対して興味を抱き、笑みを浮かべたから母は断りにくく思い、プレゼントを受け取った
少年はネックレスを受け取って貰えたことが嬉しいようで楽しげに話し出す
「大きくなったら迎えに行くから、そのネックレスは外さないでね」と言った少年は嬉しそうに目を細める
そう呟いた後、少年は人懐っこい笑顔を向け、「またね」と手を振り、走り去って行った
それが思い出せる大切な幼少期だった気がする
薄暗い明かりの付いていない部屋にぼく達は収容され、続けている
生まれて間もないのに親元から引き離され、収容された時は涙が止まらなかった
「どうしてそんなことするの」と成長した無知な子供は大人達に尋ねる
そんな事しても“無駄“なのに
この部屋の扉が開く時は必ず良くないことが起こる
ある程度育った子供を売買する為の品定めをしに来たらしい
自分は選ばれませんようにと願いながらバレないように身を縮めて、息を潜めた
コツンコツンと冷たい足音に身を震わせていると自分の所で、ピタリと足音が止まった
コレは高く売れるかと品質を確かめる為に、ぼくの顔を覗き込む
覗き込んだ後、さっさと立てと冷たい声で命令が下される
Ⅰ
身長・体重を確認した後、大人達はにやりと怪しい笑みを浮かべる
宝石はオークションに出されるか、労働者として引き渡されるか、殺処分されるかの三択だ
他二つに比べたら売買が一番マシかと子供達は口を揃えてそう言う
Ⅰ
Ⅰ
オークションに出されたくないと暴れる子供もいるようで、大人達はその子に手を焼いているようだ
大人達が話している間に子供に近づき、その場にしゃがみこむ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅰ
一人より二人の方が恐怖感は薄れるかなと手を差し伸べながら提案すると返事の代わりに服の裾を掴まれる
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
年下であろう子供の面倒を見ている間、他の子供達は硬度検査を受ける為に連れて行かれる
硬度検査は宝石の硬さを調べる為に行われる検査で、硬度や純度によって売値が大幅に変わる
硬度10はダイヤモンド、硬度8はトパーズ、硬度1のタルクは、簡単に壊れる為、買い手が見つかりにくく、売値が高くつかない落ちこぼれの宝石と呼ばれている
Ⅰ
検査はオークション中に行われることが多い。客の前で検査することで欠陥品の宝石が居ないことを証明する
硬度を確認した後、集まった客同士で 争うように支払う値段を口にする
最終的に一番高い値段を言った客が 宝石を管理・飼育する権利を与えられる
Ⅰ
すたすたと登る大人達に普通に着いて行くこうにも重い手枷のせいでどんどん歩くのが遅れてしまう
着ている服で汗を拭いながら隣に視線を向けると息を上げ、しんどそうに壁にもたれかかっている子供に声をかける
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅰ
そう言って階段に座って隣においでと 手招きをする
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
オークションに参加する大人の大半は変な趣味を持っているか弱い物を虐げるのが好きな性悪くらいだ
宝石といっても子供は子供で、アクセサリーとは違って面倒を見ないといけない
落札されても衣食住を与えられない宝石が大半でアクセサリーと同等。いや、それ以下の扱いを受けることになる
IV
Ⅰ
興味深そうに視線を向けてくる年齢不詳の男の人から見えないように子供の手を握る
急に手を握られて声を出して問いかけようとする子供の口元に手を当てる
余計な事を話さないようにするのが大切だから
そんなやり取りを微笑ましそうに目を細め、近づいてくる
IV
Ⅰ
IV
IV
Ⅰ
無視し続けても諦めずに話しかけてくるなんて変わってる
IV
Ⅰ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅰ
IV
Ⅰ
Ⅰ
IV
VI
IV
IV
VI
Ⅰ
Ⅰ
Ⅰ
人身売買に参加するのは今日が初めてで妙に心臓がざわめく
理由は単純明快。この場に居る人間に生が無いように感じるから
司会者も参加者も冷たい熱の籠っていない視線を宝石と呼ばれる幼子に向ける
IV
血色のいい真朱色の唇に珊瑚珠色の瞳には、確かな温度を感じた
恨みこそはあるが大人に逆らう気がない人形のような子供
人間らしいのに何処か人形のような子供は静かに用意された席に腰掛ける
IV
ctは宝石の純度を示しており、純度が高ければ高い程、売値が上がる
不純物を含んでいない宝石は加工して指輪やネックレス等に使用される
背丈は低いが宝石の質はいいことから会場にいる者はあの子に関心を抱く
子供じみた顔付きも仕草もここの大人達の加虐心を良く煽る
IV
Ⅰ
硬度検査を行う時間になると大人達がハンマー片手に宝石の体を叩く
頭を叩かれてもバランスを崩さずに平然と立ち尽くしていると大人達が勢いよく、金額を叫び出す
最初は二千万と子供に支払う金額ではないのだが、硬度が高い宝石を欲しがる大人は気持ち悪い程居る
欲しがる大人の大半は加虐を好む変態共だ
鞭打ち、焼印、根性焼きをされても跡は付かないけれど…痛みや恐怖は消えない
Ⅰ
腕があった場所を抑え、椅子に座る子供は見るからに怯えていた
高度は三のカルサイド。石灰岩が主成分で、鉱石としては「石灰石」、石材としては「大理石」と呼ばれている
叩かれたのが肩。硬度が低い為、大人が力を入れてハンマーを振るうと簡単に右腕が崩れ落ちた
血は出ない体の構造だが、先程言ったように、痛みや恐怖は消えない
Ⅰ
Ⅰ
そう思っていても落札出来る程の金額が出ない為、オークションは続行している
待っている間も商品説明をする為に腕を引っ張られ、席を立つ
Ⅰ
IV
Ⅰ
聞こえた額はこの場にいる大人達が口にした額よりも上の四億とあまりの金額に気の抜けた声が漏れる
IV
IV
IV
Ⅰ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅰ
Ⅲ
全く信用していないが一旦あの人に面倒を見るのを任せ、その場から離れる
Ⅰ
どの子かは分からないが一緒に落札された以上、姿を探すのは当たり前のことだ
VI
Ⅰ
VI
Ⅰ
Ⅰ
にこやかに手を振りながらも表情は早く来いと殺気立っている
Ⅰ
IV
Ⅰ
IV
Ⅰ
言われた通りに衣服をたくし上げ、額から伝う汗を拭う
普段、歩くことも出来ない生活を送っている為、日頃の運動不足がこうやって表に出てしまう
IV
VI
IV
IV
荷台に子供を乗せた後、着いておいでと手招きをされ、おずおずと後を追う
IV
Ⅰ
IV
Ⅰ
脇の下に手を通して、小柄な子供を抱き上げて近くのソファーに座らせる
涙を滲ませ肩を抑える子供の肩に触れないように隣に座り、頭を撫でる
Ⅲ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅱ
Ⅱ
Ⅰ
驚いた表情で視線を向けられ、どう説明すべきかと黙り込んでいると優しく話しかけられた
Ⅱ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅰ
席を立とうとする彼を手で制し、キッチンに向かおうと席を立つと丁度キッチンからお兄さん?が戻って来た
IV
Ⅱ
Ⅱ
IV
Ⅱ
IV
Ⅱ
IV
Ⅱ
Ⅰ
Ⅲ
Ⅱ
IV
IV
Ⅰ
IV
VI
IV
Ⅰ
IV
Ⅴ
IV
Ⅴ
IV
満面な笑みで逃げようとするお兄さんの服の裾を掴んで無理矢理引き戻される
年齢不詳のお兄さんは人に怒られるのが苦手なようでしゅんと肩を落とす
Ⅴ
IV
IV
IV
Ⅰ
私利私欲無しに宝石を落札するのかと 呆れはしたがこれ以上小言を言う気はないのか屈んで目線を合わせる
Ⅴ
Ⅰ
ぺこりと頭を下げ、挨拶をすると礼儀正しい子やなぁと気さくに話す
お兄さんと軽く話をしていると壁に寄りかかっていた主人は不服そうに頬を膨らませる
近寄って来た主人は無言のままぼくの体を高く持ち上げる
Ⅰ
IV
Ⅰ
Ⅰ
IV
Ⅰ
IV
主人のモルガン石のように澄んだ瞳はぼくを見て嬉しそうに目を細める
IV
コメント
1件
神ありがとうございます❣️ わー絶対過去であってる感じ、、? 続き楽しみです♪頑張ってください😭