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そろそろ稽古なので、あたしは廉座長に挨拶して平野座の稽古場に行った。
廉
廉って呼んでええでー!
とは言ってくれたけど、さすがに失礼だから、廉座長と呼ばせてもらうことにした。
芽郁と稽古場に行く途中…
麻衣
廉座長優しいなぁー…
永瀬座に行きたかった笑
永瀬座に行きたかった笑
芽郁
（多分、優しくするの麻衣だけだと思うけど）
麻衣
芽郁ってどっち派?
芽郁
え!?芽郁!?芽郁はどっちかというと…平野座長派かなぁ。
麻衣
えぇ!?なんで!?
芽郁
なんか、魔王みたいな人だけど、繊細で、大切なものをとことん愛す人だと思うよ。
芽郁
まぁ、芽郁の想像だけど笑
麻衣
おぉ。スゴいな芽郁。
芽郁
あ、時間ヤバ!走ろ!
麻衣
オッケー!
稽古場
紫耀
おい、遅いぞ
芽郁
すみません!
麻衣
たった一分でしょ。
紫耀
お前、口ごたえするなんていい度胸だな
麻衣
は?思ったこと言っただけですけど、
紫耀
稽古終わったら残れ
麻衣
は!?なんで!?
紫耀
口ごたえした罰だ。
麻衣
嘘…（King & Princeプロマイド開封の儀をしようと思ったのに!）
稽古終了
芽郁
疲れたね〜
麻衣
だね〜
麻衣
帰ろっか。
芽郁
え?でも麻衣、残れって…
麻衣
しっ!バレないように帰るの!
紫耀
おい、神代。
麻衣
!?
紫耀
残れって言っただろ。
麻衣
……はい。
麻衣
ごめん芽郁。先帰っててくれる?
芽郁
オッケー!食堂一緒だよ~!
麻衣
うん!
麻衣
で?何ですか?
紫耀
お前、稽古始まる前何してた?
麻衣
食堂で芽郁と美桜と一緒にご飯食べてただけですけど。
紫耀
違う、その後。
麻衣
あぁ、廉座長と少し話しましたよ?
麻衣
何か?
紫耀
…お前、男探しにこの劇団入ったのか?
紫耀
だったら辞めろ。
麻衣
違いますけど。
紫耀
じゃあ、何で入った。
麻衣
それは、ママに言われたからです。
紫耀
!?
紫耀
（まさか…）
麻衣
そういえば、ママのこと、何か知ってるんですか?ママが言ってました、あなたがママの秘密を知ってるって…
紫耀
待て、お前、もう一度名前を言え。母の名前も。
麻衣
だぁ〜かぁ〜らぁ〜、あたしは神代麻衣でママは神代綾子です!
紫耀
カミシロ…アヤコ…？
神代綾子のマネージャー
…綾子さん! 綾子さん!
9歳くらいの女の子
ママぁ〜!ママぁ～…｡･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡
紫耀
（あぁ、そうだ。）
紫耀
（こいつはあの時の「麻衣」何だな）
紫耀
麻衣…
麻衣
は!?何急に下の名前で呼んでくるんですか!?
あれ?
心なしか平野座長、悲しそう
そう思った途端、平野座長はあたしを優しく抱きしめてきた。
麻衣
え!?
紫耀
ごめんな…麻衣、お前の幸せを奪って…
麻衣
ちょ…ちょっと座長?平野座長!?
紫耀
( ﾟдﾟ)ﾊｯ!
紫耀
わ、忘れろ。
麻衣
だ…大丈夫ですか?
熱とか…
熱とか…
紫耀
俺のことはいい、もう行け。
麻衣
あ、はい…
ママの名前を言ったとたん、平野座長の様子がおかしくなった。
「幸せを奪って」って何?
何を知ってるんですか、平野座長…?
電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
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