コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
第74話 「先輩の心眼」
鞘佳と楓が向かい合っていると――
「――わっ!」
鞘佳の後に改札を通ってきた秋吉が、鞘佳の身体に激突した。
「ぁっ、先輩ごめんなさい!」
「うう……改札で急に止まったらダメだよぉ……ラッシュ時だったら暴動が起きるよー?」
「すみません……」
頭を下げると同時に、秋吉の視線が鞘佳の向こうを向いた。
「……」
「あれ、もしかして知り合い? 前に店で会った子とは違うねぇ」
「――っ」
「もしかして彼氏さん?」
「ち、違いますよ!」
「じゃあどういう関係の人なの?」
「え、えとですねー……」
無邪気にそんなことを聞いてくる秋吉に、鞘佳は言葉を濁す。
(ここで、この瞬間、藤堂がいる前で何て答えるのが正解なの!?)
予想外の展開の連続に、鞘佳は一瞬でパニックになる。
普段なら鞘佳なりの言葉を組み立てて、笑顔で答えて見せる場面なのに、うまく言*******************
*************
**********************
*********
********
****************************
*************
**************************