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こんにちは!🌞(こんばんは!🌛)
ちょっと期間が空いちゃいましたね…
本編どぞ!( `・∀・´)ノヨロシク
ーー第11話、許してーー
タイムリミットまであと2日
美湖「…」
私達は里内照子の生まれ育った土地
福井県、村瀬町に訪れていた
美湖「…」
〜お墓〜
里内照子の親族は病死しており
親族もいないため照子だけが
入っている小さなお墓があるらしい…
美湖「…どれだろう」
大和「…ここ、来る必要あるか?」
美湖「蘭さんに会う前に来ていた方が良いかなって」
大和(死んだの瀬戸内蘭じゃないけどな…)
大和「…お前、他にやることあるだろ」
美湖「え?」
大和「…呪い」
美湖「あ…それは〜」
ドンッ
美湖「…あっ」
お墓参りをしている人の荷物を倒してしまう
美湖「ごめんなさい!」
?「いえ…」
?「大丈夫ですよ」
そこに座り込んでいたのは
どこか弱々しく寂しげな表情をした女性…
美湖「本当ごめんなさい!」
美湖「壊してしまったりしてませんか!?」
大和「…」
美湖が倒してしまった荷物を拾い上げる
美湖「……本…?」
その本に記されていた題名は
「アークとサヨ」というものだった
?「大丈夫です、ありがとうございます」
女の人は少し微笑みながら手を差し出してきた
美湖「あっ、どうぞ」
大和「…おい」
美湖「え?」
顔を上げると少し引きつった顔をした
大和が目の前のお墓を指さしていた
美湖「ちょっと、指さしちゃ行儀が悪い…」
美湖「…えっ?」
…そう、そのお墓には
「里内照子」と名が刻まれていた
美湖「…っ!?」
?「…どうしました?」
里内照子には親族がいない
お墓参りに来るような友好関係は無い…
…いや、1人だけいる
1人、可能性の高い人物が…
美湖「…あの」
美湖「…瀬戸内蘭さんですか?」
大和「…」
………………
?「…ええ」
蘭「…旧姓は」
蘭「…瀬戸内蘭…ですけど……」
美湖「!!」
女の人、瀬戸内…いや宮城蘭さんは
疑い深くこちらを見つめていた
蘭「…どうして?」
美湖「あのっ」
美湖「里内照子について知りたいんです!」
蘭「…っ!?」
蘭「…照子ちゃん…のことを……?」
蘭「あなた達、誰なの?」
美湖「あっ、えっと…」
大和「ショウコは知ってますね?」
美湖「ちょ、ちょっと大和!」
大和「…毎日ですか?ここに来るのは」
蘭「………」
蘭「…友人だったのよ」
美湖「…!!」
蘭「…もう、いなくなっちゃったけどね」
蘭「…照子ちゃんの知り合いなの?」
美湖「…ま、まあ…そんなところです……」
蘭「知ってる?」
蘭「…屋上から自殺したんですって」
蘭「…」
大和「本当は違う」
蘭「…え?」
蘭「……何…言ってるの?」
大和「里内照子は殺された」
大和「同級生に…」
大和「そして」
大和「人間で無くなった」
蘭「…」
大和「…」
蘭「そんなの知らないわ…」
蘭「あなた達の妄想でしょう」
蘭「私はただ、久々にお墓参り来ただけよ」
美湖「…」
大和「俺の両親もショウコに殺されました」
蘭「!!」
美湖「…」
その時、確かに蘭さんの表情が変化したのを
大和は見逃さなかった
大和「次はこいつです」
美湖「え」
大和「こいつが殺されるんです」
蘭「…」
大和「何か知っていますよね」
大和「教えてください」
美湖「お、お願いします!」
私も精一杯、お願いした
蘭「…そう」
蘭「…分かったわ」
美湖「!!」
蘭「近くのカフェで…話しましょう…?」
美湖「…はい」
〜カフェ〜
蘭「…ここは、1度だけ照子ちゃんと来たの」
蘭「その…次の日に自殺したわ…」
美湖「…」
大和「…あの」
蘭「…なんとなく気付いてたの」
蘭「照子ちゃんが亡くなって数カ月後に」
蘭「…逢山冷子が自殺したの」
美湖「…それは、照子をいじめていた?」
蘭「…ええ」
蘭「その後もまるで伝染病のように…」
蘭「裕子、木助、太郎…次々に自殺した」
蘭「復讐…だと思った」
大和「でも、それだけでは終わらなかった」
蘭「…よく知ってるのね」
蘭「最後に自殺した…三嶋太郎の彼女さんも自殺したらしいの」
蘭「…照子ちゃんには関係の無いはずだったのに…」
美湖「…」
三嶋太郎って人は彼女さんにショウコのことを
話してしまった…ってこと?
この人はショウコの事、何も知らないの?
蘭「そこからあまり不可解な自殺事件は聞かなかったわ」
大和「…」
蘭「…それで?」
蘭「そちらの方は照子ちゃんに殺されるって…」
美湖「…はい」
美湖「……呪われたみたいなんです」
蘭「…私には…どうにもできない」
蘭「ごめんなさい」
美湖「〜!!」
…じゃあ、私は2日後に死ー…
大和「…あの!」
美湖「!!」
蘭「ん?」
大和「ショウコは自分の存在を知っている人に取り憑くんです」
蘭「…そうなの?」
大和「蘭さんは恐らく生前だけではなく怨霊化したショウコの存在も知っている判定なはずです」
美湖「えっ…!」
蘭「…そう」
蘭「…そうじゃないかって思ってた」
美湖「…」
…気付いていた?
蘭「だから」
蘭「あの日から毎日毎日、お墓参りに来てるの」
美湖「毎日…?」
蘭「…許してって」
美湖「…」
蘭「もう、許してくれないかって」
蘭「見逃してくれないかって」
蘭「…殺さないでって」
蘭さんの目に涙が浮かんでいった
いじめっ子達は、新しいターゲットを見つけて
必要と無くなった里内照子を始末した
里内照子は蘭さんを裏切った
どうしてこの人が…?
大和「…」
蘭「いつもお願いしてるの…!」
蘭「もう…子供もいるから…」
蘭「照子ちゃんのことは忘れたい」
蘭「忘れたいのに…」
蘭「許してよ…」
この人はショウコが復讐をしているってことに気付いた
関係の無い人も巻き込まれていることに気付いていた
気付いても、何もしなかった
助けようとしなかった
美湖「…」
「許して」なんて
言って呪いが消えるなら
翔太だって死ななかったのに…!
お母さんが壊れる事も無かったのに!
私がこんな…
面倒事に巻き込まれる事も…
無かったのに!!
自分ばっかり…!!
「許して」なんて…
美湖「どの口が言ってんのよ…!!」
大和「…えっ」
蘭「!!」
美湖「あなたのせいで…」
美湖「あなたのせいで!!」
美湖「翔太が死んだのに!!!!!」
その時、確かに私の中で
黒く醜い感情が渦巻いていった
ーー第11話、終了ーー
お疲れ様でした!!
次回もよろしくお願いします!
なるべく早く更新できるように頑張りますね(笑)
バイバイ(^_^)/~