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放課後、2年2組の教室に5人の女子生徒が集まり、恋の話を繰り広げていた。
「ねぇねぇ、3組の広瀬さん、後藤くんと付き合ったらしいよ。」
「そういえば、くみ、三沢くんと別れたんだって。」
色々な話が出される中、1人の女子生徒ゆりかが口を開いた。
「私、告白されたの。」
その言葉に一瞬しんとしたものの、4人は目を輝かせてゆりかの方を見た。
「誰に!?」
「付き合うの!?」
「マジ!?」
数々の向けられた質問に、ゆりかは少し気まずそうな顔をした。
「その人、3年の北島先輩なんだけどね。」
「北島先輩って野球部の?」
「結構人気じゃない?」
ゆりかの話に4人は興味津々だ。
「で、付き合うの?」
その言葉にゆりかは首を横に振った。
「なんで〜?結構良くない?北島先輩。」
4人は少し残念そうな顔をする。
困った顔をしながらゆりかが話始める。
「私も結構いいかもって思ったんだけど…」
♡♡♡
真野ゆりかは、ある日の放課後、3年の北島健人に呼び出された。
待ち合わせ場所に行くと、「おぉ、来てくれた。」と若干嬉しそうな健人が言う。
少しして、健人が口を開いた。
「俺、真野さんのことが好きなんだよね。真野さん、彼氏いないでしょ?だから俺と付き合ってよ。 」
あまりにも上から目線で軽い感じの告白にゆりかの淡い期待は一瞬にして壊された。
そしてもちろん付き合おうだなんて微塵も思わなかった。
♡♡♡
「なにそれ〜信じらんない!」
「確かに、上から目線の告白って全然ときめかないよね〜。何様だよって感じ。」
その言葉にゆりかは深く頷く。
「もっと別の言い方があるでしょって思っちゃう。」
「ホント、告白の内容で好きか嫌いか決まることだってあるしね。」
「絶対して欲しくない告白だね〜。」
「逆にさ、どんな告白ならときめく?」
1人のそんな言葉に、全員が考える。
「絶対幸せにします!とか?」
「あ〜確かにそれいい。」
「俺じゃダメですか?とか絶対断れないよね。」
「めっちゃいいそれ。断れない。」
「他にも…」
そんな話で盛り上がる放課後の教室。
彼女達の恋の話は終わらない。