どうするのが正解だったのだろうか。
ストレートに言ったとしても伝わらない場合もあるほど鈍感な人物に、誤解を与えることも、冗談だと思われることなく本気でそう思っていると分からせるには。
少なくとも、あのタイミングは大間違いだったと言える。
劇を見ながらの他愛ない会話の最中、意識は完全に舞台に向かっていて、俺の声が耳に届いているのかも怪しいくらいだった。だけど言わずにはいられなかった。
遠くを見て夢を語る君が、俺の手からするりと抜けていくようで、手の届かないところへ行ってしまいそうで、そのたびにどうしたら俺の手を届くところにおいておけるかとか、離れないで済むにはどうしたらいいかとかそんなことばかりを考えてしまう。
「これから先も俺の傍にいて欲しい」
あの瞬間を思い出して腹の底から大きなため息が出る。
過ぎてしまったことにやり直しがきくならあれをなかったことにして、今、この瞬間から******
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