テラーノベル
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私は彼の手をどうする事もなく、尊さんを意識したまま、シャクシャクとアイスを囓っていた。
(思って見れば、イチャイチャはしていたけど、ちゃんとするのって軽井沢の時以来だ)
そう思うと、物凄い罪悪感が襲ってくる。
ケアンズの時も今回の旅行でも、手で、とか素股で、とかはしたけれど、結局挿入はしないままだった。
尊さんも色々考えての事だろうと思うけれど、申し訳ない事をした。
(タマタマ爆発したら、私の責任だ。ちゃんと解放してあげよう)
うん、と頷いた私はアイスの棒を袋の中に入れ、ピトッと尊さんにくっついた。
**
その晩、ドキドキしてベッドで横になると、尊さんが手を握ってきた。
「……いいか? 疲れてる?」
こうやって、ちゃんと私のコンディションを考えてくれる彼が、とても好きだ。
「……バッチコイ」
どうやって答えればいいか分からず、いつもの調子で返事をすると、彼は笑い崩れた。
「お前はどんな時でも愉快な女だよ」
そう言って尊さんは起き上がると、サラリと私の前髪を撫で、額にキスをしてきた。
自宅でこういう雰囲気になるのは久し振りだからか、妙にドキドキしてしまう。
「……可愛い」
尊さんは呟いたあと、チュッ、チュプッとリップ音を立てて、大切そうに唇をついばんできた。
その優しいキスから愛おしさが伝わってきて、思わず泣きたくなってしまう。
ギュッと尊さんのTシャツを握ると、彼はタオルケットをはね除けて私の腰の上に跨がった。
衣擦れの音を立てて尊さんがTシャツを脱ぎ、微かな光の中で思わず見とれてしまいそうになる、美しい肉体が露わになる。
世界で一番格好いいと思っている人を見つめた私は、キャミソールの生地を握って小さく喉を上下させた。
――このイケメン、私のものだ。
少し前まで鏑木さんたちとバチバチやり合ったからか、余計に所有欲が湧いてしまう。
……なんて言ったら、性格が悪いと言われてしまうかもしれないけど。
「尊さん、……もっとキスしたい」
彼の手首を軽く握ってねだると、尊さんはクスッと笑って言う通りにしてくれた。
「可愛い、朱里」
尊さんはいい子、いい子、と私の頭を撫で、何回も唇をついばんで優しいキスをしてくれる。
(ふぁぁ……)
そうされると、全肯定されて甘やかされてるように思えて、とろけそうになってしまう。
ミコママという単語が脳裏に浮かんだけれど、今は男女の仲なので置いておく。
彼はキスをしつつもキャミソールの裾から両手を入れ、胸を揉んできた。
お風呂上がりにクーラーを浴びて少し冷えた体に、その手がやけに熱く感じる。
「……あったかい……」
キスの合間に呟くと、尊さんはクスッと笑って乳房を揉み、「やわらか……」と呟いた。
その声は私に聞かせて褒めるためというより、思わず漏れた素の言葉に感じられた。
だから余計に嬉しくてキュンキュンしてしまう。
そのあと尊さんは、首筋を舐めてチュッと吸い、あちこちにキスをしながら乳房を揉み続けた。
いつもは「邪魔だな」と思う部分が、尊さんに愛されている時だけ、特別な箇所に思える。
「ん……っ」
キュッと乳首を摘ままれた私は、小さく声を漏らす。
何回も抱かれて色んな快楽を教えられたとはいえ、デリケートな部分は変わっていないし、乱暴にされれば当然痛みを感じる。
でも尊さんは毎回初めて抱くように、優しく愛撫し、少し刺激を与える時も絶妙な力加減で、決して痛みを感じさせない。
だからなのか、安心して彼に体を委ねられる。
尊さんは両側から乳房を集め、しばしそれを見つめたあと、まふっと谷間に顔を埋める。
「……エッチ……」
「ドスケベだよ」
開き直った彼は谷間でくぐもった声で言い、自分の顔を私の胸でポヨポヨ挟む。
「こんな最高な体の彼女がいるんだから、楽しませてもらわなかったら損だろ。こんなに肌がすべっすべのモチモチで……。二十四時間触れるぞ」
「すり切れちゃう」
私はクスクス笑って尊さんの髪を撫でる。
「桃でも扱うように、大切にするよ」
「やだ……、桃なんて……、エッチ」
私は桃=桃尻を想像してポッと頬を染める。
「ほう……、フルーツの桃がエッチなのか。どこがどうエッチなのか、教えてほしいな?」
尊さんはニヤリと悪い笑みを浮かべ、タップパンツを下ろしてきた。
臣桜
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臣桜
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#男主人公
パラレル・ゲーマー
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コメント
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第908話、読み終えました。久しぶりの「ちゃんとする」場面、尊さんの「……いいか?疲れてる?」って一言に彼の優しさが詰まっていて、朱里さんが「バッチコイ」って返すのも可愛くて和みました。あと、桃の話から桃尻を連想する朱里さんの反応に思わず笑ってしまいました。お互いをこんなに大切に想い合える関係、すごく素敵だなと思います。