その美貌には誰にも勝てない、 誰も彼もが虜になってしまう。
そんな花魁が居るらしい
『そこの旦那』
美しく凛としてるが、少し纏わり付く声が聞こえてくる
「私ですか?」
返答に少し、顔が引きつってしまう。
『そう、妾の*1夜*を買ってや見ないかい?』
ニコッと文字が着くように笑う
その笑顔だけでも鼓動が早くなる
「いくら?」
『そうだねぇ、30でいいよ』
普通の花魁や、妓女なら高い方だが
彼女はここら辺の地域でも最上級に入る
それを踏まえて30は安い方だろう
だか、私は妻子が居る身、ここまで来てしまったのなら、仕方がない。
「のった」
『それじゃあこちらへ』
彼女と一夜を過ごせるだなんてなんて光栄なことだろう
だが万が一、妻にバレたら謝っても許しては貰えないだろう。
最悪、命しか残らないだろうか
なんて言ったって太夫なのだからな
それなりには、金がかかる
紅に染まる唇 長く美しいまつ毛 華やかな目元
それに獲物を見るような鋭く儚い今鶴羽色の目
その魅する目に皆が、振り返る
ひと際目立つ韓紅花の服
絶世の美女と呼ばれる彼女は
心奪われたものを地獄に落ちると噂されている
後世に、幻とも言われる花魁が彼女とも云われている
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