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いつからだろう。治とこんなふうに身体を重ねるようになったのは_。




『さむッ…♡あ”ぅ”ッ..すきぃッ..//♡ 』


『んッ…はぁッ..』


パンパン…





治は “好き” を返してはくれない。それはきっと、俺はただの “セフレ” で、何とも思われていないから。


最初は治が彼女作るのめんどいって言っとったし、俺はそん時から自分の気持ちには自覚していた。だから、誘ったのだ。


初めは治も少し抵抗があったようだし、うまく行為も出来なかった。でも、だんだん上手くできるようになったし、治もアホやから相手なんか誰でも良くて、毎晩のようにやるようになった。


俺は治と行為をするたび、喜びと幸福感に浸っていた。まるで治も俺と同じ気持ちになったみたいだったから。


でも、それは違うと気づいたのはそれからすぐのことだった。


治が乱暴にやるようになったのだ。俺の体の心配もせずに自分の性欲を俺にぶつけ、がっつくように喰う治。事が終われば何も無かったかのように部屋から出ていく。


それから少し行為が怖くなっても、拒否することさえ許されない。


誰だって、好きな子には優しくするし、嫌って言われたらやらんやろ?


そん時やっと気づいたんや。俺と行為をするのはただ性処理をするためだけで、そこに愛なんかない。


俺は治に愛されたかった。愛してもらいたかったからこの道を選んだのに。


こんなに辛い思いをしているようじゃ、やらない方がいいに決まってる。


明日こそ、この関係を終わらせよう。







──────

───








「ツム」



ベッドの上でマンガを読んでいた俺の上に、治が馬乗りになってきた。



「服、脱げ」



いつもなら、俺が嫌がると無理やり脱がされ、慣らさないまま入れられている場面。痛い、痛いと泣き叫んでも、治はやめてくれない。


でも、俺は決めたんや。もう流されない。



「サム、そのことなんやけど。俺恋人できたからもうこういうことすんの辞める」



すると、治は一瞬だけ目を見開き、すぐに冷たい視線を向けてきた。

もちろん恋人は嘘。



「今更女を抱けるわけないやろ。もしかして男か?お前は黙って俺に抱かれと「俺、知ってんねんで。治に彼女がいること。」」


「!….」


バレてないつもりだろうけど、1発でわかった。1ヶ月前くらいから急に身だしなみ整え出すし、どっかのちょっと高い香水つけ始めるし。帰る時間をわざとずらすのも、きっと彼女と帰るため。



「でも女じゃ満足に出来んから俺を使って性処理しとる。どうや、あっとるやろ?」



泣きそうなのをぐっと堪えて、治の目をを見る。


いともと変わらない眠たげな目。


あぁ、どうでもいいんやな。俺のこと。

目を見ればわかる。何年双子やってきとると思っとんねん。バレバレや。


そろそろ目が限界だ。今にも涙が溢れてきそう。


治を押しのけ、階段を降りる。



「今日リビングで寝るから」



声が震えてしまった。ちょっと泣いとんのバレたかな。


この後も目が腫れるまで泣き続けた。なんでこんなに悲しくて、虚しいのか分からなかった。


こんな気持ちも早く捨てたい_。








─────

───









次の日、やはり気にしているのは俺だけだったようで、治はいつもと何も変わらず接してきた。


俺は耐えられなくなり、一足先に学校へ向かった。


治が隣にいない通学路なんて久しぶりだな、とか考えていたら、誰かから声をかけられた。


それは一個上のバスケ部の先輩だった。身長は俺よりあるし、顔もかっこいいから凄くモテる。


部活で体育館が隣の時とか休憩時間によく話すし、2人だけで遊びに行くほど仲がいい。



「今日治はおらんの?もしかして喧嘩か?」


「喧嘩やないんですけど..ちょっと気まずくて」


「なんや、もしかして女絡みか?」


「そんなとこです…」


「侑がしょげてるとこっちまで気ぃ落ちるわ。侑は笑っとるのが1番似合うで。」



ニカっと笑う先輩。


爽やかで優しい笑顔。治以外で初めてかっこいいと思った。トクンと胸が踊る。


ずっとこの時間が続けばいいなと思っていた矢先、後方から女子が近ずいてきた。



「先輩、おはようございます!」



馴れ馴れしく先輩と腕を組む、髪が綺麗で可愛らしい女の子。


現実を突きつけられたようだった。俺が入る隙なんてない。


2人の時間を邪魔する訳にはいかないと思い、速く歩く。



「侑!」



ぐっと腕を掴まれる。



「今日昼一緒に食わへん?」


「え、ええんですか?」


「ええで、ええで。お昼楽しみにしとくな〜(笑 」



あ、またあの笑顔。


きらきら、きらきら


治のことなんか忘れてしまうくらい眩しく見えた。


先輩はいつもと同じなはずなのに、全然違く見える。昨日の事があったからだろうか。


そのあとは先輩のことしか考えられない午前を過ごした。







─────

───







だれもいない屋上で、ひとり先輩を待っていた。

少しして、屋上の扉がガチャリと音をたてた。



「すまん侑。遅おなったわ。」


「ええですよ。俺もさっききたとこっす。」



先輩と並んで座る。


さっきまで寂しかった景色が、先輩がいるだけでパッと明るく見えた。


お弁当を食べながら何気ない会話をしてると、先輩が箸を置いて、向かい合わせになるように座った。



「侑、俺ずっと言いたかった事があるんや」


「え、なんすか?そないに改まって」


「侑の明るい笑顔とか、部活に真剣なところとか、そんなところを見とったら気づいたら好きになっとった。誰よりも侑を愛しとる自身はあるし、絶対後悔させんからら。良かったら俺とつきおうてほしい。」



突然のことすぎて頭が回らなかった。


とにかく返事はしなければ。



「えと..ほんまに俺でええのかなって、思います。先輩にはもっとええやつがおるんやないですか?」


「俺には侑しかおらんねん。俺は侑が好きや。他は要らん。」



ここまで真剣な先輩は見たことがなかった。



「ふふッ…」


「!  何笑っとんねん!俺が真剣に話しとるんに!」


「いや、かっこええなぁ思て。俺でええなら付き合いましょ」



正直治のことはまだ好きだ。

でも今俺が求めているのは愛。治がくれなかったそれを先輩はくれると言うのだ。


先輩には今惹かれつつあるし、過ごしているうちに惚れることもあるかもしれない。


この先貰う愛に期待を込めて、甘い口ずけをした。










─────










またまた新しい投稿です

思いついたら書きたくなっちゃって…


これは普通に気分投稿なので、伸びなかったら違うの書きます!


何♡いったら書くとかやんないので、続き見たい!って人は押してくれると嬉しいです!












ホ ン ト ノ キ モ チ _ .

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