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私ーーー藍は今、美女の朝支度の手伝いをしている。
優林「藍、どう?」
「すごくお綺麗です、優林様!天女のようだと思います!」
優林「言い過ぎよ〜藍」
そう柔らかく微笑む優林様。
ああ、周りに花が見える。
可憐だが体つきも顔も申し分ない優林様は、
そりゃあ羽厘蝶館の一番花魁なのだから当然だが…。
「食堂の方に?私もついていきます」
(美女の身の回りの安全を守るのも私の役目だからな!)
優林「ありがとう」
フッと安心したように微笑んだ優林様。やはり美しい。
(そう言えば白藤姫とか名称つけられていたな…)
《廊下》
下女 壱「だぁれ?あのお美しい方は」
下女 弐「昨日からお越しになった…白藤姫よ」
下女 壱「もう名称をつけられているの?…よほど殿下に気に入られたのね」
下女 弐「…ええ」
ああ、やはりそうなるか。遊郭ほど噂の周りが早いとこはないと思っていたが、後宮も中々に噂が広まるのは早いようだ。
優林「噂は風ね…藍、そんな人を睨まないで?怖いわよ?」
「すみません……」
優林(謝る割に全然直ってないわ…面白い子)
私としたことが、優林様に嫉妬心を燃やす馬鹿が居ないか聞き取るのに精一杯になりすぎたよう…。まぁ、睨むのは半分牽制だが。
「そこを右だと思います」
優林「あらあら、不安ねぇ」
(匂い的に…多分。昨日来たばかりだから知らないけどさっ!)
優林様にそんなことを言われてしまったが…。合っていたようで、右に曲がった先にはうるさいほど賑やかな食堂が。下女から中級妃まで、沢山の女達が集まっていた。
(美人居ないかな〜)
辺りを見回すが、やはり優林様が一番。
顔が良くても悪事を働きそうな笑顔をしてる人や…天然を装った人…。
やはり遊郭とあまり大差は無さそうだ。
「白藤姫様、奥の部屋です」
(面倒くさいけど、使用人は名称で呼ばなきゃいけないみたいだし…)
私としては優林様の方が本人に合っていると思うが、決まりは決まりだからそんなことは置いておこう。
ーーーまずは、優林様…白藤姫様のお食事を安全なものに!
コメント
1件
第3話、読み終えました! 噂の広まり方が後宮らしくて面白いですね。藍が「遊郭と大差ない」と感じる視点が、彼女のバックグラウンドを感じさせて興味深いです。優林様の「噂は風ね」という台詞が、あの柔らかい笑顔と一緒にすごく印象に残りました。あと藍が「匂い的に…多分」で道案内するところ、彼女らしさが出ていて思わず笑みがこぼれました。次は食堂での安全確認がどうなるのか気になります!