「ゴゴゴ…タクタク…」
もう聞き慣れた、独特な毒沼の音に急に目を醒まされた。
…ああ、まだ朝の五時じゃないですか。二度寝しましょ~。
「おいレンカぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?!?」
ああぁぁぁぁ!?なに!?てかめっちゃうるさいんだけどぉ!
「レンカァ!、ヤバいぞ!!ヤバい情報が出たぞぉ!!」
おわ、ビックリしたぁ。なんだ、ルイが来てたのか。
ていうか、相変わらず声でかいな。隣の部屋の人からまた苦情が入ってくるじゃないか…。
「ルイか、、とりあえず、落ち着いてよ。うるさい。隣の人に迷惑。あとノックくらいして。」
「ごめぇぇん!」
「だからうるさいって。」
「あ、うん、ごめん、レンカ。」
「僕じゃなくてまず隣の人に謝ってきなさい。」
「うん、後で謝ってくるわ。」
「それでな、今日はすごいニュースがあるんだよ。」
「え、またキャラチョコに新しいキャラが増えたとかそんなのじゃないの?前そんなんでこんな騒いでた」
「違う違う、そんなしょうもないのとは格が違う、特大ビックニュースだよ!!」
「お~、そんな事言われちゃ~期待しちゃうな~(棒)」
「棒読みするなァッ!!」
「おおうwなんとキレの良いツッコミw」
「ぬぅぅ!」
ルイを少しからかってみた。
やっぱルイの言動って面白いなぁ。(笑)
「んで、その特大ビックニュースってのはなんなの?」
「そうそう、あのな、この世界の海を毒沼にした犯人が見付かったかもしれないらしんだよ!」
その言葉に、僕は驚愕した。
「は、はぁ?」
「海が毒沼になったのは環境汚染のせいだって結論が出てたじゃないか。」
「…レンカ、魔法って知ってるか?」
「うん、知ってるよ。ファンタジー作品とかによくあるやつだよね。それがどうかしたの?」
「昨日の昼間に、ジカムっていう研究者が研究結果を出したらしいんだよ。」
「そうなんだ、それがなにかあったの?」
「それが、古代の技術の中に魔法が存在したと証拠付ける資料があったらしいんだ。」
「その魔法に関する資料の中に、“周りを毒沼にできる„魔法の事も書いてあったらしい。」
「え、それって、、」
「周りを毒沼にできる魔法があるのなら、世界を毒沼にできる魔法だってあるはず…ということだ。」
「なるほど、、要するに、その魔法を一足先に見付けて、世界をこうした奴がいるってこと?」
世界が毒沼に沈んだのは、五年前の事だ。既に誰かが発見していてもおかしくはないだろう。
「そんな感じらしいぞ。」
「それじゃ、話が終わったなら隣の寮の人に謝って来なさい。」
「あ、うん。分かった分かった。行ってくるね~。」
…さーて、ルイは行ったか。
よっしゃ~、二度寝しよう。
…って、全然寝れないじゃないですか~。
…なんってことしてくれたんだあんの野郎。僕の睡眠を阻害しやがって。許さん。
「レンカぁ、謝って来たよー。」
「クソ野郎来んな帰れ。」
「え?なんか当たりめっちゃ強くね?」
「ルイよ、お前のせいで僕は睡眠不足だ。くたばれ。お前のせいで今日の授業寝て怒られる。」
「」
「…いやぁ、レンカ、寝てるとこ起こしたのは正直にごめんな。本当にごめんな。俺もちょっと興奮してたみたいでな、、」
「まあ、今回だけは許すよ。でも次やったら半殺しにするよ。」
「なにこの人めっちゃ殺意高い。。」
ってか、今日の一時間目の授業ってオリア先生じゃん。授業中寝たりなんかしたら小一時間は説教される怖い先生じゃん。
……やっぱこいつ殺したくなってきたなぁ。。☆ニコッ
「…あの、、レンカさん、なんですかその目は。怖いです。くっそ怖いです。殺意が溢れでてます。」
「おっと、いっけなーい☆感情が表に出過ぎちゃってたか☆」
「ってことで…」
「エッ怖い怖い怖い」
「裁剣・サイバージャート!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「大丈夫安心して☆多分ギリ致命傷になるくらいで済むから☆」
「レンカさんそれ多分あかんやつです!!」
「ぎゃああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
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~翌日、放課後、レンカの部屋にて~
「レンカ、昨日は酷い事をしてくれたな。」
「はいはい、ごめんなさいね~。でも15割ぐらいはルイに非があると思うんだよね。」
「10割突き抜けて15割いかないで?」
「5割はぁ、、前僕が貸したゲーム機に傷つけたのとぉ、、あと僕のだーーいじなリボンを隠したやつかなぁ…」
「あ、思い出したらまたなんか苛ついてきた…」
「えっ、怖い怖い怖い」
「んまぁ、今日イチゴ飴奢ってくれたら全部許すかなー。ニコッ?」
「分かったから。イチゴ飴奢るから。許してくれ。めっちゃ怖いです。」
「やったー。♪じゃ早速行こ~!」
「はいはい。」