新シリーズです!短編集ですのでそこまで長くはならないかと思われます…。本編と同時並行で進めていくのでたまにどっちかの投稿がなくなりこともあるかと思いますが…許して…
それでは行きましょう!
らだぺん
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今日も、時は進んでいる。
時間が止まったことなんて今までに1度もなくて、それが当たり前なんだと分かってはいる。
ーーでも、俺はいつも通りのこの日常が、
大嫌いだ
ら「ぺいんと、おはよう。」
ぺ「…?」
ら「…ぺいんと、俺はらっだぁ。お前のーー」
そこまで言いかけて、俺は口をつぐんだ。ここから先は、言いたくない。…いや、言ってはいけないから。
ら「…幼馴染、だ」
ぺ「…らっだぁ?へ〜…いい名前だね。」
ら「ありがとう、」
何度このセリフを言われたかは分からない。もう聞き慣れてしまって、あの頃のような初々しい反応は見せられなくなった。
ぺ「…大丈夫か?顔色が悪いんじゃないのか?」
ら「..そうかな、あんまり変わらないと思うんだけど」
ぺ「……?何か、隠しているの?」
ら「…ほんと、なんでいつもそんなことだけはわかるんだよ(ボソッ」
こいつは、昔から勘だけは鋭い。それは人に対しても、自分に対しても。いつも俺の不調を1番に気づき、1番に気を遣う。そんなところが、いつもいつも嫌いだった。
ら「…何でもないよ、それより、自分の心配をしたらどうだ?体の調子は?」
ぺ「あぁ、いつも通りだ。少し喉が痛いくらいかな」
ら「わかった、喉飴買ってくるから、安静にしていろよ」
ぺ「良いのか?…悪いな、ありがとう」
その言葉を聞くと、俺は部屋を出てコンビニへ向かった。
なるべく、時間がかかるような道を選んで。
なるべく、人気の無いような道を選んで。
透き通った水面を写し出したような、綺麗な色の空。
様々な色、形をした家々。
無邪気に飛び跳ね、楽しそうな、嬉しそうな声を出す子供たち。
それを見守る、暖かい眼差しの大人。
…そして、いつもの光景を、いつの日か見られなくなった濁った俺の藍色の目。
そんな俺の目は、全てのものを灰色に満たす。黒のような何も見えないものじゃなく、白のように希望に満ちたものじゃなく、その中間の、曖昧な色。
俺の心のような、絶望と希望が入り交じり、やがては失望に変わっていく、そんな色。
こんな世界を見るくらいなら、早く終わってしまえばいいのに。
そうなれば、何も残らないのに。
ら「…はは、何言ってんだ俺…」
ら「早く帰ってぺんちゃんにのど飴あげなきゃいけないのに…」
__もう、何もかもがめんどくさい。どうでも良くなってくる。
ら「…俺も、ぺんちゃんみたいになれたら…」
どんなに幸せだっただろう
新シリーズ第1作目!![完]
コメント
7件
らだぺんだと飛んで来るんだよね、ありがとう😭
ぐへへらだぺんウマウマ
どんなに幸せだっただろうは最高… 1コメ〜!!やったね☆