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私、「紫咲シオン」はホロライブに所属している。
カバーが付いているし、恋愛はしてはいけないものだろう。
それでも最近、シオンは気付いてしまった。
恋をしているということを。
そう、私は同期の『湊あくあ』に恋をしてしまった。
最初は「友達」としてあくあちゃんのことを 好きなんだと思っていた。
でもあくあちゃんといると不意に可愛いと思ってしまったり、胸がドキドキしてしまう。
どうしてなのか、鈍感なシオンには分からなかった。
そのことを同期の親友、「大空スバル」に相談してみた。すると、
「あくあに恋してるんだろ!!」
と言われた。
最初は本当なのか信じられなかった。そもそも恋に興味がなかったし。
でもあくあちゃんのことを見ていると、だんだん好きだということが実感してきた。もちろん、 「恋愛」として。
でも恋は簡単なものではなかった。
なぜなら、あくあちゃんのことを好いているのは他にもいるからだ。
「あーくたん♡おじさんと明日遊園地デートに行ったりなんて…しないかナ!?」
「じゃあ明後日は船長と動物園とかどう!?あくたん!!」
「あくあちゃん!!明々後日は余と遊ばないか?ショッピングでもしよう!!」
「じゃあその次はおじさんとーー」
この三人のせいでシオンはあくあちゃんと喋ったり遊ぶ暇がない。
でもシオンはいい方法を考えてしまった。
なぜか私、「湊あくあ」は毎日この三人と遊ぶことを繰り返している。
本当に好きなのは『シオンちゃん』なのになぁ…
最近シオンちゃんと関われることが少なかった。
三人が私を思ってくれている事はとても嬉しいが、シオンちゃんじゃないと何か気に食わなかった。
そう思っていても、コミュ障な私には断る勇気が出なく渋々遊ぶことになっている。
勇気があったらシオンちゃんとたくさん遊んで恋人同士になれていたのかなぁ…なんて。
でも、そもそもシオンちゃんは私のことを好きじゃないかもといつもマイナスなことを考えてしまう。
その考え方のせいで私はいつも不安だった。
そんなことを思い浮かべていると、シオンちゃんは私のことをジーっと見つめていた。私何かあるのかな…?
今日はすいちゃんと遊園地へ行ってき、帰ってきたところだ。
私は疲れたからか、どんどん眠りへと着いてしまった。
すると、少し目が覚めてしまい私は起きてしまった。
少し寝れなくて居心地が悪かった。
すると、光の中から誰かの姿が見えた気がした。
驚いて目を開けてみると、そこにはシオンちゃんがいた。
「えっ!?」
「ふふっ、きちゃった」
こんな時間に来ていたため、少し驚いてしまった。
おそらく魔法でここまできたのだろう。
少しすると、シオンちゃんがこう言った。
「夜空見に行かない?」
「え、あ、いいよ」
急にそんなことを言うから戸惑ったが、シオンちゃんと話せると思うととても嬉しくなった。
すると、シオンちゃんは何かを唱え始めた。
どこかへ移動するのかな…?
光で眩しくなり、目を瞑っているとシオンちゃんが優しく声をかけてくれた。
「もう大丈夫だよ」
そして私は目を開けた。
そこには、綺麗な夜空が広がっていて、思わず見惚れていた。
すると、シオンちゃんが急に私を後ろから抱き締めてきた。
私はその行動に驚いた。
あのシオンちゃんが…?
とりあえず私はいつも通り、あの言葉を言ってみた。
「シ、シオンちゃんあてぃしのこと好きすぎ!」
「… そうだよ。」
「だよね!!…え?」
シオンちゃんらしくない予想外の返答が返ってきた。
思わずその言葉に私の顔はどんどん熱くなっていった。
「なんかいっつも違う子と遊んでるじゃん。シオンのことも見てよ。」
「うっ…」
こいつ、いつもより断然素直になっている。珍しい。
でも、シオンちゃんの言っている事は正確だった。
しばらくするとシオンちゃんも少し恥ずかしくなってきたのか、わたしの首元に顔を埋めてきた。
小さい声で「好き…」っと言っている。
え…人変わった?
そんなことを考えているとシオンちゃんが口にした。
「ねぇ、シオンはあくあちゃんのこと恋愛として好きだよ。あくあちゃんは?」
「…っ、私も…好きだけど…」
「そっか、お揃いだね?」
なんでこんなこと言ってくるのよ…!
しかし、私には顔を赤く染めながらもにやついているシオンちゃんの顔が見えた。
そこはやっぱりガキだなぁ…と思っていると、急に私の視界にはシオンちゃんの顔でいっぱいになっていた。
一瞬何かわからなかったが、しばらく考えていると気づいてしまった。
そう、私はシオンちゃんにキスされていた。
シオンちゃんのその行動に私はさっきよりもどんどん顔が熱くなってしまい、シオンちゃんに抱きついて顔を隠した。
「シオンちゃんのばか…」
「はいはい」
シオンちゃんは黙りながら私の頭を優しく撫でてくれた。
こういうところが優しいんだよ…
この後も甘い空気を味わっていた。
コメント
2件
尊すぎて昇天…😇 あくシオてぇてぇをありがとうございます🙇