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第52話 王都襲撃事件の真相
伯爵が反応していた、汚染地域にある貧民街側の建物を復元した理世。
その中を観察して見つけたのは――魔物の生息地付近に残されるという、魔力の残滓。
「――この建物に、魔物がいたってこと？」
そんな想像が思わず口から出たことで、ジェイドが反応した。
「『なんだって？ 今、この建物に魔物がいたって言ったの？』」
影空間に落ちてきたジェイドの声は、戸惑いに満ちていた。
「う、うん……その向こうには、壊れた檻みたいなのと……毒液の跡がある」
「『復元したのに毒液がある……しかも、建物の中にあるってことは……』」
「もう、そういうことだよね……？」
――この建物の中に、魔物が捕らえられていた、ということではないのか。
「『うん――伯爵が隠したかったのは、これで間違いない』」
妙にスッキリした、心から納得したようなジェイドの声が降ってく＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
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