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⚠︎︎ first lieutenant ⚠︎︎
・ dzl社
・ おらおん
・ 不穏
・ 歪愛
好きな人ほど大切にしたい 。
その気持ちは同じでも
“ 大切にするため ” の扱いは
人によって違うだろう 。
「 分かってや 、 おんりー 。
俺はおんりー “ だけ ” を愛したいねん 」
「 でも 、 こんなことする
必要なんて … っ 」
エメラルドグリーンの瞳は 、 涙で揺れる 。
でも 、 その眼はしっかり 俺を捉えていて
それもまた愛おしくなる 。
「 おんりーやって 、 俺のこと好きやろ ?
なら必要なことやろ 」
「 おらふんのことは好きだよ
一緒に生きていきたいって思う 。
でもおれが求めてる “ 暮らし方 ” って
監禁じゃなくて 、 同棲なんよ … っ ! 」
鎖と足かせに縛られて動けないおんりーは
ただ俺を上目で見つめ 、 そんなことを
嘆いた 。
その姿は可愛くもあり 、 少し呆れる 。
どうせそんなの 、 “ 綺麗事 ” に
すぎないのに 。
君は綺麗だから 、 そんなことを言えるんだ
「 ねぇおらふん 、 門限もちゃんと守るし
おらふんとの約束を優先する 。
だからお願い 、 この鎖外してよ … っ
ここから出して …… お願い 」
こんなに弱々しい君は見たことなくて
思わずひく 。 と喉を鳴らす
綺麗なものほど 、 汚したくなるのは
きっと 、 いつも最強だなんて言われる君が
眉を八の字に下げて 、 涙目で僕を
見つめるから 。
“ お願い ” だなんて 、 子供がおもちゃを
強請るような声で言うから 。
「 … 勿論 、 嫌やで 」
「 ぇ … っ ? 」
余計に君を
手放したく無くなる 。
より一層
君を縛り付けてしまいたくなる 。
「 当たり前やろ 。 だって
おんりーは俺の彼女なんやから
他の男に目つけられたら嫌やし 」
「 おれにはおらふんだけだよっ 、 ! 」
「 … そこが分かってないんよ 。 」
俺の愛が 、 おんりー以外の “ 誰か ” に
傾くことはまずない 。
これだけおんりーに見えない
赤い糸を縛りつけているのだから 。
でも 、 おんりーは俺を求めない 。
それ以上も 、 それ以下も 。
おんりーは要領がいいのもあって 、 誰かに
頼ることなんてそもそもしないし
出来なくても自分で成し遂げようと
無駄に努力をしてしまう 。
俺は 、 もっとおんりーに求めてほしいのに
愛も 。 信頼も 。 生き方も 。
俺無しじゃ何も出来なくなってしまえば
いいのに 。
そうすれば 、 もっと
きっと 、 俺に依存してくれるのに 。
「 分かってない 。 って … 、 ? 」
「 …… それが分からんのなら
外に出してやらんよ」
そんな言葉を最後に 、 俺はおんりーに
背を向けて 、 薄暗い部屋から立ち去る 。
「 やだっ 、 まって … !!
おらふん っ 、 やぁ゛っ …… !!!! 」
最後に聞こえた言葉は
そんな君の泣き叫ぶ声だった 。
嫌だ 。
こんな暗い部屋で一人なんて
心細いどころではない 。
「 おらふんっ … 、 ! 」
どれだけ嘆いても 、 君は帰ってこない 。
あの優しい微笑みで
おれを見つめてくる君は 、 到底 。
ねぇ 、 おらふん 。
おれが悪かったのかな 。
「 っひぐ … 」
おれが君に恋なんてしなければ
今頃君は 、 幸せだったのかな 。
あんなに怖い顔をさせずにすんだのかな 。
おれのせいで苦しい想いをさせずに
すんだのかな 。
「 ごめんっ … ごめ 、 なさ … ぁ゛ っ 」
あぁ
いつになったら 、 もう一度
あのおらふんが見れるように
なるんだろう 。
いつからおれは 、 都合のいいことしか
考えられない 屑人間に
成り果ててしまったのだろう 。