体どうししか関係のないアメ日。r18?これはr18なの?
「たまに、どうしようもなく寂しくなる時があるんです。」
それにアメリカさんが何か言ったのか、僕が何かを言ったのか。
正しい記憶は、酒に呑まれてもうない。
***
「ん゛っ…あっ…ふぅ…っ、…っああ゛〜〜〜〜〜〜っ!?」
甘い声と淫らな水音、換気扇の回る音。
「っにほんっ、好きだっ……」
「んぁっ、ぼく、も……っ…」
後は甘いセリフ。
それが、この部屋を満たす音。
味気なくベットだけを照らす照明もあいまって、改めて自分たちの関係を思い知らされる。
呼吸音を狂わせながら息を吸う僕を見て、アメリカさんは腰を引いた。
愛故なんかの行動ではない。『相手』を失わないための、最低限の気遣いだ。
その体を足で掴む。
「終わり、寂しいです……。」
「…まだ、足りないでしょ………っ?」
***
ぼけっとしながら、彼の姿を目で追う。
こんな風に時間を無駄にしてばかりいるから残業が絶えないのだ。
「日本?大丈夫か?」
隣のデスクに座るドイツさんに尋ねられる。
「何がですか?全然元気ですよ?」
なんかやつれてるように見えてな、とコーヒー缶を渡された。
「ありがとうございます。」
「いや。…俺にできることがあるなら、なんでも言えよ。」
お前は少し抱えすぎるから、と添えられる。
再びありがとうございます、と言おうとした時、たくましい腕が肩に回された。
「Hey日本、ドイツ。何喋ってんだ?」
「…あぁ、アメリカか。」
別に?日本に疲れてるなって話しかけただけだ、どドイツさんが言う。
「本当か、日本?」
嘘での揺らぎを見逃すまいという風に、綺麗なブルーアイズに覗き込まれた。
その独占欲が滲んだような行動に、胸が高鳴る。
「…はい。コーヒー頂きました。」
「…ふぅ〜ん……。」
そうか、とアメリカさんは去っていった。
「なんだアイツ。」
「さぁ…。気まぐれな方ですから。」
ブブッ、とスマホが震えた。
『駅前のホテル、10時な。』
色気も食い気もない、ただの文字の羅列。
自分の役割は、よく理解している。
***
「悪いな、忙しいのに。」
「…いえ、今日は楽な日でしたので。」
カバンを置き、彼の待つベットに腰掛ける。
そうか、と言うと、アメリカさんは僕のネクタイに手をかけた。
それを合図に、胸元のボタンを外しやすいよう、彼の首に手を回す。
初めは優しく、肌に触れるだけのキス。
次はぐりッと胸をいじりつつ、首に歯形をつけていく。
お互いの息が乱れてきた頃、後孔に彼の指が達する。
「アメリカさんっ…、早く…」
「仰せのままに。」
焦らすような動きをする彼は、不器用に腰を揺らすとご褒美をくれる。
キスだけでいっぱいいっぱいだった自分がバカみたいだ。
深く深く、口付けをされる。
僕を焦らして愉しんでいた彼の動きが、徐々に自身の欲を貪るようなものへと変わっていく。
上も下も彼で満たされて、体を突き抜ける甘い痛みに、お腹の奥が切なく疼く。
遊戯も終盤。
彼の律動にも興奮がはっきりと現れる。
「にほんっ………」
「アメ、さっ…だしてぇ……っ」
鼓膜にねっとりと絡みつくような甘さで名前を呼ばれる。
その毒にも似た甘さに当てられたように、彼をねだる。
「あ〜〜…ほんっとかぁいい……」
アメリカさんは嬉しそうに微笑むと、僕を全力で抱きしめた。
「ん゛ぉっ……〜〜〜〜〜??」
その勢いで、入ってはいけないところまで彼が入り込んできた。
目の前が白黒に点滅し、チカチカと星が光る。
「っあ゛〜〜…」
彼の欲が、僕の奥に注がれた。
がくんっ、と達したばかりの腰がまた震える。
「にほん、好きだ。」
心底愛おしい、というように、彼が僕の中をかき乱しながら呟く。
ありふれた愛の言葉なんて、互いを昂らせる道具でしかない。
わかっている。わかっているのだ。
それでも……
「すきっ、……すきです…っ♡」
万に一つ、億に一つ…彼に愛してもらえる奇跡を願って、僕は惨めな愛を吐くのだ。
【プラトニック】…純粋に精神的で、清らかな様。
__ラブ…肉体的な欲求を離れた、精神的な恋愛。 (広辞苑)
(終)
コメント
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あ゛〜!!!良いッ良すぎるッ!!!イチャコラも悪くないですがやっぱセフレの儚い感じ良きですねぇ〜!!?!!大好きです😘😘祖國が愛されて欲しいって気持ちと、そのまま愛に飢えて欲しいって気持ちが二つあって、、、本当に感情を動かされるお話でした。ありがとうございます_:(´ཀ`」 ∠):