コメント
2件
最高です…ッ泣✨
めちゃくちゃ好きです.....💓
『………暇や』
たまには早く起きてみようと目覚ましをかけたはいいものの、やることも特に決めていない俺は布団の中で携帯をいじっていた。
特に気になる話題もなし、ようつべshortsも見飽きた。
ニート部のメンツは同じく夜型ばかり、この時間に招集をかけても誰も来ぃへんやろな。
『あ〜〜〜〜誰か俺の暇を埋めてくれ〜〜〜』
しばらく携帯をながめとったからか、眠気もどっかに旅立ってもうた。
せっかく起きたんや、なんでもえぇから楽しいことがしたい!
ふと目に付いたKUNさんのLINE。
せや!!ちょっとからかったろ!
この時間、KUNさんなら絶対起きとる。
ちょっとえっちな写真でも撮って送り付けたろ!
善は急げ、俺はいそいそと服を脱ぎ準備を始める。
…後悔先に立たず、みんな覚えて帰ってな。
全裸の男が、布団で写真の構図を考えてる姿はあまりにも滑稽や。そんなことにも気付かんくらいには普段しない早起きでハイになっとった。
『こう……いや、こっちのがえろいか…?』
試行錯誤を重ねた末、できた写真はそれはもう完璧な一枚やった。
『ぃよっしゃ!完成や!』
今思えば完全に裏アカ女子のような写真を、意気揚々と追記の一言と共にKUNさんに送信する。
『んふふ、反応が楽しみやなぁ…』
満足した俺は、ひと仕事終えた達成感を感じそのまま目を閉じた。
ギシ…ッ
何だかふわふわして気持ちえぇ…
それになんだか、いいにおい。
安心するような、下腹部にクるような…
『………ぁえ?』
目が覚めると、ここにいるはずのない人間が目の前で腰を振っていた。
「あ、やっと起きた?やっほーひまじんさん♡」
完全に情欲に濡れた顔、襲い来る快楽。
「…ッァ!!」
完全に理解した。
今置かれている状況は理解した、理解はしたが
「なっ、んでッ、ここにッ…ァ!」
全く訳が分からん!
あれ!?シンガポールにいたはずじゃ!?
それに、な、なんでシてんの!?
頭の中をフル回転させようにも、他の全てが俺の思考を邪魔する。元々でけへんのに!
よほど困った顔をしていたのか、KUNさんが腰を止め口を開いた。
「元々企画で日本帰るって言ってたじゃん、それにあれ、朝の写真。そういうことだと思って来たんだけど」
納得いかなさそうな顔をみて、寝る前の記憶が蘇る。
《こっちのがえろいか…?》
「思い出した?」
顔を真っ赤にした俺を、ニヤニヤしながら見下ろすKUNさん。
…あぁ、これは正しく【後悔先に立たず】。
観念した俺は、最後の足掻きとばかりにKUNさんに抱きつく。
『めちゃくちゃにして』
KUNさんの目の色が変わる。
喉仏がゴクリと動くのが酷くそそった。
「……後悔しても知らねーぞ」
きっと数時間後の俺は、沢山後悔するんやろうな。
それでもやめられないのは、きっとそれ以上に満たされるからか。
なんにせよ、今はKUNさんからの愛に浸ろうと思う。
《 後悔できないくらい愛してや 》
たまには早起きも悪ないな。