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さて、立花さんに勝ったわけだが…
なんでも言うこと聞くという言葉を僕は忘れてはいない!
「さて、立花さん。勝った後の約束だけど…」
「えっ?あぁ!なんでも言うこと聞くってやつね!い、いいけど、その、常識の範囲内だからね!!」
えぇ、なんでもじゃないじゃん…
まぁ、どっちにしろいかがわしい内容を頼むほどの勇気は僕にはないけどね…
「う、うん。僕のお願いはね、これ以上僕のことを詮索しないでほしいんだ。」
「え?どうして?」
「普通に生活したいんだよ。」
「こんなに素晴らしい力があるのに!陰陽師として活動すればあなたも祖父のようにいずれ、最高の陰陽師になれるわ!」
「僕は最高の陰陽師を目指してないんだよ。」
「っつ!わかったわ。これ以上の詮索はやめる。でも!今度、私と一緒に修行してくれない?あなたと一緒に修行すれば強くなれる気がするの。」
「え?うーんと、たまにならね?」
「うん!ありがと真広君!」
こうして僕と立花さんの対決は終わったのだった。
琴巴が同級生の陰陽師に負けた。
その話を聞いてわしは耳を疑った。同い年で琴巴に勝てる陰陽師など数えるほどしかいないだろう。
わしも若い頃は天才だなんだとはやしたてられたが、琴巴の歳ではまだ8級のあやかしも一人で祓えるか祓えないかくらいだったのだ。
琴巴はもうすでに7級のあやかしも払うことができている。末恐ろしい孫娘だ。
しかし、そんな孫娘が手も足も出ずに負けてしまったという。
詳しく話を聞くと、なんとあの涼風 重蔵の孫だと言う。
重蔵とは、懐かしいのぉ。何度命を救われたことか。
今も語り継がれているおよそ20年前の対赤舌討伐大戦は、陰陽師と赤舌率いる百鬼夜行との戦いで、見事赤舌を打ち取ったのが重蔵じゃった。
あの時、全盛期だった重蔵はとにかく強かった。
みんなの憧れの存在だったのだ。もちろん、わしも重蔵に憧れておった。
わしと重蔵は何度も死線をくぐりぬけ、友と呼べる関係となった。
しかし、重蔵から聞いた話では、息子は少し霊感があるくらいで、孫二人は全く霊感がないと言っていたのだが…
重蔵のやつ、なにか隠していたな。
今度、その重蔵の孫と修行する約束をしたらしい。
その時に色々と見てみるとするかのぉ。楽しみじゃわい。