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#鬼ごっこ
ゆりは
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# 第13話
「潔を守るために」
倉庫の中。
静寂。
誰も動かない。
男の視線は潔だけを見ていた。
男「どうして分からないんだ。」
一歩。
また一歩。
男が近づく。
「俺だけが君を理解してる。」
潔は息を呑む。
でも。
その前に立つ背中があった。
「違う。」
蜂楽だった。
「潔は一人じゃない。」
玲王が続く。
「勝手に決めつけるな。」
千切。
「潔の気持ちを無視してる時点で理解なんてしてない。」
凪。
「めんどくさい人。」
そして。
凛。
「潔に近づくな。」
男の表情が歪む。
「お前たちは邪魔なんだ!!」
怒鳴り声が響く。
その瞬間。
外から複数の足音。
施設の警備員たちだった。
男はハッと振り返る。
逃げ道はない。
それでも。
男は潔を見た。
「どうして……。」
その目はどこか悲しそうだった。
潔は少しだけ前へ出る。
「俺は。」
みんなが驚く。
潔「一人で頑張りたいって思ったことはある。」
男が顔を上げる。
潔「でも。」
潔は後ろを見る。
蜂楽。
玲王。
千切。
凪。
凛。
みんながいる。
潔「俺は***一人じゃない***。」
その言葉に。
男は何も言えなくなった。
やがて。
警備員によって連れて行かれる。
最後まで。
男は潔を見つめていた。
倉庫に静寂が戻る。
そして。
次の瞬間。
蜂楽が飛びついた。
「ばかーーー!!!」
潔「ぐえっ!?」
玲王も来る。
「勝手に一人で行くな!」
千切。
「寿命縮んだ。」
凪。
「めちゃくちゃ探した。」
凛。
「……。」
潔「凛?」
凛は少しだけ目を逸らした。
「無事でよかった。」
一瞬。
全員が固まる。
蜂楽「今の録音した?」
玲王「してない!」
凪「失敗した。」
凛「お前ら。」
潔は思わず笑った。
怖かった。
苦しかった。
でも。
もう大丈夫だと思えた。
そして数日後。
潔の誕生日サプライズの仕切り直しが行われることになった。
蜂楽「今回は成功させる!」
玲王「絶対成功。」
千切「今度は倒れるなよ。」
凪「寝ろ。」
凛「寝ろ。」
潔「だからお前ら過保護なんだって!」
部屋中に笑い声が響く。
その中心には。
少し困ったように笑う潔がいた。
そして。
誰よりも大切にされていることに。
まだ本人だけが気づいていなかった。
コメント
1件
みぅです🤍🥀 第14話、読み終えました……。 倉庫の中の静けさから一転、みんなが潔の前に立ちはだかるシーンがすごく熱かったです。蜂楽、玲王、千切、凪、そして凛が「潔に近づくな」——もう、その台詞だけで胸がギュッとなりました。 特に凛が「無事でよかった」って言った瞬間、思わず声出そうになった……。あのキャラがようやく本音をこぼすのが尊すぎて。 最後の誕生日サプライズ再挑戦の流れも、みんなの過保護っぷりと潔の「困った顔」が浮かんできて、すごく温かい気持ちになりました。 重い空気をしっかり描きながら、最後はみんなの輪の中に戻れて。 白米さんの作品、やっぱり好きです。 また次も読ませてください🌙