⚠学パロ
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紅葉が色づき始める10月。
赤、黄、橙、沢山の色。
とっても目には華々しい。
「あー、つまんね」
「じゃあなんで、遊びに来てんだよ」
「えー、暇。」
「いい加減にしろ。」
今日は珍しく、うっしーの家に遊びに来た。なんでもお姉さんが今日は居ないとからしいよ?。
「負けたぁー」
「レトルトこれよっわw」
「これだけだから!」
ゲームをして喋る。それをするのが友達の家に来たら当たり前となっていた。
冬も近づいて来ていたこともあり、遊び呆けていたら外は真っ暗。
もうそろそろ帰ろうかそう考えていたとき
うっしーが変なことを言い出した。
「じゃあさ最期に。」
「ゲームで負けたチームはジュース買ってくるっていうゲームしようぜ?」
「え、パシリ?」
「うん。」
さらりと認めてしまうもんだからこれはこれでたちが悪い。
「俺はいいよ~。」
「おれはぁ…やだなぁ~」
「勝てばいいだけだ。」
「じゃあ…はい…」
レトさんは、渋々了承していた。
俺も流れに任せて了解と言わないといけなくなってしまい、結局参加した。
ーーー
「……うわ」
「行きたくない。」
「ルールはルールですよ。お二人さん。」
結果は俺とレトさんのチームが負けてしまった。
画面には俺達のチームが負けたことを示す文字がデカデカと書かれていた。
クソ、むかつく。
「はぁ…さっさと行こうか。キヨ君。」
「……うん。」
ガッチさんたちは「いぇーい」とハイタッチしていた。
なんだよ。コイツら。
ーーー
外へ飛び込むとやっぱり肌寒い。
レトさんも寒そうに微かだがブルブル震えていた。
しばらく歩いていると、ぽつんと光っている物があるのが見えた。
「あった。自販機。」
「ホントだ。」
俺とレトさんは画面をよく見る。
街灯の下に寂しく激しい光を放つ自販機には定番な飲み物か、全く知らない意味不明な物という振り幅がエグいほど離れているものしかなかった。
「俺は烏龍茶でいいや。」
「キヨ君はコーラ?」
「うん。」
「あいつらはどれにしてやろうかね……」
「これでいいじゃん。」
俺が指をさしたのは謎の蛍光色のピンクっぽい液体。
いかにも着色料使いましたって感じだ。
「よし、それにしよう。」
ウキウキした様子でそれらを買った。
ガコン。ガコン。
落ちてくる度にルーレットがまわる。こんなのあたったことなんて無い。
淡い期待なんて捨てて1つずつ取り出す。
ピロピロピコーン!!!
「え?」
レトさんがきょとんと目を開いている。
「レトさん!当たり!」
「あ、そっか!!…じゃあ、コレ!」
ピッ
ガコン。
落ちてきたのをレトさんは拾う。
俺が沢山の缶とペットボトルを抱えて立っていると
ふと、ひんやりとした物が頬にあたった。
「つめってっっっ?!?!?」
「ふwははww」
レトさんがゲラゲラととなりでわらっている
子供みたいな事をしてくるな……
何か仕返しでもしてやろうか……
そうするとスッと俺の前に缶が差し伸べられる。
「はい、これ。キヨ君にあげる。」
軽く目を細めてにっこりと優しいガラスの様な笑みが向けられる。
その顔は自販機と街灯の光に照らされ、吸い込まれて消えていきそうだった。
その人の手に握られているのはお汁粉の缶だった。
「………………なんで、冷たいのなんだよ………」
「いや…お汁粉…チンできるからさ……」
コイツは………………………
なんで変なとこ優しいんだよ……
「や、まぁ……ありがと……」
「ん。」
この人はこんな何故、なんでも無い日でも楽しく、星のように輝いてくれるのだろう。
こんなキラキラした日が続いたらいいのに。
なのに、明くる日
星が一気に見えなくなった。
コメント
2件
何が…あったんだ…?気になる…ぞ…