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???「あ!合衆国〜!」

と後ろから彼の名を叫びながら走ってきたのは……パラオだった

「ん?パラオ……どうしたんだ?こんな所で……」

「ここへは日帝さんから、来てはならないと言ってたはずだが……?」

そう、ここは主に戦争に参加する国々のみが入る事を許されている場所……なのにこんなにも幼い子が入っていい場所でも、そもそも入れる場所でもない……と少し疑問に思っていると……パラオは

「へへ……警備の人たちがいなかったからこっそり入れちゃった!」

と自慢げに言った。自慢げに言うパラオを合衆国はよく思わず、合衆国はパラオに忠告するように話した

「はぁ……いいかい?パラオ……ここは遊ぶ場所ではない。危険な戦争へ足を踏み入れても良いと許可されている者しか入っては行けない場所なんだよ」

「それに……君はまだ子供。そんな君がこんな所に来てしまえば……」

「……来てしまえば……どうなるの?」

「日帝さんから、嫌な説教を受ける羽目になるよ?」

とパラオが嫌なものを忠告に入れ、もう二度とパラオをこの危険な場所に入れないように言った……がパラオは

「……確かに、ナイチからの説教はいや……でも……」

「でも?」

「僕もナイチ達の力になりたい!」

「小さいって理由で、仲間外れにされたくないよ!」

そういうパラオの目は、戦争へ立ち向かう勇気とみんなを助けたい優しさで輝いていた…その目からは何も持っていない合衆国を写しながら……

「そうか……」

とその話を終わらせるかのようにいい、合衆国はパラオがここに来た本当の理由を尋ねると……やはり子供っぽい理由だったと思い知らされた

「それで、なぜここに?それに僕を探していたようだし」

「あ、そうだった……えっとねぇ……合衆国とね…一緒に海に行って遊びたいなぁって思ってて……」

海?……と心の中でも少し疑問に思った。なぜなら、合衆国は一度も海を見たことも行った事もなかったからだ。

これはいい機会なんじゃないか?とこれもう1人の自分が言っているのを感じたが……仕事もあるかもしれないのにと迷っていると……

「ねぇねぇ…いいでしょ?行こう!海に!!」

と駄々を捏ねながら自分の上着を引っ張っているパラオの姿を見て……今回は仕事はあの会議とかで終わったし……いいか。とパラオに根負けし……

「わかった、行こうか。」

と優しくパラオに言うとパラオは「やったぁ!!」と目をいつも以上に輝かせ、先に海のある場所へと走った。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

先に走りゆくパラオを追いかけ、辿りついた海を見た合衆国は……まるで新世界にいるかよのうだった。

真っ青に広がる美しい水平線、真ん中に橙色の道が現れた道、少しずつ沈みかけている夕日が海に入っている景色、そしてその夕日の光によって橙色に染った砂浜……何もかもが美しすぎて、言葉が出なかった。

「もしかして、合衆国……海初めて?」

パラオが問いかける声でようやく目覚めても、一言「ああ……」としかいえなかった。あまりにも景色が美しすぎて、目から雫のような物が流れたと同時に、水滴のようなものが掛かった感覚をおぼえた。

「?!今のは……?」

「今のは僕が水を掛けたんだよ!ほら、合衆国もやらないと僕がどんどん攻撃するよ〜!」

と煽られた合衆国は、パラオがやっていた水をかけるという行為をやってみた。その時、自身の手で弾ける水、手から感じる水の冷たさと風の涼しさ、遊びのような楽しさを感じた。

それが次第に「楽しい」という感覚に変わるのは時間がかからなかった。

「うわっ!強すぎるよぉ……それ!」

「パラオはまだまだだな……ほら!」

お互いに水を掛け合うだけなのに……すごく楽しく思えて来た……いっその事この時間が続けばいいのに……とさえ思った。

「……合衆国!パラオ!そこで何をやっている!」

と怒鳴るような声で叫んできたのは……日帝(陸)だった。どうやら、もう夜になっていて日帝が2人が帰ってきてないと心配になりあちらこちら探し回っていたらしい。

「?!す、すみません……ちょっとパラオと戯れてて……」

と日帝に言い訳をしようとした時、パラオは

「ごめんなさい!僕……合衆国と一緒に遊びたくって……それで……それで……!」と合衆国を庇うかのように、小さな声を振り絞りながら目から涙を流していた。

流石の日帝も可哀想だと思い、「戯れるのはいいが……時間帯を考えろ。夜は特に危険だ。いつ敵が攻め込むか分からない……さ、帰るぞ」

とだけいい、先に行った。

「よ、良かったぁ……」と合衆国はその場から崩れ安堵した。

そんな様子を不思議に思ったパラオは意外そうな口調で「合衆国もそんな感情があるんだね」

とにこやかに言った。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

一方その頃、ヴィシーとの話を終えた帰り道。夕焼けが少しまだ輝いていた頃、ある人物とすれ違った。すれ違いざまに、その人物は……一言こう言った

「よくあいつの味方の振りができるよね……」

味方のいない世界で┈┈┈┈

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